泥花 公演情報 劇団桟敷童子「泥花」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    これこそ、物語。
    この時代、この題材を掘り下げて描けばきっと多かれ少なかれこういうようなストーリーになっていくのかもしれない。
    現代ではなかなか観られない、過剰で魅力的なキャラクター達が活き活きと動いている。そこには様々な人間模様があって、そのひとつひとつがどうにも泥臭くって、面白かった。

    ネタバレBOX

    過剰なのは演者だけでなく、舞台セットや音響、照明なども。
    個性的なダンスが入ってきたり、思わぬものが登場し思わぬ動きでまるでマンガのような表現をしてみたり。
    それは確かに非常に演劇的な演出効果、でもあるのだけど、この物語は主人公のハジメが語り部となり紡いでいくものなんですよね。つまり、機関車が家屋を激しく揺らし、かき分けて登場してきたり、大量の向日葵の花弁が降ってきたりといった光景は、ある意味、子供の目を通して見た広大な世界の一部なのではないかと思いました。

    ハジメはその世界に向かって、一歩一歩突き進んでいくんですね。
    そういうの見せられると、弱いんだ、個人的に。

    舞台を埋め尽くすモノ、エネルギー、それらすべての質感にやられ、完全に飲み込まれてしまいました。

    2008年初観劇にして5つ星です。

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    2008/01/13 17:10

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