日本語を読む その4~ドラマ・リーディング形式による上演『家、世の果ての……』 公演情報 世田谷パブリックシアター「日本語を読む その4~ドラマ・リーディング形式による上演『家、世の果ての……』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    極彩色の過剰な台詞がまさに80年代演劇
    リーディングだけど、1時間50分引きつけられた。
    そして、リーディングの醍醐味、イメージが広がる。
    これ、演劇の舞台として観たいなあ。
    1,000円安い。

    ネタバレBOX

    とにかく、台詞が過剰である。連発。
    そして、その台詞は極彩色であり、舞台の上をキラキラさせる。

    シンプルな舞台と衣装、ライティング、音楽なのに、色を言葉に感じる。
    悪夢のような展開(いや、実際悪夢なのだが)に、引き込まれる。
    次々と現れるクセの強い登場人物&登場犬。
    本当に面白いと思うのだ。

    けたたましい閉塞感とでも言うような状況が続く。
    主人公のはな子が軸になりつつも、猫河原の物語でもあり、その妻の物語でもある、戯曲の面白さ。
    80年代にはまだ「未来」があったのだ(Bプロの『夜の子供』も「未来」が大切なキーワードだった)。
    今は「未来」があるのだろうか。
    3.11以降、とつい考えてしまうが、その前まで不透明だったかもしれないのだが、今、一番熱望しているモノではないかと思ってしまう。

    冷蔵庫の中という、閉塞感たっぷり状況から、はな子の叫ぶ声、突き出した手、飛び出した身体は、未来に抜けていく入口なのだろう。

    ラストの力強さに、それを感じた。

    とにかく面白い戯曲であり、今回演出した北川大輔の手によって、「現代」の演劇として観てみたいと思った。

    Aプロも観たかったな。

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    2011/05/07 07:56

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