満足度★★★★★
43階と書いて黄泉の国
どんなに好きな場所でも、出て行かなければならない時があり、どんなに好きな人とでも、別れなければならない時がある。前進するために、みんなの未来を構築するために、とどまれば幸せな日々とわかっていても、想いをふりきらなければならない時がある。そんなラストのメッセージで、私は泣いた。継母の妊娠にケチをつけたくなる気持ちにも、そして「もう少し生きていればよかった」にも、私は泣いた。浮遊霊の切なさ、とてもよかった。渋谷黄泉、面白かった。とにかく死ぬまで生きよう。後のことは死んでからでいい。春謡漁介、まだ24歳。世間を圧倒などしなくていい。健やかな想いを胸に、長く書き続けてほしい。