無重力チルドレン 公演情報 劇団ジャブジャブサーキット「無重力チルドレン」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    震災との距離の取り方
    月に作られた研究施設に滞在する研究者たちの淡々とした会話の中にそれぞれの震災に対しての思いが語られる作品で、時代設定は未来ながらも今日の日本の状況を描いていました。

    2085年、日本に大地震が起き、遠く離れた月からは何も出来ないもどかしさを感じる研究者たちと、人間より進化した存在の「流体生物」が突如やって来て起こす謎の行動が絡み合う物語で、前半の緩い雰囲気から次第にシリアスになり、後半のそれぞれが自己の過去や思いを吐露する場面は目を引くような劇的な要素はないにも関わらず。綺麗事だけでは済まない色々な思いを正面から描いていて引き込まれました。

    SF、サスペンス、ヒューマンドラマと様々なテイストが盛り込まれていて、どれも中途半端な展開で散漫になっていたのがもったいなく思いました。もう少し流体生物の来た意図や、タイトルになっている無重力空間での生殖の研究のエピソードをじっくり見せて欲しかったです(何となく『2001年宇宙の旅』のモノリスとスターチャイルドを思わせました)。
    笑いの取り方がちょっと古臭い感じで乗れませんでした。

    頼りなさげだけど、実はみんなのことを良く考えている所長を演じたコヤマアキヒロさんと毒舌を吐く裏にトラウマを抱えている研究員を演じた咲田とばこさんが印象に残りました。

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    2011/08/01 20:17

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