満足度★★★★★
劇場のサーカス
日本初上陸の7フィンガーズの「PSY」を福岡のキャナルシティ劇場で見てきた。
シルクドソレイユのあるモントリオールから来日である、根底はシルクドソレイユにもたくさんの卒業生を輩出している、サーカス学校出身者たちだと聞いていた。
シルクは今や完全にエンターテイメントを狙った路線であるが、彼らは一線をかいて、社会問題や人間性を追い求めているようである。
PSYは精神を病んだ人々の話であるが、決して陰湿な話ではない。
精神を病んだ人の内面や悩みをシルクドばりのパフォーマンスで表現している。1幕はどちらかと言うとプロローグ的であったが、2幕からは話の展開も早くパフォーマンスの連続であっと言う間に終演したと言う感じであった。
僕が特に気にいったのは、2幕10分後くらいのジャーマンホイールを使ったところであった。悩める男の内なる葛藤をジャーマンホイールの芸で表現しているシーンである。音楽も良質な物が使われており、凄く感銘し言葉のない表現であったが自分の目頭が熱くなるのが解った。
前触れ込み通り、これは新しいサーカスのジャンルだとこの時理解した。ボリショイサーカス〜シルクドソレイユ、そして7フィンガーズの流れが出来たことを確信した観劇であった。