ジキル&ハイド 公演情報 東宝「ジキル&ハイド」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    良かったです!
     合唱やデュエットもたくさんあって、そのたびに拍手が湧いていました。
     舞台装置も立派で、よく工夫されていて、場の転換が良く出来ていました。
     発光しているようなジキル博士の発明した薬、ステッキで持ち上げられる司祭、火が吹いたり、真っ赤な血が流れたりと、視覚的効果も抜群です。
     ダンスも、随所にちりばめられ、それぞれが素晴らしかったです。
     ミュージカルの見せ場の要素を、ぎゅっと凝縮して、次から次へと飛び出してくるような、とてもわくわくするミュージカルでした。
     今回の公演で、鹿賀丈史の『ジキル&ハイド』は、おしまいということですが、こんな素晴らしいミュージカルがもう再演されないのはもったいないです。キャストを替えてでも、再演を続けて欲しいものです。
     前半1幕の鹿賀丈史は、ちょっと「気持ち悪い」発声でした。歌も、セリフも、なんか薄っぺらい浅い声なのです。他の出演者は、いかにもミュージカル的な歌い方で、男声は特に気持ちの良い歌声です。それに較べて、鹿賀丈史の声が変だなぁと思っていました。
     劇が進んでハイドが現れると、ハイドは荒々しい性格から、声も低く太く深い声になりました。そこまで来て初めて、前半のジキルの浅い声は役作りだったのだと気がつきました。
     さすがの技量ということでしょう。
     そんな鹿賀丈史ですが、セリフや歌の「語尾」が、声が裏返るような変な声を出すことが何度もありました。さすがの名優も連日の公演の上の2回公演は、のどに負担が大きすぎるということなのでしょうか。
     鈴木蘭々は、清楚なお嬢様役で、セリフも、歌も、とても飾りの無い素直な声を出していました。演劇的でもなく、宝塚的でもなく、劇団四季的でもなく……、という何風でもない歌声でした。テクニックを誇示するのでもなく、とてもスマートな耳障りの悪くない歌声でした。
     マルシアは、はまり役という感じで、実にのびのびと、おおらかに、気持ちよく演じていました。ダンスも歌も、とてもよかったです。娼婦の役なので、大股開き(M字開脚?!)もあって、驚きました。体当たりの演技とでも言うのでしょうか。
     娼館のシーンでは、メインの芝居の背後で、娼婦をテーブルに載せて絡み合っている演技などもあって、驚きました。
     「きちがい」という言葉もセリフの中に出てきますので、テレビでは放送できない舞台かもしれません。

    0

    2007/11/15 11:21

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大