総論賛成各論反対?
少年ジャンプのノリにも通ずるファンタジー気味な冒険譚であるストーリー自体は悪くないし、犬やペンギンの擬人化(←当日パンフでワカるのでネタバレではないと判断)はむしろ楽しくて好きである。
がしかし、当日パンフで「史実とは異なる設定があります」と断っていてもここまで荒唐無稽なハナシの主人公にロアール・アムンゼンを名乗らせるのはいかがなものか?
まぁ、平井太郎が活躍してしまうような(笑)芝居もあるのでそこは譲るとしても、遭難死した(←これも当日パンフでワカる)先代隊長の名前を「フリジョフ・ナンセン」にすべきではないと考える。悪質な妨害(詳細はネタバレにつき略)をする英国隊の隊長がスコットではないのだから。
さらに、アムンゼン達の支援者である裕福な婦人が「ヤバい」なんて口走るのはそれこそヤバいだろう。
ついでに言えば英国隊の隊長が口にする「とんでもありません」は間違った丁寧語とされており、モノ書きには使って欲しくないなぁ。
かくて評価悩んだ結果は「評価不能」。決して「星無し」ではない。
蛇足ながら『白夜王アムンゼン』というタイトルなら「史実に基づいたフィクション」の域にとどめるべきで、この内容なら主人公の名前(やタイトル)を「アムンドン」「トムンゼン」など似て非なるものにすべきだったのではあるまいか?(余計な世話だ)