あーるの観てきた!クチコミ一覧

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東京裁判

東京裁判

パラドックス定数

pit北/区域(東京都)

2009/11/13 (金) ~ 2009/11/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

必見。
再演ということだが、これから何度でも耳にすることだろう。重厚で難解な素材にもかかわらず、だれにとっても非常に理解しやすくなっている。作者も俳優もどちらに向かっているのかきちんと把握できているからだ。

そうしたことからもタイトルが直接的すぎるのが、情報のない観客を少しでも遠ざけているようで、もったいない気がした。できるだけ多くのひとに見てもらいたい。

ネタバレBOX

ただ、いかんせんキャストが若すぎる。そして演技にしても、ヒロイックに演じすぎる。こうした作品では、陥りがちな罠だが。

ああした状況で情熱的なのは当たり前。焦点は、どういう人間がそうなのか、ということだろう。
チャイニーズスープ【作:平田オリザ×演出:柴幸男】

チャイニーズスープ【作:平田オリザ×演出:柴幸男】

元祖演劇乃素いき座+龍昇企画

こまばアゴラ劇場(東京都)

2009/11/10 (火) ~ 2009/11/15 (日)公演終了

満足度

スパイに見えない。
シンプルな言葉の交換は、見えないものをいかに妄想させるかが作品の出来を左右する。平田オリザさんの戯曲は、演者にとってそう容易くはない。それにしてもキャリアのある俳優陣が、あれだけ読めていないのは残酷なことだ。

たとえばサイレント部分が毎回、その一瞬前と繋がっていないので、事前に演出されているのが伝わり興ざめしてしまう。初歩的な欠陥と言わざるを得ない。

役作りもしかり。そもそもスパイに見えない。軽さがあってもよいが、それは裏打ちされたものだ。観客としてなんとかその世界に入ろうと試みたが、雑な空間に諦めた。1時間の辛抱だ。

ネタバレBOX

芝幸男さんが演出されている「ままごと」の評判を聞きつけて観劇。今回は演出だけの参加だが、その片鱗を期待していた。しかし、どこまでが演出家の仕事なのか。まさか戯曲の読み方を一(いち)から説明するわけではあるまい。
生きてるものはいないのか

生きてるものはいないのか

五反田団

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/10/17 (土) ~ 2009/10/31 (土)公演終了

満足度

開始1分で帰りたくなった。
有名な賞を受賞しているのだから脚本自体は悪くないのだろうが、いかんせん役者が素人。

演技の素人感と本当の素人を使うのでは、まるで意味が違う。

申し訳ないが、シュールさがただの観客の失笑しか生まないのであれば、本当に最悪だと思う。

ネタバレBOX

存在が面白い人もいたが、申し訳ないが、話とはほとんど関係のないところだった。
『ROMEO & JULIET』

『ROMEO & JULIET』

東京デスロック

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ(埼玉県)

2009/10/24 (土) ~ 2009/10/28 (水)公演終了

満足度★★★

Korea ver.
コンテンポラリーという概念を理解できるほど詳しくはないが、正規の型をかなぐり捨て新しい世界を創造しようという意欲が伺える。そしてそれらがはまったときの快感はいつにないものだ。とくに1幕の字幕が出た瞬間、自分の中でなにかがどよめいた。

韓国ver.を観劇。

惜しみないパワーが気持ちいい。これを毎回続けるのかと、こちらが心配してしまうほど。

いつもより舞台装置や衣装、シチュエーションをまとえない出演者たちは、みずからの存在で立ち続けなければならない。

ネタバレBOX

みな素敵だったが、キャスティングに恵まれれば、もっともっとずば抜けた作品になっただろう。
て

ハイバイ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2009/09/25 (金) ~ 2009/10/12 (月)公演終了

満足度★★★★

気に入った。
とはいえ、デートやエンターテイメントを期待しているひと向けではない。

役者陣に華はないが、みな普通にうまい。
商業的なことを除けば、これはむしろ贅沢であるように感じる。
これだけ演じ手のアベレージが高ければ面白くなるはずだ。

作家も、役者の感性を持ち合わせているから台詞がうまい。
出演者は演じやすいと思う。

ネタバレBOX

ただ毎回そうではないのだろうが、お姉さん役だけクライマックスを劇的に演じようとしているように見えてしまったのが残念。

さあ、自分の出番だ、と話し始めたのがバレてしまっていた。

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