国民の映画 公演情報 パルコ・プロデュース「国民の映画」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    深みの中に笑いもあり、素晴らしい舞台
    第三帝国を舞台にしたということがわかるタイトルの付け方のうまさから始まり、物語も役者もすべてかいいのだ。

    ネタバレBOX

    1941年暮れのゲッベルス邸での話。
    ゲッベルスの映画好きを軸に物語は進む。

    「来月の会議は事務次官レベルで」という台詞が、ヴァンゼー会議を指していることに気づくも、ゲッベルスは不器用な人、ヒムラーもゲーリングも普通の人というラインで進みつつ、ラストは静かにやってきて寒くなる。
    事実と虚構に笑いをまぶしつつ、本当にうまいと思う。
    脚本と演出、そして俳優が一体となった面白さが味わえた。

    ヒムラーが園芸好きで殺虫剤に詳しいという設定などが憎い。実際に農学を学び、農薬などを製造する会社の研究員だったのだ。
    芸術に関するゲーリングとゲッペルスの関係など細かい知識の上に、見事に虚構を立ち上げ、本当にそうだったのではないか、と思わせてしまう脚本のうまさが光る。

    そんな感覚は日本人の持つイメージからくるものだろうから、ドイツ人俳優でドイツで公演を行ったら、どんな反応が来るのだろうと思った。
    考えるだけでワクワク。

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    2011/06/17 05:08

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