わが星
ままごと
J:COM北九州芸術劇場 小劇場(福岡県)
2011/05/19 (木) ~ 2011/05/22 (日)公演終了
満足度★★★★★
出色の舞台
このところ観た若手演劇人の舞台では、群を抜いている。
思想的な深み重みある内容を、軽やかに描ききって、翔んだ。
詳細な感想は、次に書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110511.html
『prayer/s』※ワーク・イン・プログレス公演
RAWWORKS
SRギャラリー(福岡県)
2011/05/16 (月) ~ 2011/05/17 (火)公演終了
満足度★★★★
こんな永山作品、大好き
勢いにあふれた、ややエロっぽい永山作品が還ってきた。
ワーク・イン・プログレス公演ならではの、俳優たちの生きのよさでも見せた。
詳細な感想は、次に書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110508.html
MOON
劇団SAKURA前戦
NTT夢天神ホール(福岡県)
2011/05/14 (土) ~ 2011/05/15 (日)公演終了
満足度★★
大味だなぁ
脚本の内容は薄い。演技も繊細な表現ができない。
それを、ド派手な照明と音響でカバーしようという舞台だが、その大味さは好みではない。
この劇団は、この公演を最後に東京に本拠を移すという。
詳細な感想は、次に書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110507.html
『Family Days -キレイで、グロテスク-』
座”K2T3
大博多ホール(福岡県)
2011/05/13 (金) ~ 2011/05/14 (土)公演終了
満足度★★★★
意欲溢れる、力作!
重いテーマに真正面から取り組んでいて、衒いがないのがいい。
この劇団らしいユーモアもあって、重苦しいばかりではない、見応えのある舞台だった。
感想の詳細(ネタバレあり)は、次に書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110506.html
『アンタガタドコサ』
グレコローマンスタイル
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/04/14 (木) ~ 2011/04/19 (火)公演終了
満足度★
熊本で上演してみたら?
非常に手前勝手な設定で、リアリティがない。だから、絵空事にしか見えない。致命的な脚本の弱点は、カバーのしようがない。
詳細な感想は、次に書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110407.html
ウィキッド
劇団四季
キャナルシティ劇場(福岡県)
2011/04/03 (日) ~ 2011/08/28 (日)公演終了
満足度★★★★
観たかった舞台、やっと観られた
早く福岡に来てくれないかと思っていた舞台。さすがに大仕掛けの舞台は楽しめる。
感想の詳細は、次のところに書いています。
http://f-e-now.ciao.jp/20110505.html
「一つの戯曲からの創作をとおして語ろう!」vol.3 上演審査
福岡市文化芸術振興財団
ぽんプラザホール(福岡県)
2011/04/22 (金) ~ 2011/04/23 (土)公演終了
満足度★★★
比べることのおもしろさ
同じ戯曲の上演を比べられるのが楽しい。「柿喰う客」は公演ごとに攻めかたを変える。それを確認できた。
★は、2演出の平均を取って、3つとした。
詳細な感想は、次に。
http://f-e-now.ciao.jp/20110411.html
『流通戦争だよ全員集合!』
ギンギラ太陽's
西鉄ホール(福岡県)
2011/04/22 (金) ~ 2011/04/24 (日)公演終了
満足度★★★
気楽に観るには、もってこい
文字どおり短編集で、短いコントを積み上げる。その内容も多彩で、おもしろい。気楽に観るには、もってこいで、かなりなぜいたくな気分になる。
感想の詳細は、次を参照してください。
http://f-e-now.ciao.jp/20110410.html
おやすみ・ザ・ワールド
非・売れ線系ビーナス
西鉄ホール(福岡県)
2011/05/08 (日) ~ 2011/05/08 (日)公演終了
満足度★★
どこか半身に構えてるような
楽しめるところもあるにはあるが、けっこうつらい舞台だった。
作品としての完成度を高めるためには、もっと工夫の余地がある。
感想の詳細は、次を参照してください。
http://f-e-now.ciao.jp/20110504.html
四つの部屋と、住人と。
演劇関係いすと校舎
西鉄ホール(福岡県)
2011/05/05 (木) ~ 2011/05/05 (木)公演終了
満足度★★
女優陣は魅力的だが
素直な印象の舞台ではじめは新鮮なのに、だんだんつまらなくなるのは、脚本に工夫がなさ過ぎるため。
その分、これからうまくやれれば、伸び代はあり余るほどある劇団かな、という気もした。
感想の詳細は、次を参照ください。
http://f-e-now.ciao.jp/20110503.html
ええじゃないか。
有門正太郎プレゼンツ
ROCKARROWS(福岡県北九州市小倉北区船場町7-20 地下)(福岡県)
2011/04/26 (火) ~ 2011/05/01 (日)公演終了
満足度★★★★
楽しんだ
多彩だが、上質ばかりではない台本を、徹底的に遊んでみせたパワーに、圧倒された。若手に魅力的な俳優が多かった。
感想の詳細は、次のところに書いてます。
http://f-e-now.ciao.jp/20110502.html
「堀川波鼓」 「ヂアロオグ・プランタニエ」 「霊感少女ヒドミ」
FOURTEEN PLUS 14+
西鉄ホール(福岡県)
2011/05/01 (日) ~ 2011/05/01 (日)公演終了
満足度★
演出、ちゃんと勉強しろよ
思いつきを並べてふざけているといった趣で、上演戯曲のよさを全く引き出せていないで、殺してしまっている公演だった。
演出は、勉強が足りない。もっとキチンと戯曲に向かい合うべきだ。
少し詳しい感想は、次に。
http://f-e-now.ciao.jp/20110501.html
14+
FOURTEEN PLUS 14+
ぽんプラザホール(福岡県)
2010/05/20 (木) ~ 2010/05/23 (日)公演終了
満足度★
戯曲に何も付け加えていない
宮沢章夫の作品は、戯曲と演出とが分かちがたく結びついているものが多い。その作品にはそれぞれに、表現上の狙いがある。
「14歳の国」は、高校演劇等での上演のためのテキストとして書かれたために、戯曲と演出の結びつきは比較的弱く、演出に任される範囲が比較的広い。
表現上の狙いについて作者は、「十四歳を劇にしようと思った。けれどけっして十四歳の人物をそこに登場させてはいけない」と、はっきりと書いている。
そう、ここに出てくる先生たちはデスマスクの型を取るときの石膏のようなもので、デスマスクそのものである十四歳を髣髴とさせようとしてこそ、この戯曲の上演の意味がある。
そのためにはどうすればよいかについて、作者はたくさんのヒントを語っている。
そのなかでも、演出については「流れ」、演技については「やわらかな身体」という重要なキーワードを提示している。
こんどの上演に当たっては、それらのキーワードがちゃんと理解されておらず、舞台でもまったく意識して表現されてはいなかった。
「流れ」というのは、「台詞の背後に流れる人の意識」と説明される。コンテクストとも言い換えることができるが、その摺り合わせがまったくといっていいほどできていない。
「無駄なことばかりしていたい」第一場で、何回も触れられる話題が、初回と2回目3回目のときとでは、その語り方が変わることで、人間関係の変化を表現することができるはずだが、そのようなきめ細かな演出や演技は、ここにはない。
結果として、状況の変化にメリハリがなくて舞台が立ち上がらず、人物像があいまいなままになってしまうのは、摺り合わせ以前の、演出家による戯曲の読み解きがまったくできていないためである。
「やわらかな身体」とは、「何かに押し込もうとしていない身体」のことと説明される。
その「何か」とは、「戯曲の言葉」や「演出をする人の意図」など。小劇場以降の演技では新劇と違って、何かに押し込まない身体性を目指してきた。
この劇団の俳優に限ったことではなく、福岡の大部分の俳優の演技は、新劇の身体性でもなく小劇場の身体性でもなく現代口語演劇の身体性でもないという、我流の身体性に依っており、時代によって変わる身体性や演技への認識は薄い。
そのような弱点が、この舞台での演技にも非常に端的に顕れていた。
そして、「十四歳」のイメージが、わたしの中にたち現れることは、ついになかった。
この舞台が戯曲も含めての完全なオリジナルならば、当然ながらその評価はまったく変わってくる。
既存戯曲に何かを付け加えたかということで言えば、戯曲を押し広げるような表現を何も付け加え得ていないし、戯曲の理解さえも不十分であることから、このような評価(星1つ)になるのはやむをえない。