雨模様の観てきた!クチコミ一覧

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アラカン!

アラカン!

劇団テアトル・エコー

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2011/11/11 (金) ~ 2011/11/23 (水)公演終了

満足度★★★★★

とっても素晴らしい!!
面白く、その上深みがある素晴らしいコメディでした。

ネタバレBOX

イヤ~ゴと言ったときの臭い節回し、すぐクルクル回る仕草、堪りません!

オセローを一通りやってのけてしまった脚本に敬意、その代わり休憩入れて2時間半になってしまいましたが良しとしましょう。そして、単なるコメディだけでなく、ベテラン役者の心情、劇団経営の実情などの要素が加味されていました。

この老舗劇団のオセローをやるということは、例えて言うならば、3時間を超える放浪記を東宝側に1時間にまとめさせ、素人が森光子さんの役をやりたーいと言っているようなものですから、そりゃあ無茶なわけです。

確かにオセローの最後、悲劇を後世に残しましょうだけじゃ何か虚しいですね。誰も死なさず、嫉妬深さを反省し、情状を酌量しながら公正な裁判をし罪を受けるべき人は罪を受ける…、彼らの創造した結末の何と楽しいことか。

しかもミュージカル風になっていて、その楽曲も素敵でした。あれはオリジナル曲なのでしょうか。もしそうだとしたら、一般のミュージカルの平板な、普通にしゃべった方がいいくらいのつまらない楽曲しか作れない作曲家に代わってガンガン仕事をしてほしいと思いました。

本当に楽しく、深みのある作品でした。それだけに、題名のアラカンは還暦を強調させたり嵐寛寿郎を思い起こさせたりするので、イメージが年寄り臭い方に偏ってしまうような気がします。還暦世代の人たちというより、社会人の経験はあるが役者としての経験のない人たちが引っ掻き回すというのが主題ですから、それこそ劇中のシニア養成所の名前ハーヴェストシアターくらいがちょうど良いのではないでしょうか。
世界の終わり【公演終了!誠にありがとうございました。次回は11月予定!】

世界の終わり【公演終了!誠にありがとうございました。次回は11月予定!】

エレクトリック・モンキー・パレード

しもきた空間リバティ(東京都)

2009/06/05 (金) ~ 2009/06/07 (日)公演終了

満足度★★★★★

全く飽きさせない!
役者さんがしっかりしていて、シリアスな面は真剣に、加えてコミカルなところやお色気シーンもあって、非常に楽しかったです。

ネタバレBOX

3組の男女+0.5組の話。色々な関係を描き切っていて、全く飽きさせない内容でした。

ラストシーンは、東京セレソンDX『夕』の冒頭かなという感じがちょっとしました。観客は事情がよく分かっているので、主役の男優はあえて芝居に絡まないように、後向きでずっと窓から外を見つめている風にした方が良かったのではないかと思いました。

主宰の筧晋之介さんが演じるホームレス、1組目の男女関係を何でも知っていて笑いを誘っていましたが、重要な役割があったのですね。
X-MEN (ペケメン)

X-MEN (ペケメン)

劇団RPG

シアターシャイン(東京都)

2011/11/11 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★

今一垢抜けない雰囲気
の中に、なぜかアイドルのような人が出てきて歌ってCDを売ると、最前列中央に皆勤賞の追っかけの人がいてCDを何枚も買ったりして、何だこの展開はと驚いてしまいました。

ネタバレBOX

第二回公演が前回の続編ということにもびっくり、そして次回作も何となくこの続編のようで、アパート住人にまつわる話に固定化してしまって劇団に発展性があるのかなと少々疑問に思いました。

第一回公演で不発弾だった爆弾が爆発して死んだアパートの住人たちは自分の欲望と引き換えに魔女の手下に魂を売り渡しました。しかし、一人の青年だけは自分の欲望でなく相手の幸せを願うなんて、なんて素敵な考え方なんでしょう。そして、彼の予想外の行動のお陰でみんなが魔の手から助けられるという素晴らしいファンタジーに仕上がっていました。

最後の最後だけ良い話だなあと思いました。
闘争・オブ・ザ・リング

闘争・オブ・ザ・リング

カラスカ

戸野廣浩司記念劇場(東京都)

2011/11/10 (木) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

楽しかったです!!
爽やかなバカバカしさが最高でした!!

ネタバレBOX

ヘルニア国物語、はなくそクイーン、豆のお土産“私のはなくそ”などネーミングも素晴らしく、ホント馬鹿馬鹿しくて楽しかったです!

婚約者に指輪をはめ指輪の効力も無くなり、これで一件落着なはずなのにまだ諦めない女性二人。次回作に続くような終わり方が素敵でした。

口を大きく開けて驚きつつも身体全体は決して大袈裟に使わないとか、ちょこっと小声で反論したり突っこんだり、暗転しての相談シーンがほんの一秒で終わるなど、笑わせ方が上手いですね。受けました。

とうの立ったアイドル、可愛かったですね。
A-1グランプリ予選Vol.4

A-1グランプリ予選Vol.4

劇団福耳

四谷アウトブレイク!(東京都)

2011/11/11 (金) ~ 2011/11/11 (金)公演終了

満足度★★★★

盛況でした!
7組が登場し、投票が終わるまで約3時間。コント三本立的なところから、じっくり練られた短編まで、さらには客いじりの暴走ライブまで色々ありました。

ネタバレBOX

コント三本立はA-1の趣旨とはちょっと違うかなと感じました。

予選を通過した青春事情の結婚式の祝辞を練習する三人の話はやはり良く出来ていました。

東京バンビは劇団の裏事情の件がちょっと頭を使わせるような感じで、短期決戦はストレートで押す方が良かったのかなと思いました。

元気安さんの客いじりにはやられました。逃げられませんでした。ビニール袋越しに舐められたり、水を掛けられたりしました。

それにしても、別々の劇団に一票ずつ二票を投じるというのはいい考えです。応援する劇団の他に、もう一票出来の良いところに投票しますから、バランスのとれた結果になるわけですね。
これから

これから

アンティークス

OFF OFFシアター(東京都)

2011/11/09 (水) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

『これから』が好き!
愛情あふれたストーリーに癒されます。

ネタバレBOX

『ある日見た坂道で』
恋人が死んだことを認められない女性が、亡くなった彼や心配する友人たちの気持ちになったりする多重人格者になりながら、10年に亘る治療の結果現実を受け入れ完治する話。

彼女と彼の心と身体が入れ替わる展開にワクワクしましたが、多重人格だと分かったとたん、記憶喪失すらほとんどあり得ないというお芝居を観たばかりだったのと、多重人格の存在そのものを疑っているのでがっかりしてしまいました。しかし、第二話の愛情あふれるストーリーに大満足し、全体としても満足しました。

『これから』
遺伝する難病である眠り病に罹った母娘に、二人を見守る医療チームや地球に永住することを決意した宇宙人親子が絡み合った話。

最初、少し話の噛み合わない母娘がいて、タイムトラベラーが娘に母の半生を見せることで仲直りさせるような話かと思いました。話が進展するにつれ、母親の病気のこと、病気故に恋人と別れたこと、死を意識して娘に映像を残そうとしたことなどが分かり胸を打たれました。

そして、娘も30を過ぎ、症状が現れ1年間眠っていましたが、その間医療の発達によって一時的に眠りから覚めた母親から声を掛けられたことを微かに記憶していました。今度は眠っている母親に娘が声を掛けると指がぴくっと動きました。もうすぐ治るかもしれません。嬉しいです。

母娘を見守ってきたタイムトラベラー親子ですが、実は環境悪化で自分たちの星に還れなくなった宇宙人でした。そして、タイムトラベル自体も、娘が眠っていた間にイメージを送り込んでいただけなのかもしれません。科学技術の発達している宇宙人を使うあたりが何とも憎いところです。
業に向かって唾を吐く

業に向かって唾を吐く

elePHANTMoon

サンモールスタジオ(東京都)

2011/11/09 (水) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

これぞ!!
単なる再演でなくより過激にというコピーに惹かれ、どんだけ過激になっているのか確かめてみたくなりました。

初演のときのインパクトはあまりにも強烈でした。

ネタバレBOX

これぞelePHANTMoon!!素晴らしかったです。

インチキ宗教で金儲けようとする者がいて、更に上を行く悪人もいます。のらりくらりの対応と有無をも言わせぬ暴力団的対応、どちらも強烈ですね。

また、洗脳された若者たちを利用しようとする者、この場合は医薬品研究所ですが、もいたりします。良い薬なのでばら撒くといっても、研究開発費を回収するにはやはり製品化すべく地道に治験するしかないと思うので、この医薬品研究所の考え方はちと分かり兼ねますが…。

そして、若者を支配下に置いているという点では教師もまた同じという恐ろしさが存在します。

さて、初演と再演の衝撃度を比べてみると…、

食事による修行シーンは、初演のときは臭いが客席に漂ってきて、咀嚼したツナを食べるときには吐き気がするくらいでした。今回は臭いも少なく、シャキシャキ感があって吐き気はしませんでした。初演の勝ち!

暴行シーンは、初演ではもっと粗野な男だったと思います。そして、ソファーの陰とはいえパンティを脱がせていたように記憶しています。今回は目の前で脱がしかけまではしましたが、奥の部屋に行ってしまいました。初演の勝ち!

飲尿シーンに続く一連のシーンは良かったです!!この女子高生が初演よりも可愛らしいので、少なくともスタイルがいいので、特にエロっぽさが際立っていました。再演の勝ち!!

私は役者にはなれないと痛感したほど初演で受けたインパクトが強かったのと、過激度も今回特に増しているとも思えなかったので、総合的に判断して初演の勝ちという結論に至りました。
チカブン【追加公演決定!!】

チカブン【追加公演決定!!】

ROGO

劇場HOPE(東京都)

2011/11/09 (水) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★

文学の香り
ダンスと文学の融合がいい感じでした。が…、

ネタバレBOX

第一話の文鳥を幼くして亡くなった娘に見立てた母と文鳥の掛け合いに、娘を亡くした悔しさ、深い愛情が感じられました。目の前での突然死というのもあるのですね。文鳥がチチと鳴く様子を表現したダンスも素敵でした。途中から早口になりましたが、全く淀むことのなかったのはさすがです。

マクベスを講義する漱石の可愛らしさ、良かったです。マクベスのあらすじもおさらい出来ました。

最後の話は異質で、文学の香りとダンスの融合という趣旨からかけ離れていました。最後をカットして、全員によるダンスで締めくくる終わり方でも十分だと思いました。
Surprise Guest どっと COME

Surprise Guest どっと COME

東京おいっす!

「劇」小劇場(東京都)

2011/11/05 (土) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった!
素晴らしい脚本で、今後もスタンダードなコメディとして残って欲しいと思いました。

ネタバレBOX

場所は結婚式場の喫煙ルーム。これから結婚式を迎える若手駆け出し小説家と、彼の過去、現在、未来の女性が絡むドタバタコメディ。とても面白く、三人のウェディングドレス姿も見所でした。

20年後の編集者兼愛人の登場は髪の乱れなど衝撃的、その後の特にウェディングドレス姿の可愛らしさとは大違いでした。

誤解が誤解を生むところや、矢吹ジャンプさんが出演されていたりしているところから、まるでクーニーの作品を観ているようでした。

しかし、未来の編集者の出現が、賞を取るために妻に編集者以上に管理されてしまうという結果に繋がったこと、更には、未来に変化が起きているとも思えないので、いずれ浮気、というか本気が現実になるであろうと思えることから、ハッピーエンドとは言えないシニカルさが苦い味として残りました。

ところで、喫煙室の自動ドアが影の主役というか素晴らしかったです。チョコンと叩くとグイーンと開いてゆっくりと全開、そしてグイーンと閉まってゆっくり完全に閉まる、常に完璧でした!!
シャッフル

シャッフル

劇団スパイスガーデン

東京タワー 1F 特設ホール(東京都)

2011/10/28 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★

【Cチーム】観劇
忠実な観客の心理を突いた展開にはしてやられました。

ネタバレBOX

「記憶喪失なんてそうそうあるもんじゃないよ」、ホントそうですね。多重人格だと初めっから存在そのものを疑って掛かるのですが、記憶喪失はドラマの中でよく見掛けるため、そういう設定を受け入れてしまいました。確かに実際に記憶喪失の人を見たことはありません。

それはそうとして、記憶を呼び戻すための作戦が小芝居を打つことでしたが、その劇中劇のようなシーンでセリフを憶えられない一人がいて、その所作がとても面白かったです。

どんでん返しの連続は、伏線の回収もあり良かったですが、所詮悪知恵による騙し合いなので、感動めいたものはありませんでした。

ところで、登場してきた瞬間からスーツの背中に横シワができていたのは残念でした。
Waiting ~とりあえず、黙って待ってみる…~

Waiting ~とりあえず、黙って待ってみる…~

いいむろなおきマイムカンパニー

こまばアゴラ劇場(東京都)

2011/11/02 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★

あれっ
パントマイムの感動はほんの数ヶ所でした。

ネタバレBOX

スタート時の、海の生き物が陸に上がり、人間にまで進化するというパフォーマンスで、身体の柔らかさに目を見張りましたが、結局はカバンが宙に浮いて止まるというシーンがパントマイムらしくあっと驚いたくらいで、あとは普通のダンスパフォーマンスでした。

しかも、上手前方の女性はカバンが微動だにせず完璧でしたが、いいむろさんのカバンは少し動いたように感じられ、あれっ何か変だなーと思ってしまいました。パントマイムの感動を期待していたので残念、つまんないっ!

めちゃくちゃ語は良いのですが、一ヶ所ぐらいに留めるのが効果的ではないでしょうか。のべつしゃべられると、パントマイムとしての興が削がれます。

人間がまた海の生物に戻っていく逆回しシーンで終了しましたが、スタートとラストはこれがいつものパターンなのでしょうか?恐竜が横になったり、くらげが出てきたりと次何が来るか分かり切っているので、時間の無駄、イライラしていまいました。
岸田國士傑作短編集

岸田國士傑作短編集

文学座

紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)

2011/11/04 (金) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

小気味いい!
人間の心理が軽妙にお洒落に描かれていて、とても面白かったです!

ネタバレBOX

都市で暮らす勤め人、庶民というよりはもう少し上級の人々の生活が、ちょっと可笑しく、ちょっと皮肉に描かれていて、気が利いたお洒落な小編でした。

海水浴がまだ珍しかったころの湘南の旅館での話。見栄を張った葉書を書く妻、見栄を張って旅館の従業員にチップを渡すが少額過ぎる夫。過去の女性のことを話しだす夫、妻を愛していることをより強調するためのようですが、ちょっと開放的になったのかな。

人の振り見て我が振り直せ、結婚したばかりの妻の妹の不満は全て自分に当てはまること、風呂上りに髪が濡れていてバサバサしているなんて、そんなもんです。そして世の中の全ての夫はそんなもんで、彼女の描く理想の夫なんて存在しないということですね。

沈黙は金なり、黙っているだけで相手が勝手に想像してドツボにハマっていく、可笑しさ、愚かさ…、単に女中に500円盗まれただけなのに、餞別を渡したことにして体面を保たざるを得なくなった上流階級の人々の話は、まるでオペラかシェイクスピア劇を観ているようでした。
不文律

不文律

643ノゲッツー

劇場HOPE(東京都)

2011/11/01 (火) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

こんな話大好きです!
最初から陰湿な雰囲気、いいですね。

ネタバレBOX

生徒を虐める先生のような陰湿な雰囲気で始まり、それが依存症の治療施設における医者たちによる薄汚い小銭稼ぎの話かと思ったら、施設そのものが隠れ蓑で、先代の先生の意を受けた人間のクローン実験を秘密裏に行なっている施設の話でした。

クローン実験のことを知らなかった若い医者が正論を唱えていたものの、最後薬物によって廃人にさせられるという救いのない話、良かったです!

ところで、若い医者は秘密を知ったその日に廃人になってしまったのでしょうか?やはり数日は掛かるように思います。それだったら、交代要員として着任していた女性医師が調理用の前掛けをしていた方が良かったのではないかと思いました。
嘘ツキ、号泣

嘘ツキ、号泣

悪い芝居

サンモールスタジオ(東京都)

2009/05/05 (火) ~ 2009/05/06 (水)公演終了

満足度★★★★★

骨太
久し振りに骨太のお芝居を観ました。

ネタバレBOX

最初、音楽が流れ役者さんたちがダンスをしている中で、女性がかん高い声で何言ってるのか分からない状態で…、これがずっと続くのかなとちょっと引いていたんですが…。

次第に、秋葉原無差別殺傷事件が背景にあることが分かってきて、どんどん引き込まれていきました。

いい悪いは別ですが…、私的には「憎しみの連鎖は断つ」派ですが…、現実に立って考えることは大切だと思いました。

最後のどんでん返し、伏線があって予想通りだったのですが、面白かったです。

ホントにいいお芝居観させてもらいました。
いつも誰かのせいにする

いつも誰かのせいにする

箱庭円舞曲

駅前劇場(東京都)

2011/11/03 (木) ~ 2011/11/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

雰囲気あり
日本の現状を考えさせられる、かも。

ネタバレBOX

スタート、映画制作会社事務所シーン、男と女が数分間の微動だにしない沈黙…、ちょうど鼻がむずむずしてきたところだったのですがこちらも身動きできず根競べ…、いきなり男から女へのビンタ。

日本では何かが起きています。暴徒化したデモが毎日行われていて、日々規模が大きくなっているようで、今や200万人規模のようです。しかし、報道されないので、目の前の道路もデモ隊に占拠されているのに事の重大さに気づかない女性プロデューサー、そして多くの日本人。

赤字体質のため監督も雇えない会社、プロデューサーの一人が監督をすることに。小林タクシーさんの自信のなさ、信念がありそうで流されやすい表情が良かったです。

映画を売らんがために、「耳の後ろに何かいる」から「革命」に題名を変え、デモ隊参加者らに受けて大ヒットの予感とか。さらに、デモの騒乱による圧死シーンがあることをネットに流し、一方でプロデューサーの一人が自首しておくなどの手段も駆使しています。

2011年、今年の日本にはとんでもないことが起きています。後世になって歴史的な年だということが分かるでしょう、このお芝居も現実も、現実なら日本だけでなく世界中で。しかし、デモ参加者は就職難民かと思うとどうもヤクザ関係者に扇動された人々のようであり、不思議です。

男と女のプロデューサーの関係、そもそも女プロデューサーはどんな性格なのかなど、もやもやしたところも残りました。主体が誰か分からなくなったカオスも見えてきました。ところどころで他人のせいにするようなセリフが出てきてほっとしたりもしました。そうしたことも含めて、漠然とした不安、混乱が伝わって来る作品でした。

場面転換のときの光の使い方が素敵でした。ザンヨウコさんの意表をついた髪型も良かったです。

ネットによるクチコミを重要視している一方で、映画のタダ見客を皮肉るシーンがありました。試写会に申し込みしまくる人を小馬鹿にしていました。それなら、なぜこりっちチケットプレゼントをやっているのでしょう。止めればいいのにと思いました!!!!!!!
恋するゆりかもめ【全日程終了!ご来場ありがとうございました。】

恋するゆりかもめ【全日程終了!ご来場ありがとうございました。】

劇団東京ペンギン

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2011/11/02 (水) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★

次第に慣れて行きました。
打てば響くような掛け合いはさすがでした。

ネタバレBOX

失恋パワーだけでなく、恋愛パワーもありました。納得です。ラストはゆりかもめに恋愛パワー爆弾を載せて新橋駅で爆発させようとする博士の野望をターミネーターと恋に燃えた青年が身を呈して食い止める話。

制御不能なエネルギーは封印するというテーマ性と共に、封印するだけではダメ、その後どうするかを考えなければというメッセージは素敵でした。原子力廃棄物を詰める特殊容器のような、あるいは棺桶のような4つのオブジェが意味深で印象的でした。

ただ、前貼りを貼った裸姿で登場して洋服を強奪するターミネーターのギャグは冷めた目で見ていました。役作りと言うよりも役者の個性を全面に出して笑わせようとしていたように思えたからです。

そのため、前半はしらーっと見ていましたが、博士と女性の会話、「なぜセーラー服なの?」、「俺が好きだから」などの間髪入れずに打てば響くような掛け合いや反応が幾つかあって徐々に心がメルトダウンしていきました。
いと愛し

いと愛し

劇団競泳水着

【閉館】SPACE 雑遊(東京都)

2011/11/01 (火) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

贅沢な時間
大川翔子さん、細野今日子さん、川村紗也さんの揃い踏み、いい時間が過ごせました。

ネタバレBOX

突然死した音楽家のお葬式が終わった次の日の事務所で遭遇した女性三人の話。

秘書(細野今日子さん)、音楽家の実の娘(大川翔子さん)、音楽家の愛人の娘(川村紗也さん)、三人の恨みや嫉妬が絡み合い、1対2になったり、1対1対1になったりして、三者三様の心情の変化が楽しめました。

実の娘は父親を取られた感情と下手だったとはいえピアノの稽古を止めた後悔があって、数日前に音楽家が音大に通っている愛人の娘のために作曲した楽譜を事務所で見つけたときに嫉妬のあまり思わず持ち帰ってしまいましたが、返そうと思い直して持ってきたときに秘書と遭遇。

秘書は愛人の娘から楽譜を探すように依頼されたため事務所に来ていたもの。そこに愛人の娘が受け取りに来て、三人劇の始まり。

紅茶にミルクを入れる行為で実の娘が事務所に来ていたことを秘書は感づき、楽譜を持ち去ったことも確信。返したものの、今度は秘書が愛人の娘にまだ見つからないと報告。さあここで秘書の予想外の行動に、嫉妬の意味は何かということで最高に盛り上がるとともに、実の娘が愛人の娘に同情する変化が生じました。秘書は愛人の娘が指を怪我していることを心配した面もありますが、愛人の娘から指摘されたように、実は音楽家と学生時代に付き合っていた女性との間に生まれた子どもで、面と向かって愛されていた二人に対する嫉妬がめらめらと燃え盛ったようでした。

最終的に楽譜は無事愛人の娘の手に渡り、ただ予定してあったコンサートについては怪我を治すことを優先させる方向に進むようで何よりでした。

ミルクのこと、大川さんの涙が見られたことから下手側が好位置でした。細野さんは知的でてきぱきした感じ、川村さんは方向音痴で天然ボケって感じで、期待していたチラシのイメージとは異なっていて少し残念でした。という訳で、本作品の評価点は、大川翔子さん、細野今日子さん、川村紗也さんの順でした、悪しからず。
仮面の男

仮面の男

宝塚歌劇団

東京宝塚劇場(東京都)

2011/10/21 (金) ~ 2011/11/20 (日)公演終了

満足度★★★

雪組公演
音月桂さん、凛々しかったです。

ネタバレBOX

音月桂さんと舞羽美海さんのツートップとして初公演とのこと。

ダルタニアンの恋人が殺された背景にルイ14世がいたことが判明して、ダルタニアンもフィリップとの入れ替えを容認。鉄仮面をし、幽閉されたまま死んだのは元のルイ14世でした。

レビューは、トランプのロイヤルストレートフラッシュにちなんだショー。アリスだったり、西部劇風だったりしていましたが、華やかさには欠けていました。

ただ、ラストの音月桂さんの羽は、中央がスペードのエースが描かれた蝶の形をしたラメになっていて、キラキラして顔が見えないくらいゴージャスでした。

全体としては今一な感じ。
「さらば冬の殺し屋」

「さらば冬の殺し屋」

enji

OFF OFFシアター(東京都)

2011/10/29 (土) ~ 2011/11/06 (日)公演終了

満足度★★★★★

様々な愛憎、
感情や無感情、心の動きが良く描かれていました。

ネタバレBOX

本物の殺人経験者と被害者家族の絡み合い、素晴らしかったです。お姉ちゃんなんか死んじゃえばいいのにと思っていたら本当に死んでしまったときの罪悪感も分かります。

恋人を殺された男の復讐が小さな刃物様なもので殺すのかと思ったら…、傷付けない方法に一つのけじめの付け方を考えさせられました。

子供を殺された母親の究極の復讐が、男に愛というものを知らしめることとは凄まじくもあり、本当に愛を知ったときにはもう殺せなくなるだろうことも理解しているところに愛おしさを感じました。

挫折した青年の心の中の殺し屋、神春菜さん、美人でカッコ良かったですね♥、心情風景ですもの、何にでも変身できて楽しそう!
無邪気で邪気なみんなのうた-抗争編-

無邪気で邪気なみんなのうた-抗争編-

ぬいぐるみハンター

参宮橋TRANCE MISSION(東京都)

2011/10/31 (月) ~ 2011/11/02 (水)公演終了

満足度★★★

いつもより分かり易く
楽しかったですが…。

ネタバレBOX

幼稚園児のことだもの、そりゃ分かり易いのは当然かな。

大人になって卒園者が集まるというシーンから始まり期待しましたが、結局は園児の日常の話だけでした。

いじめや嘘、そしてすぐ気分転換しての花いちもんめは、楽しかったですが、花いちもんめばっかりではいい加減飽きが来るのと、決してコントや緩い話が嫌いなわけでもないのに何だろ世の中もっと考えることがあるんじゃないかと思ってしまいます。

役者さんも、もっと演技力がつくようなお芝居に出た方が成長するのではないかと思いました。

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