むずかしい題材
私たちの劇団に何度も参加していただいている、宮内洋さんが出演されているということもあり、本公演を拝見させていただきました。
大正デモクラシーをキーワードにした完全なフィクションなのですが、史実とフィクションのバランスが少しアンバランスに見えました。
大正時代という、あまり有名ではない時代を扱っているので、観ている側がフィクションである部分を受け取りづらい脚本だったかなと思いました。
出演している俳優に方々が、とても魅力的な方が多く、観ていて楽しいお芝居だっただけに残念でした。
シンプルな舞台装置に、照明効果をとても上手く使って場面を見せるのがこの劇団の特徴のようで、時代考証がむずかしい時代の芝居ながら。上手くセットを省略し、とてもかっこよく舞台を見せてくれていたと思います。
この劇団のもう一つの演出的特徴とも言える、照明効果と効果音による場面転換は、とても良いアイデアだと思ったのですが、今回は、あまりにも数が多かった(笑)。効果音や照明効果のプログラムを変えるなど、工夫がほしいと思ってしまいました。
俳優の中でとても印象に残ったのは、「ともえりん」さんという女優さん。最初の登場の時は、若干緊張しているように見えたのですが、物語が進んでいくと、とても良い表情や台詞回しの演技を見せてくれていました。
特にアクションのシーンでの彼女はかっこよかった。
機会があれば、是非私たちの劇団の公演にも参加していただきたいと思いました。もしこのクチコミを観た関係者の方がいればお伝えください(笑)。
私の友人の宮内さんは、とても熱い政治家の役でしたが、細かい演技が面白く、役柄もとても彼に合っていたと思います。
いみじくも、我々の劇団の次回公演と同様に、この劇団の今回の公演は、10回公演となるそうです。それをあえて「特に記念しない」というスタイルは、面白かったです(笑)。