テディベア・シンドローム(満員御礼!ご来場ありがとうございました!) 公演情報 劇団MAHOROBA+α「テディベア・シンドローム(満員御礼!ご来場ありがとうございました!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    偶然か必然か
    物語の内と外の偶然と必然、心地良くくすぐられました。

    ネタバレBOX

    殺人が続いたら、市民を安心させるため誰でもいいから犯人と思しき人物を逮捕して処刑する、また事件が起きたら誰かを捕まえる…、前近代的な社会の陰鬱なファンタジーかと思っていましたが、役者を殺した犯人をあぶり出すための型破りな作戦と、自殺志願者が死刑囚に執着する話が合わさったようなお話で見応えがありました。

    ロミオ役の役者を殺したのは、ジュリエットに感情移入しすぎた女性でした。ロミオ役をやりたがっていたという理由で逮捕された男をロミオと思い込み、愛し、その囚人に擦り寄ってきた女性を恋敵と考え殺そうとして事件の全てが露見しました。

    一方の囚人に擦り寄ってきた女性の思いは慈善か愛か、それとも単なる心中相手を探しているだけなのか、死刑囚なら誰でもいいのか…、結局は自殺志願者が道連れを探していたというのが真相のようでした。

    こうした男に訪れた災難や愛憎劇は偶然か必然か、悪魔の問に男は偶然と答えます。そう、未来は偶然の積み重ねだとは思いますが、このお芝居の配役をトランプを使って決めたシーンは必然でしたね。あのとき、随分かったるいことやってるな、時間の無駄だと思いましたが、最後のくすぐりに繋がっていたとはやられました。前説と後説は偶然に任せたと理解しておきます。

    ジュリエッタが本当に逮捕され檻の中の女の件は解決しました。さあいよいよ終盤ですというときに、檻の外の女マリアが自殺するまでが長すぎました。冗長でダレました。ジュリエッタが逮捕され、マリアは男を好きになりながらも自殺願望に抗えず自殺しますが、無罪放免された男は奴隷市場でマリアに似た女性に出会い恋をするとスムーズに流れてほしかったです。

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    2012/03/17 06:30

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