カフカノート Kafka's Notebooks 公演情報 水牛「カフカノート Kafka's Notebooks」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    断片から立ち上がるカフカの世界
    カフカの残した断片的なテキストを朗読と音楽と無言劇で舞台作品化していて、独特の仄暗い雰囲気がありました。

    対面配置の客席の間に設置された白いテーブルの上にテキストが置かれ、4人の演者が入れ替わり席について読みあげ(時には歌い)、残りの3人がテキストに沿って演じ、1つの断片が終わると机をコツンと叩いて次の断片に移るという形式で淡々と進行し、音楽も朗読もあまり感情的にはならずに中庸な感じが1時間ちょっと持続していました。
    短いものは1行、長いものは7~8分かかるのものまであり、『審判』や『失踪者(アメリカ)』のエピソードを思い起こさせるような断片もあって興味深かったです。

    テキストや、ピアノで演奏される無調のぶっきらぼうな感じの曲は良かったのですが、舞台作品としては演出された感じがあまりなく、散漫な印象を受けました。衣装のテイストの不一致や身体表現のぎこちなさがカフカの世界に入る妨げになっていたように思います。
    高橋悠治さんがいわゆる「巧さ」を指向する音楽観ではないことを知っていても、歌に関してプロとアマチュアを同等に扱っている意図が良く分かりませんでした。

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    2011/04/17 21:58

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