満足度★★★★★
完全なチーム
今回の舞台を観て、あらためて、
地点が、三浦基氏と個性的な固定された役者5人とスタッフとを中心とした
完全なチームになったのだな、と感じた。
そこにどんな舞台美術だの、音響が入り込んでも、
十分に対応する力がこのチームにはあるのだな、と。
解体され、ところどころ音節まで引き延ばされつつも
ありありと伝わってくる
複雑なテキストだけでなく、
時さえも、一瞬が引き延ばされたかと思えば、
時代が目まぐるしく行き来するようでもあり、
空が湧き立つかと思えば
次の瞬間には、焼野原を夕日が紅く染め尽くすしているかのようでもあり、
全てが極めて複雑、
かつ諧謔的でもあり、
まさに今現在のチームとしての地点の完成度の驚異的な高さがなければ
実現不可能とさえ思われる
凄まじい公演だったように思われました。
正直、これだけのチームなら、
線が細い・・(ように自分には感じられる)作家の文章ではなくて、
もっと野太い声の作家の文章を
ガッツガッツと切り刻んで(笑
松明で燃やし尽くすように派手に染め上げるのを観たいなぁ・・
などと思ってもみたり。
これだけ今のこのチームでの
高い到達点を魅せつけた三浦基氏が、
次もまた同じような公演を打つようには
自分にはとても思えないのだけれど・・(どうなんでしょう(苦笑