そして誰もいなくなった 公演情報 劇団東京乾電池「そして誰もいなくなった」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    不条理なのに論理的に推理劇として成立し、大どんでん返しがあるという矛盾。それ自体が不条理。面白い。
    本多劇場こけら落とし第2弾として上演された演目。
    タイトルの通りクリスティの同名小説に材をとりながら、
    ゴトーを待ち続けるという味付け。

    どうも、別役実というと不条理で難解という
    イメージが強く苦手なのですが、
    その中にあっては、殺人の動機も「不条理な理屈」
    には合っている。

    本作の「不条理推理劇」としては、
    連続殺人の犯人探しのストーリーも、
    不条理な動機から客観的に理屈が合うという
    一見矛盾した状況が面白い。

    そしてラスト、推理劇として普通に?感心する?
    どんでん返しがあるというところが面白かった。

    ここがチラシの宣伝コピー「モンティパイソン的大どんでん返し」
    を指すのでしょうが、表現方法というか絵面が
    「モンティ…」なだけなので、
    他の作品を引用するのはかえってマイナスであり、
    別に、「他作からの引用を宣言するような」必要はないと思う。

    柄本さん(セリフはとんでたけど)、綾田さんという
    ベテラン勢の力の抜け切った演技もいいが、
    クライマックスでは探偵的な役割を担った、
    江口のりこさんが光ってた。

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    2011/08/22 10:48

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