満足度★★★★
集中して観劇出来るクオリティの高さ。
なんと荻窪小劇場(旧アールコリン)に行くのは実に14年ぶりでした。
当時の記憶もあいまいなのですが、それと比較しても明らかに立派で綺麗な劇場になっていたことにビックリです。
さて、肝心の中身なのですが。
シンプルでいて非常に見栄えのする舞台セットは雰囲気があって格好いい。
そしてこの規模の劇場では異例とも思えるような沢山の灯体、それらの織り成す幻想的な照明。
誰一人として見劣りすることのない、演技力の有る出演陣。
それらの織り成す物語は、こちらの劇団の過去公演同様、非常に上手い構成の洗練されたもので、90分程の上演時間を常に集中力を保って観ていられるクオリティの高いものでした。
脚本家の見地から特に物語について言及しますと、前作で多用していた言葉遊びの類が今回はぐんと減っていたのが好印象でした。
確かに面白い要素ではあるのですが、前作ではあまりに多く、やや食傷気味でもあったのが、本作はそれを排除したことで、より素直に物語にのめり込むことが出来ました。