満足度★★★★
色々な感じ方ができる作品
今年の4月にワーサルシアターで上演されたものの再演です。あの震災後では賛否両論あったのかもしれませんね。
東北の過疎化が進むとある田舎町の公民館の2階で繰り広げられる"青年団"の物語。
前半は会話劇というような感じで進みますが、マスコミや新聞などでは決してとりあげられない 被災地の人々の本音が表現されています。
そしてその被災地でも被災した者とそうでない者との感じ方の違いなどもあることなど・・
何が正しくて何が間違っているのか!? それは結論としては出てきませんが、人間のエゴというものが見え隠れするのは 中津留さんならではなのかな。
後半は台風という設定のなかロウソクと懐中電灯だけでの芝居、リアリティがありました。
ただ、中津留作品なら もう少し 天災を受けた側とそうでない側の意見を 決め付けても良かったのではないかなぁ・・ そんな気がしました。
上演時間は2時間20分、実に濃密な空気感のなか 笑いはゼロのお芝居ですが、堪能しました。。