The Girls next door 公演は無事終了いたしました。ご来場ありがとうございました。 公演情報 遊戯ヱペチカトランデ「The Girls next door 公演は無事終了いたしました。ご来場ありがとうございました。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ファンタジーミュージカル
    会場に入ると電子ピアノで生演奏の調べ。当日パンフに書かれたモスクワカヌのメッセージが美しい。彼女の繊細な言葉の使い方は独特で、こちらの感性をくすぐりながら物語をみついでいくさまはワタクシの好みのど真ん中だ。だから、女子高校生らが合唱するシーンで、まず泣けた。この涙はたぶん当時の女子高校生だった頃の光景を思い出したからだ。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX


    裏日記はこちら→http://ameblo.jp/misa--misaki/

    卒業記念公演に演じる舞台を演劇部の顧問、木村絵里子先生が指導する場面から。現在の木村と10年前の高校生だった木村の過去を舞台上で交錯させながら演出していたが、過去と現在の一線の描写が曖昧な箇所があり分かり辛かった点が残念だった。

    10年前に消えた高校生の謎を現在の卒業記念公演の舞台の内容に盛り込みながら、当時の彼女たちが何を考え行動していたかを表現した物語だったように思う。相変わらずワカヌが役者に吐かせるセリフの一つ一つが美しい。

    毎年、夏の終わりに願い事を書いて流す「勾玉流し」を信じていた彼女らは、海の向こうにいる神様に願い事を書くが、自分で直接、神様に伝えたい、と思うようになる。残酷で危うい年頃の彼女達は純真さゆえの自殺への憧れも同時に持っており、人の心に新しい世界を創造する魔法(空想)を夢見ていた。彼女達は願いは叶うとか、愛は国境を越えるとか信じて疑わなかった多感な年頃だったのだ。

    「少年たちの夏休み」みたいに、私が死んでも貴方が覚えていてくれたら、私は失われず生きている、なんてセリフも自分達のもう一つの世界である、ネバーランドのような感覚だ。私の姉妹は坂本さちお(女生徒)を愛し、悪い夢に囚われて死んでしまったが、あの美しく残酷な同性愛が真実の愛の物語だと締めくくる。

    くだらないおとぎ話の中で真実を隠そうとする悪い魔女の話とか、ママのような魔女になれないとかのセリフは映画「ハリーポッター」を思い起こさせ、彼女達はまだ未熟な魔女だ。彼女達の吐くセリフに「ママ」がよく登場し、「私を愛して」とのセリフに重なり合う、この物語は基本的に渇望する愛を描いたものだとも思う。

    導入生音楽は勿論のこと、演出が素晴らしい。

    劇中、様々なシーンで感極まって泣かされた。
    未熟な魔女達のファンタジー。

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    2011/12/15 19:11

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