満足度★★★★
女性だけのグループの合同公演、楽しませていただきました。
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愛する人を描く天才画家とそのパトロンを描いたLUTEA『Ernö-画家の瞳-』のお芝居があって、その後休憩をはさんでFleur『Original Bouquet』のレヴューがあるという、正に宝塚のようでした。
満足度★★★★★
論点ずらしにはイライラさせられます。
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空港に突入し、管制塔を制圧することで、世界同時革命ができることを誇示しようと画策する過激派が、同志が夫婦となって住む一般住宅に紛れたアジトで最終打ち合わせを行うも、色々邪魔が入ったりする話。
冒頭部分は無理に自然にしゃべろうとする役者の稚拙さを感じましたが、次第に論点を男女問題にすり替えるなど、ああ言えばこう言うで論破しようとする現在の韓国のような理不尽な返答をするメンバーにイライラし入り込むことができました。
満足度★★★★★
たらればは無いですが、そうなっていたらと思います。
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社会に出て数年、思い通りに行かない若者たちの話。
パワハラに抗って、ケツまくってAD辞めてアイドルの道に進む、本当にそうなっていたらと思うと胸が痛みます。
小学生の時にいじめられていた女性がそのいじめっ子と会うシーンはありませんでした。根深さを感じます。
30歳でもう一度思い悩むと思います。
満足度★★★★
『思い出せない夢のいくつか』観劇
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銀河鉄道の別の車両に乗った大物女優、長く担当しているマネージャーの男、女優の付き人の歌手志望だった女、男女三人の会話を描いた話。
結婚するのかしないのか、そもそも生きているのかいないのか、はたまた夢か現か、そんな雰囲気が楽しめる作品でした。
満足度★★★★
どすこい
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年寄りと外国人ばかりの田舎町で、性奴隷資本主義がまかり通っているような現実の中に咲いた一輪の純愛物語みたいな。
風俗嬢が一人辞めることの損害については部下に当たり散らすのに、その女性の彼氏が同級生と知っても、同級生には怒らない店長代理の思考回路がとても興味深かったです。
満足度★★★★
ジメジメジメジメし過ぎ。
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下宿のみんなから愛され、天寿を全うして最近死んだ犬の、死後一週間後ごとに開かれるパーティの場を通して、下宿や近所の人が急にいなくなったりすることを不思議がる話。
クジャクが飛んだりして、どんなSFになるのかと期待しましたがそんなこともなく、人がいなくなるという話も、人には事情があってどこかに行ったり戻ったりすることがあるってだけのことでした。生きていようが死んでいようが再会しなければ死んだと同じ、一期一会を大切にしましょうってことですか。
そして何より大嫌いな幽霊物でした。台本から犬の配役を消して上演したら面白くなったのではないかと思いました。
満足度★★★★
歌舞伎版も観たくなりました。
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欲にまみれた伊右衛門が、衛星ヨツヤの開発に役立つヒューマノイドと結婚したものの、開発の目途が立つと金持ちの孫娘に乗り換えるため廃棄してしまいましたが、かつてのヒューマノイド開発関係者が偶然見つけた機械の残骸から秘められていた別の能力を起動させ、ヨツヤを地球に衝突させることによって伊右衛門および地球に復讐するという話。
確かに、「東海道四谷怪談」をベースに、歌舞伎的演出を少し加えたものでした。
満足度★★★★
竜頭蛇尾
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逃げたペットの蛇を探す過程で、あるいは蛇の動きを追いながら、集合住宅の各階に住む住人たちのそれぞれの人間関係を描いた話。
大柄で、肉感的で、すらっとした女性が本当に蛇のように見えました。
話としては、刑事のお父さんがガラス職人になるという突拍子もない出だしに期待しましたが、各階のくっついたり離れたりする人情噺はさほど面白いとは思いませんでした。2018年アワードで、『背に描いたシアワセ』を第一位に推した私としては物足りないものがありました。
部屋の電化製品等を分け合う二人を見て、てがみ座の『ありふれた惑星』を思い出しました。
満足度★★★★
【『隣にいても一人』Cチーム】観劇
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朝起きて隣に異性がいたらそれが夫婦になったことと理解している男女の話で、時空のゆがみのせいか、朝目が覚めたら相手が隣にいたことから夫婦になるという不条理劇。
逆に、朝起きて隣に結婚した相手がいなかったら離婚することになると理解しているような口ぶりでした。そっちの方が怖いです。
お芝居が終わって階段を下りていると軽自動車が劇場の前を逆走していて、道路の反対側にじっと立っている人がいたので、「今の逆走ですよね」と聞いたら、「ええ」と答えた人が平田オリザさんだったという、本編よりもこっちの話の方が驚きで印象に残りました。
満足度★★★★
迫力ありました。
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女子高時代の複雑な思いが10年後の再会を機に爆発する話を、人肉を食わせる調理人と擬人化された犬を登場させることで複雑にし、狂気に満ち満ちた段階へと引き上げた作品。
迫力ある狂気を楽しめました。
指が飛び散るシーンなどでは、芝居流通センターデス電所『丸ノ子ちゃんと電ノ子さん』を思い出しました。
満足度★★★★
理想の演劇集団も難しい。
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売れない作家が、連載を打ち切られたのを機に、理想郷を求める旅人たちの長編を書くうちに作品の中に入り込んだりして、30年前の若い頃に天使の家という集団の主宰となって集団生活をして失敗した過去を思い出し、精神を崩壊させる話。
で、この作家が主役だと思ったのですが、終演後の舞台挨拶の順番から推察するに、失踪した女性の弟のゲイと、黒マントの男が主演のようで、分かりづらいストーリーの根源はこんなところにもあるのかと思い至りました。
鴻上さんも、1989年の初演時も2019年の今日も理想の集団は作れていないのでしょう。柱となる若くて元気な女優さんが定着することが理想なのでしょう。
作家が小説の中に入り込むという手法はありきたりだと思いました。
満足度★★★★
シェークスピア系大団円
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太陽の娘、お月様の三姉妹が結婚相手を選ぼうと恋のから騒ぎをし、誤解や色々な事を経て全員がハッピーの大団円を迎える話。
秋本雄基さん、メルヘン系でモテモテですね。最大の見せ場であろうお月様の一人アテナの長セリフは、長過ぎて私には苦痛でした。
満足度★★★★★
話の展開が面白かったです。
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中学時代に転校してきて、どのグループにも入らなかったけど、と言うか入れてもらえなかったのだろうと思うけど、みんなと親しくしていた女性が数年前にストーカーに殺されたことを何となく引きずる同級生たちが家飲みをしている様子を描いた話で、ストーカーは他人事じゃない、自分に降り注ぐ事なんだと思い知らされるブラックユーモアに満ちた作品。
最後は皆刺されたりしても良かったのではないかと思ったりもしました。
満足度★★★★★
『銀河鉄道の夜』【B】観劇
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舞台版『幕が上がる』を観たときに、カンパネルラのお父さんの立ち振る舞いが素晴らしいと思った記憶がありますが、その劇中劇の元となった本作品を全編観て、改めてカンパネルラのお父さんの素晴らしさを再確認し、自己犠牲を含む良いことをすることの尊さ、ただそれが周囲を含めて全員から尊敬され得るのかといったことをしみじみ考えさせられる点から、数多くある『銀河鉄道の夜』の中で、平田オリザ版『銀河鉄道の夜』は最高だと思います。
満足度★★★★★
ポルポトのエピソードについて初めて知りました。素晴らしかったです。
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ポルポトの性格の片鱗を物語るパリ時代に同郷留学生歓迎会で行われようとしていたお芝居リア王の演出風景のエピソードを描いた話。
お芝居の練習を通じて自由闊達さが次第に失われていく留学生たちの様子が不気味に描かれていました。
目立つ人を表に立てて、陰に隠れてひっそりとしながら物事を強引に進めるポルポトの手法には恐怖を覚えました。
それと、過去の日本にもあったことだとは思いますが、カンボジアでは悪いことをした人間にはどんな暴力も許されるといった悪しき風習が近年まで残っていたことも、あの大量殺戮に繋がった一因だったのかと痛感させられました。
満足度★★★★★
登場人物一人ひとりが個性的に描かれていました。素晴らしかったです。
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高校二年の2月から高校三年の2月頃にかけて、一つのクラスが崩壊していく様を描いた生徒と教師の群像劇。
チラシのコメントから、同性愛的な、疑似同性愛的な内容の話かと思っていましたがそんなものではありませんでした。クラスには様々なグループがあり、生徒たちはそれぞれが個性的でした。しかし結局は、優等生的生徒を育て上げることを理想とする教師によってクラスメート間の信頼関係は失われクラスは崩壊しました。
終盤の別角度から見た謎解きのようなシーンは分かりづらかったです。宮地が前野のお姉さんに返したボックスは、優等生引き継ぎセットのようなものに思えました。
満足度★★★★
『コントロールオフィサー』観劇
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東京オリンピック選考会の競技後のドーピング検査控室が舞台。チャラい若手に負けたストイックなベテランスイマーが、実は彼女も取られていたことが分かるショートコント風短編。
告げ口でバレるというのは芸がなく、尿量が少なくて再検尿しなくてはならないのが二人必要というのも如何なものかなと思いました。
満足度★★★★
基本退屈でした。
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多くの人を死に至らしめる感染症が蔓延している世界で、避難施設のとある一室で暮らす若者4人の日常を描いた話。
退屈を紛らわすために行う遊びが、それも権利までつけて大々的に喧伝している割には、お芝居の稽古現場で行われるエチュード程度のようなものでは目新しさはありませんでした。むしろ発想力の無さを露呈したことになりました。
こちらも退屈になってきましたが、観客参加型という程大げさなものではありませんが、ポリウレタンのサイコロを振る役目を仰せつかったので少し気が紛れました。
満足度★★★★★
扱っている内容は深刻なものですが、透明感があり、スッキリした味わいでした。
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全世界の核廃棄物の貯蔵施設を一手に引き受けた青森県は、プルトニウム系エネルギーであるブルーコアを搭載したロボットがロボット法に則りながら半減期の25,000年を過ごすための施設も引き受けましたが、その施設内におけるロボットたちの思い出に浸りながら暮らす日々を描いた話。
人類に替わる次の生物にまで託さなくてはいけないかもしれない置き土産です。本当に過ぎたるはです。
ショートショート的な味わいでした。
満足度★★★★
迫力と雰囲気を楽しみました。
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檻の中で、卒業間近の女子高生やクラスメート、その他の関係者やそうでない人たちも含めてマイクを手に大声で叫びながら、清算をキーワードにもがき、堂々巡りをし、女子高生は愛し愛された先生に殺されたことが分かり、その先生もその後自殺したのかもしれないなどと少し明かされはしたものの、人々たちは依然『出口なし』の状態の中にいるという話。
大音量とマイクを使って叫ぶパフォーマンスの世界に浸りました。