満足度★★★★★
経験を語ることの拒否感と義務感
自分が経験したことを語るということは、語ることを拒否したいという気持ちと語らねばという義務の気持のせめぎ合う、緊迫した行為だと思います。そのせめぎ合いが犬たちと現実にありました。ぎゅっとくる作品です。ただ一つ言えば、語るからにはすべてを伝えなければとなってしまいうのですが、伝えなければならないことと、そうでないことを、冷静に見分けることが次のステップになる、ということです。観客は受け取ることに精一杯で、すこしゆとりがなかったかなと思います。個人的意見なのでどうでもいいですが、三十分は短くできるかなと勝手に思います。是非この作品の再演を希望します。平日だけだったので、もっと多くの観客の目に触れて、経験してほしかったですね。