満足度★★★
馬鹿馬鹿しい
過去の2度の殉職シーンに納得していない俳優のスリムが納得出来る殉職シーンに挑む物語で、宇宙スケールまで広がる馬鹿馬鹿しい展開と、1人何役もこなす役者達の芸達者ぶりが笑えました。
冒頭の占いのシーンから洗練されてはいないけど絶妙な間で出されるギャグが連発され掴みが上手かったと思います。しかも、それがその場限りのギャグではなく、ちゃんと伏線になっていたのが巧みでした。人情話的なシーンやハードボイルドな雰囲気、SF的なシーンもあり、収集がつかなくなってどう最後を締めるのかと思いながら観ていたところ、冒頭のシーンにループするような洒落た構成のエンディングになっていて良かったです。
主人公が設定を把握しないまま撮影に入っていて、新たな情報を得る度にツッコミを入れているのが楽しかったです。
話自体は荒唐無稽ですが、演技は無闇にハイテンションはなったりせず、真面目に馬鹿なことをやっていて、劇場のサイズにちょうど合った声の大きさで聴きやすかったです。複数の役の演じ分けも見事でした。
ちょっと間延びしているように感じたところが何回かあったので、それが解消されるともっとテンポが良くなって笑いが続くようになると思いました。