家電のように解り合えない 公演情報 あうるすぽっと「家電のように解り合えない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    潔い
    「解り合えない」ことをそのまま舞台に乗せた作品で、よく分からない表現がそのままテーマに繋がっていて、ある意味とても解りやすい内容でした。いつもの岡田さん作品と同様に文法的には破綻しているけどリアルなダラダラと続く台詞と、誇張して反復される日常のノイズ的な動きが印象的でしたが、他の作品より控え目ですっきりとした感じがありました。

    バックヤードまで露にした素舞台の上に、ありふれたプラスチック製品を組み合わせて家電を模したオブジェが並び、詩人が掃除機や洗濯機について詩(とはいっても全然詩らしくない脱力的な味わいの文章でした)を読むのと、森山さんも同じ家電をテーマにしたダンスを踊るのが平行的に同時進行して、解り合えない様が描かれていました。
    始まってからだいぶ時間が経って初めて森山さんと女性2人の会話があり、女性2人に森山さんが振り付けるシーンになるのですが、森山さんと2人の身体能力の差が如実に現れていてユーモラスでした。
    終盤では作品に対しての自己言及的な台詞があり、主客反転して舞台上での世界がそのまま現実世界に接続される様な展開がスリリングでした。

    『ボレロ』をリミックスした曲と『春の祭典』で森山さん長時間踊りまくる姿が堪能出来て良かったです。ベジャール版の動きが一瞬だけ引用されていて笑えました。青柳さん、安藤さんの2人もぶっきらぼうな話し方と間の空け方が絶妙でチャーミングでした。金氏さんの美術も今までの作風の上に、とぼけた感じのギミックが施されていて面白かったです。

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    2011/09/30 23:41

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