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バックギャモン・プレイヤード
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クチコミとコメント
公演情報
カムヰヤッセン「
バックギャモン・プレイヤード
」の観てきた!クチコミとコメント
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unicorn(1870)
満足度
★★★★
人間のコンサルタント
カムヰヤッセンは2回目。面白かった。
ネタバレBOX
何も知らないことを知っている村の話。ほぼ内部で完結してい平和な村に、「知識」が流入することで崩壊がはじまり、村から人がいなくなる。そして、また人が集まり、村がつくられていく…。
皆で畑を耕していく序盤から、物知りによる生活の向上、それがもたらす歪み。徐々に変化していく人々の生活と心。知らないうちに進行する病にように気がついたら手遅れという恐ろしさ。
物知りを雇った隣村の村長・五所川原(小玉)が村の崩壊まで意図してなかったと思うが、物知りを送り込み(迎え入れたのは村人だけど)、体制を変えようとしたのが発端。日本の開国とか、貿易関係の問題とか、外側からの圧力で国が変わる、人の生活が変わる、そんな様を連想させる構図。今にはじまったことでなく世界の歴史、ひとの歴史はその繰り返しなんだろうけど。
制度の変化に人の心が追いつかず、次第に荒れ果てていく。舞台では、医者のススム(斉藤)とその息子・サトシ(小島)の荒廃が一段と激しい。ストレスを抱え、他人にそれが向い、悲劇を生み出す。
本舞台では、村の消失後、コウタ(辻)と結婚したユリ(山脇)が村を訪れ、子供や仲間と再生を目指すところまで描かれる。望まない妊娠という苦難を乗り越え、新しい生活を作り始めるユリたちに、「知識」への批判でなく、ヒトへの希望を見出したくなる舞台だった。観劇直後は、打ちひしがれる村長・オサム(安藤)にそっと寄り添う売春婦・アサミ(甘粕)のシーンで終わってよかったんじゃないかとも思ったけど。
役者は、総じて良かった。職人気質のパン屋を演じた森田、明るくバカであることを肯定する妻を演じた大西、チンケな旦那役斉藤、悪い芝居の時とうって変わった演技で、矮小な旦那を支える理知的なヤスエを演じた西岡、イライラさせるサトシ役の小島、ユリの妊娠時のショックを表現したベン役岡山、落ち着いた物知り役の尾倉、非情になれない弱さを抱えた助手役の今城などが特に。
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2012/02/13 23:59
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