無邪気で邪気なみんなのうた-抗争編- 公演情報 ぬいぐるみハンター「無邪気で邪気なみんなのうた-抗争編-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    魔法のフォーマット
    初演というか、同じフォーマットの作品も観ているのですが、
    その面白さが今回も受け継がれていました。

    これ・・・、ある意味作り手の創意が
    自由自在に広げられるし
    また、役者にとってもシチュエーションの中で
    自らをいかようにも生かすことができる
    魔法のフォーマットであることを再認識。

    そんななか、個々の役者たちの編み上げる個性を
    ガッツり楽しむことができました。

    面白かったです。

    ネタバレBOX

    前回はちょっと危ない保父さんなども登場して
    子供たちも幼稚園の世界に収まっていた感じがあったのですが、
    今回は大人の存在が舞台の外にでたことで
    よりいっそう子供の世界が広がった感じ・・・。

    その分、キャラクターから
    全体調和の箍がやや緩んで
    個々の色がより強く舞台にひろがっていくように
    感じられました。

    この舞台、
    全体の空気感も、回ごとにかなり違うのだろうなぁとおもう。
    でも、そこが作品の魅力にも思えて。

    ベースになるというか、ある程度作りこまれた世界や笑いは
    舞台上にしっかりとおかれていて
    観客を引き込む力や満足感などは担保されているのですが、
    一方で役者たちが編みこんでいくような
    余白というかスペースが間違いなく舞台にあって、
    それぞれの役者の駆け引きのテンションのようなものが
    面白い。
    しかも、幼稚園児という魔法の前提があると
    空気がまがまがしくなったりあざとくなったりしても
    それらがむしろ作品のリアリティをくみ上げていく力に
    なっていったりもして。

    どこかけたたましいくらいの舞台に
    取り込まれているうちに
    なにか一人ずつの悪がきにも
    愛着すら沸いてくる
    けっこうどぎついし、当たりの強そうな舞台であるにもかかわらず
    なにかうふっと笑いに満たされた感覚がやってくる。
    そのなかに、人が生まれつき授けられていたり、
    あるいは大人や子供同士のなかで染められていく
    個性のテイストが生き生きと見る側にも伝わってくる。

    いろんな可能性を持ったこのフォーマットの上での戦場を、
    たっぷり楽しむことができました。

    このフォーマット、今後も作り手の引き出しのひとつとして
    さらに膨らめばよいなぁと思ったことでした。

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    2011/11/01 18:16

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