満足度★★★
もっとはじけてほしかった!
個性的な役者さんの演技と個々のギャグは楽しめましたが、全体としてのロック感はあまり感じられませんでした。
ネタバレBOX
世の中つまらないし、うまく行かないし、でもそれで自殺しようということになるでしょうか。そして今度は、彼女を奪い取ったお笑い芸人は別にして、他の人が自殺を止めたくなったという心情の変化も良く分かりませんでした。
役者さんは個性的でした。お母さんは面白いし、悪だくみのオカマのつれあいは美声だし。
女子高生の目も好きです。喧嘩売ってるようで…、自殺志願者の目ではありませんが。
お笑い芸人も、こちらの方が売れてもおかしくないような感じで、才能に大差があるようには見えませんでした。
下ネタですって!?下ネタしか話せないという台詞を聞いてから、へーっ下ネタしゃべっているのかって思いました。単語は下ネタとは言いませんよね!!そして、単語の連発のどこが面白いんだか分かりませんでした。
満足度★★★
英会話の勉強かっ?!
意味不明、どこに事件があるのやら。
ダンスっぽいパフォーマンスと受け止め拝見しました。
ネタバレBOX
日本語が流れそれを英訳して読み上げる行為…、
初めのうちは新鮮に感じましたが、延々と続くと、これを省略すれば約3分の2の時間で済むだろうにと思っていました。
一人の男を裸にさせてバスタブに入らせて、お芝居が終わるまでそこに居させて、風景にして…、
もし何かの意味を持たせるなら、最後の舞台挨拶のときにジャージを穿いて出てきますか?!
裸の男がバスタブに入っていて、その近くを通る役者さんたちは男の裸を気にしながら演技するってところが面白いんじゃないですか!?
あの中でそーっとジャージを穿いていたとしたら、そういったドキドキ感が無くなります。そのまま裸でいて、舞台挨拶はバスタオルを巻いて出てくればいいじゃないですかって思いました。
満足度★★★
観てきました
声を張り上げながら結構慌ただしく進行、それでも10分間の休憩を入れて2時間40分と少々長めでした。
殺陣のシーンは見応えありました。
ネタバレBOX
一度見つけた犬士も玉梓に操られてどこかへ行ってしまったりと一筋縄ではいかない超大作をまとめ上げるのは大変です。
ヽ大(ちゅだい)法師と玉梓との最後の闘いは、ヽ大法師が玉をぶつけるとそのまま倒れ、意外にあっけない結末でした。殺陣が使えないシーンだけに難しいですね。
満足度★★★★★
熱い!!最高!!
そんなの俺の朝じゃない!そんなの俺の生き方じゃない!
素晴らしい生き方、素晴らしい家族、素晴らしい友情に乾杯!!
ネタバレBOX
小学生の時から無遅刻・無欠勤の父親が定年を迎えた日の朝の話。社会的には成功していると思われる同級生ですが、無遅刻・無欠勤だけはかなわず、また同級生の女の子を嫁さんにとられたこともあって、腹いせに阻止しようとする企みと、それを防ごうとする家族の話。
虹組ってキララさんですかってツッコミ。オスカル風が登場すると俄然盛り上がりますね。
真面目に真面目を演じ、真面目に面白い衣装を着たり(それをコスプレと云う、言葉が出て来なんだ)、最高でした!
最後に友情で結ばれた同級生、良かった良かった!!
息子の代の定年の日は蛇足かな、と思ったりもしました。
私が名前で驚いた柿杉さん、とても良かったです。
―――――――――――――――――――――――――――
さて、全く関係ないですが、虹組キララさんの爆笑漫才はこちら…
http://www.youtube.com/watch?v=KeKIbmrdZnc
満足度★★★
作家の悲痛な叫び!
が聞こえてきました。
ネタバレBOX
作家さんの苦悩を表現。作品とは自分の身体からちぎり取るようにして作るものなので大変だということと、その時々の心情を吐露するので昔の作品を読むと小恥ずかしくなるということなのでしょう。
脚本家も同じで、脚本を作るのが大変な作業だということは分かりました。でもそんなことは分かっています。それで作品が作れること自体が羨ましいです。
サラヴァーは、さよならの「さらば」でした。
満足度★★★
ドキドキ!!
間近で彼女たちのダンスを見てドキドキ。真剣で真面目なパフォーマンスでした。
ネタバレBOX
綺麗な女囚たちの中には幽霊までいてびっくり。
妹が自ら姉に救いを求めて、その結果起きた事件なのに、何て恩知らずな妹なのかと。そもそも何とも役立たずな弁護士なのかと。
監獄の医療の実態、いくらなんでもそんなことはないだろうと思いつつ、あまり笑うところがないのでお医者さんにはその後も笑わせてもらいました。
看守さんが法律ってこともないでしょう。パーマの人と二役かと思っていました。最後の挨拶で確認しました。
女優役の人は大柄なので少し理解はしますが、浴衣のくるぶし出し過ぎです。女優なので受け狙いではないはずです。
独居房で気が変になりかけたところで、カラオケマイクから聞こえてきた声に助けられ、本当の仲間になれたところは感動的。32ページ5行目もいい話でした。
満足度★★★★★
推理、愛、哀愁!!
推理小説としての謎解き部分が素晴らしく、そもそも過去の事件を解決しようとした動機にも愛が溢れていて素敵でした。
そして、人の変化の面白さ、哀しさに身につまされながらも大笑いしました。
ネタバレBOX
幽霊なので裏技を使えば全貌を知ることも可能でしょうが、そんな能力は無いということにして、頼りない男の見聞きした内容を通じてちょっとしたことの嘘を見破り、犯人や犯行を推理するところが秀逸でした。
部屋の隅ある証拠品に頼ったりするのではなく、言葉の一つ一つから背景を探り当てたり矛盾を突く、安楽椅子型探偵でした。
15年前に自殺したとされる姉の死に疑問を抱いた妹が、事件現場だったペンションのオーナーでその後夫となった男性への疑念を晴らすために、当時の宿泊者を集めて解決を図ろうとした気持ち、優しさが背景にあるところが素晴らしかったです。
15年経つと、ロミオがおっさんになるのも哀しいです。
登場人物に犀川創平と西之園萌絵をもじった名前があって嬉しかったです。
頼りない男はナイロンの大倉孝二さんを少し意識し過ぎかなという気もしました。
満足度★★★★
温かくて前向き!
優しい気持ちになりました。
ネタバレBOX
オズの魔法使いに登場するドロシー、ブリキの木こり、ライオン、かかしのそれぞれの人形が、能力的、性格的にぴったりの若者にくっつき、人形劇を行うことで若者が成長する話。
幼稚園跡地の地主さんでもあるクールな女性は人形作家だったお母さんの心を知って他人に対する気配りができるようになり、幼稚園の復活を目指します。弁護士を目指す女性は特に頭が良くなったわけではありませんが、弁護士を目指すようになった動機を思い出し最善を尽くすことを誓い、父親と将来のことで向き合うことのできなかった青年はピアニストを目指すことを率直に伝える勇気を得ることができました。そして、貧しい国から養子として連れて来られた少女は菅にゃおと首相の計らいもあって親許に帰って行きました。
人形を使うとほんわかして楽しくなりますね。
にゃあにゃあ語も楽しかったです。
舞台の後方で行われた紙芝居は、普通の画用紙大で作られていたため良く見えませんでした。また、紙芝居の演者の声はボイスチェンジャーで変換されていましたが、役者さんの本来の声が音漏れしてかぶっていました。
満足度★★★
観ておきました。
本日ソワレのゲストは佐藤B作さん、
ネタバレBOX
トークショーのようなものを予想していましたが、井上ひさしさんへの手紙を朗読するコーナーでした。
『水の手紙』に続いて、客席から佐藤B作さんが登壇して、数枚の手紙を時々胸を詰まらせながら朗読しました。昔はファックスが無かったので、遅筆の原稿をコピーして担当の人が夜中に車で役者さんの自宅のポストに入れて回っていたそうです!
『水の手紙』は、群読と書いてありますが、本を読むという形式ではありませんでした。だから、劇でいいんじゃないですか。
『少年口伝隊一九四五』は朗読劇、少し動きのある朗読劇でした。ところどころ噛むのが気になりました。
満足度★★★★★
マキノノゾミの世界を堪能!
残り時間僅かになって決着すべき話題が二つ残っていました。どうするんだろうと心配しましたが、一つは見事な伏線を活かして解決、もう一つは…
ネタバレBOX
最後に一言で落としてチャンチャン、お見事!!
落語のネタを多様していて、ああそういう話なのかと思っていましたが、三方一両損を三方一両得に変えるなど新鮮なアイデアに感嘆しました。
大石親子の存在感も大きく、仇討を決めてから世の中が愛おしくなったとの内蔵助の話にしんみり、主税とお春さんとの一夜もあって深い内容でした。
居残り弥七の賢さも際立っていました。
品川心中の二人が一人二役だったことも流石だと思います。
そして弥七といえば水戸黄門、水戸黄門の一瞬芸にも笑いました。
遊郭扇屋の廊下から海に飛び込んだり、御殿山で芋を掘っていたらイノシシがぶつかってきたりと、直接演じられた訳ではありませんが、当時の品川の風景が目に浮かぶようでした。
満足度★★★★★
予定調和が崩される爽快感ですか!
規則性がありそうで、予想すると裏切られてしまうところが素敵でした。
ネタバレBOX
今風に言うと、予定調和を崩すことによってヒットが生まれるということです。
前節で一ヶ月に二度もバイク事故を起こしたと聞いて、へーっと思いましたが、良く良く考えてみたらそんなこたぁ無いよな、前節じゃなかったんだ、あそこからお芝居は始まっていたんだと、初めっからやられっぱなしだったわけです。
本当に色白の奥さんでした。途中、川崎と中井の奥さんの目が会ったときにもしかしたらとは思いました。
どこまでが川崎の妄想だか、大山の退院であれっと思い、最後に松田さんと声が掛かって、えーっ頭がくるくるーっとして、うわぁー最後までやられました。
最初の看護師さんが患者さんだったのも驚きでした。日中は患者をやってるんだから夜くらい自由にさせてよっていい言葉ですね。
満足度★★★
今回は
法政大学の先輩が出演してくれました。
ネタバレBOX
さあこれからです。先輩の台詞にもありました。
「お遊戯は終わった!!」
―――――――――――――――――――
引きこもりの少女が社会との関係を徐々に持つ話。
牛の反乱は、ピーチャム・カンパニー『ビヂテリアン大祭』の影響かと思いました。
海神は津波のこと、なるほどと納得しました。
風神・雷神や牛さんの衣装は良かったと思います。海神の髪型はセーラームーンのパーティグッズ風でしたが良しとしましょう。しかし、浦島太郎の腰蓑だけはいただけません。手抜き過ぎです。今日の浦島伝説に繋がるエピソード場面だっただけに残念です。
役者さんの視線も気になりました。正面を向くことが多く、客席が近いだけに大変だとは思いますが、あまりにも一点を見つめていたように見受けられました。
海神が客席内の中央通路に立って演技する時間が多過ぎました。これでは八重柏泰士さんが良く見えません。
満足度★★★★★
切なくホロっときました!
家族の関係、人と人との出会いや別れが、優しく有機的に描かれていて素敵でした。
キーとなる人物を残しながら、あるシーンから次のシーンへ移る様は秀逸で、そんな場面展開に心地良く酔いしれていました。
リフレーンも効果的でした。
ネタバレBOX
私も初めて上京したときは、東京駅から中央線に乗って西荻窪まで行きました。住まいは彼女と同じ吉祥寺で懐かしかったです。
親子や兄弟の関係は年齢によっても異なります。会っても会話がはずまないことも多々あります。それでも会うことは重要ですね。あの男兄弟はいい関係になりました。また年を経ると、また関係が変わります。その時々でいい関係を構築してほしいなと思いました。
生きざまも様々です。目的を持っている者、いない者、姉の意志を継ぐ者、そのお姉さんとの約束を守って妹さんを見守り続けた青年…、ここが一番の感動でした!!
常に会っていても恋愛に発展しないケース、えーって思うカップル誕生、女性に振られてボロボロになる男たち、そして最後に戻ってくる港のような関係、男女関係もいい感じで描かれていました。
三人娘もしっかりと瞼に焼き付けさせて頂きました!!
特に細野今日子さん、最高!!
満足度★★★★
なるほど
確かにダークファンタジー、前半と後半で大違い!!
ネタバレBOX
前半の妹萌え~の緩い感じから後半の緊迫感への展開が素晴らしかったと思います。
ただ、解離性同一性障害(多重人格)が本当に存在するのか疑問視する立場なので、ああそういう設定なのねという気持ちもありました。
二重人格の場合、二人が同時に出現することは無いのではないかとも思います。同時であればそれは妄想です。そう、妄想として扱ってほしかったと思います。
おとなしい方が凶暴なヒーローの方に対して、自分を守るために成すべき希望を述べて、その後凶暴な方が去っていくシーンがありましたが、意味がよく分かりませんでした。
最悪の結末ですが、凶器を自分に向けさせたのかと考えましたが、そうではなくただ去って行ったようです。そんな簡単に説得に応じたのでしょうか。まだ潜んでいるのかもしれませんね。それを暗示するラストシーンだったのかもしれません。
満足度★★★
腹減ったー!!
食べること、生き物の命のことも考える真剣でばかばかしいコメディ。
ネタバレBOX
閉じ込められた空間で、食べるものが無い究極の状態で食べることを真剣に考えた自殺志願者たち、こちらも腹が減ってきました。
アンパンのいい匂いに誘われて、帰りにアンパンを買いました。
ところで、セミナー会場である倉庫は山奥にあるのでクマとか刑務所からの脱獄囚が来ることがあるとさんざん前フリしていました。クマは近くまで来てニワトリを食っていましたが、脱獄囚の方はダの字もありませんでした。いい加減にせんかいっでした!
満足度★★★★
やっぱ面白い!!
「それで叶うならみんな成功者じゃん」に大賛成。
それが分かった上で、本編の展開を十分楽しむことができました!
ネタバレBOX
写真館の主人が亡くなって、ラブホテルにしたい長男と写真館を続けたくても技術を持っていない次男の許に突然飛び込んできた謎の男、我が家のように出入りする人たちやお客さんを巻き込んでのドタバタコメディ。
もう一人のきょうだいについて言及した主人の遺言もあって、もやもやーっとしていましたが、最後に謎が解けてスッキリ!そしてビックリ!!
ムード歌謡歌手浜たかし良かったなあ。「たそがれてレインボーブリッジ」、「もしかしてベイブリッジ」、「飛び込んで道頓堀橋」って。
ただラスト近く、(黒い交際問題に発展しないようにと)浜たかしのことを知らんぷりしたやくざさんについて、意外にいい人だったんですねと言ったのは一言余計だなと思いました。
満足度★★★★
テンポ良く感動的!
半生を描くと冗長になりがちですが、期間を絞っていてテンポ良く、話も感動的でした。
ネタバレBOX
一目惚れしたのかなーというくらいのシーンから暗転後にはすっかり婿養子姿がなじんでいて、普通ならプロポーズシーンなどを入れがちですが、そんな時間を掛けそうなところを省き、それでいてきちんと伝わってくるところが秀逸でした。
ラストも完全に栽培法が確立したところで終わるのではなく、直径5cmくらいのりんごが2個収穫できた時点で終わらせたのも伝記物的にならずにすんだ要因だと思いました。
村八分の一歩手前くらいまでいったはずなのに、常に支持し続けた義父が偉かったと思います。もしかしたら学校でいじめられていたかもしれない娘さんもお父さんが好きで良かったですね。
それにしても、佐藤江梨子さんが農家の奥さんなんて路線変更でしょうか。何か細くて、むちむち感は全くありませんでした。
この日はご本人木村秋則さんの誕生日ということでカーテンコールのときに出て来られました。奥さんもこのお芝居を楽しみにされていたそうですが、ご病気で来られなかったとのことです。苦労を掛けたからだとおっしゃっていましたが、子供の風邪薬を買うお金も無かった時期もあったのですから、ホントにそうだったのかもしれませんね。
満足度★★★
美しい女優さんたちと
イケメン俳優を堪能するための舞台でした。
ネタバレBOX
日本にサラリーマンの彼氏を残し、文芸の勉強のためにへ単身でニューヨークに来ている日本人女性を中心とした話。彼女は文才があり、詩や歌詞作りはお手の物のようです。
ニューヨークで知り合った役者志望の日本人青年との交流をシナリオにしているように見えますが、シナリオを書くというより妄想してその中に入り込んでしまっていて、カウンセリングを受けているようにも見えます。
青年はニューヨークでバイトしながら役者の勉強をしているようなしていないような、少なくともオーディションはあまり受けていないようです。
青年の前の恋人である韓国人女性はウォール街で働くキャリアウーマンで、青年の不安定さ、将来展望への不安に悩んだ末に別れています。
彼氏がいたからこそ渡米できたともいえる日本人女性が、日本に戻って青年に意味深な電話をして、青年もすぐ日本に帰ってハッピーエンドとは少し唖然としました。
へー、橋を渡る3ドル(?)を節約し、洋服もろくに買えないような青年が、すぐに飛行機に乗れるだけのお金を持っているんだ!
CMでホワイトプランのお父さんも夢では飯は食えないと言っています。韓国人女性の堅実さに比べると、日本人女性と青年の地に足が着いていない感じが際立っています。
妄想は妄想のまま、日本人女性は日本に帰り、青年は街に溶け込みながらそのままニューヨークに留まる、さりげないエピソードで良かったのではないかと思いました。
ところで二人の女性ですが、ものすごい美人だけど文才がある割にははじけたところが無く、同様にキャリアウーマンは9時5時、残業に縛られている感じが見受けられませんでした。キャスト的には、文才のある女性を岡田あがささんが、堅実なキャリアウーマンを奥田恵梨華さんが演じた方が良かったのではないでしょうか。
満足度★★★
少し勉強になったかなという程度
以前、歌舞伎座で昼夜通して「仮名手本忠臣蔵」を観たときはへとへとになりましたが、それでも全段やったわけではなく、ぜひ十段目の天川屋義平(天野屋利平)を観たいと思っていたので、そういう意味では多少なりとも目的を達成することができました。
ネタバレBOX
あらすじのおさらいと、十段目の概略、さらに師直の首を討ったあと塩冶判官の位牌に勘平の代わりに由良之助が二番目に焼香したという歌舞伎では演じられない最後の部分が紹介され、勉強になりました。
でも、それだけでした。
小芝居をしながら朗読するアナウンサーの台詞は上滑りでがっかりでした!
満足度★★★★★
桁違い!!
濃密な時間でした。
役者もいいし、横綱相撲、圧倒的にいい!!
ネタバレBOX
若いころの奥さん(隆)は綺麗でした、目力もあって素敵です!和田真季乃さん最高!!
隆(りゅう)が男っぽい名前だからと、子を付けたというのもおおらかな時代でいいですね。
紐の切れ端を体につけた傀儡(人形)たちが演じる乱歩夫婦の物語。薄暗い中、後ろ向きの傀儡にそれぞれ細いライトが当たっていて、スポットライトの要素の他に、あやつりの糸を表現する心憎さでした。
傀儡師(人形遣い)が人形だったり、人形が傀儡師の流れをくむ娘が人形に変わってしまったものだったり、隆子の見た白日夢の世界は幻想的でした。さらに時に隆と隆子が本人同士で話し合ったり、タイムトラベル物では絶対にあり得ないシチュエーションで、こういうのを奇譚というなら奇譚も好きになれそうです。
隆が上京した当初の様子から、太郎は本当は結婚したくなかったのかなと隆が少し可哀そうになりました。最初の頃は本気でも、そのうち手紙を書かなくなったのはフェードアウトを図ったためというのも確かに一理あります。隆子に読み聞かせて最終的に脱稿する、そんな才能のためにだけ存在意義があったというのでは可哀そうです。
エログロに反発した隆子、そうですよね、何となく乱歩の本は買いづらいというところがあります。
それでも、乱歩の最高の愛読者であった隆子が、書けなくなった乱歩に少年向け探偵小説という新しいジャンルへ目を向けさせるきっかけを作るなど、命を掛けて誠心誠意支え続けていたことが伝わってきました。
手紙に込められた気持ちは本当だったという乱歩の言葉も、最初の頃は本当だったんでしょうよという気もしましたが、ずーっと照れて忘れていたような振りをしていたことから恋文だったということで納得しましょう。
最後、隆子が乱歩を救い出すことができて本当に良かったです!
セットも素敵でした。上部も有効に使い、編集室と上に続く階段が裏表になっている大道具、上から下りてくる電信柱など素晴らしかったですが、何よりもスムーズに開閉する障子の、手を見せ、姿を見せるタイミングの絶妙さが何とも心地良い気分にしてくれました。