「ベルナルダ・アルバの家」 公演情報 ウンプテンプ・カンパニー「「ベルナルダ・アルバの家」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    虚飾を廃した、芝居らしい芝居でした。
    精密な芝居とでも言うのでしょうか。女優陣のしっかりとした演技はガルシア・ロルカの世界を分かりやすく伝えていました。演出の長谷トオル氏の言葉通り、虚飾を廃した演出は女優一人一人の演技を際立たせています。抑圧から解放しようとする娘の情念と、しきたりを守ろうとする母親、ベルナルダとの最後の一場面は、実に切なく胸を締め付ける思いがしました。演出の裏表のないの美意識が、作品全体を昇華させていきます。美術のセットの拘りと照明効果、そして生音楽の緻密さは、演劇を総合芸術と改めて認識させられました。若い女優たちが、ベテランの女優たちと拮抗した演技は立派です。

    新井純さんと中川安奈さんの中庭での親子の会話は、さすがにお二人は良い芝居をしていました。
    文鳥が啼き声がタイミング良く入ってきて、思わず聞き入ってしまいました。

    重厚な作品だと思っていましたが、この芝居はモダンでシュールな世界が全編を覆い尽くしていたと思います。

    演出の長谷氏がツイッターで呟いていた言葉に、この芝居を観てなるほどと改めて考えさせられます。



    この演劇に見事にやられました。

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    2011/09/04 02:56

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