満足度★★
大劇場向きではない
R25というフリーマガジンの人気コラムの劇化。前回の会場は草月ホールだったと思うが、大好評だったそうで今回、銀河劇場という大劇場になったのだろうか。
私はまたしてもこの公演で「芝居内容と箱」の関係を考えてしまったが、こんなに大きな劇場で公演するのがふさわしい作品に思えなかった。
前作を観ていないが、だいたい想像はしていた。しかし、今回は銀河劇場なのでもう少し演劇らしく格好をつけるのかと思ったのだが。
安田顕という人気俳優や、賀来賢人というイケメン俳優(前回は溝端淳平)を起用していること以外、福田雄一がふだん書いているブラボーカンパニーのコント芝居と変わらない。
スケールが小さすぎて、劇場空間にそぐわない印象なのである。
セットもチャチな感じだし、見せ方にこれといった工夫も感じられない。
それでも客席は若い女性客で超満員で、安田の一挙手一投足に爆笑が起こる。
その点は、小劇場でのブラボーカンパニーでの公演の女性ファンとほぼ同じ反応なのだが。
私は福田雄一のコントは好きなのだ。
だが、どうせならブラボーのメンバーが駅前劇場あたりでやったほうが面白さが出るのでは?と思う。
そこに安田顕が客演で出るというなら、斬新さもあるから多少評価もしよう。
安田は演技力もあり、芸達者な人だが、出てくるだけでキャーキャー笑ってもらえるこの公演にどれほどの充実感を感じているのかな、と思ってしまった。