満足度★★★★
ちょっと切なく、
半額になったケーキもいいかな。
ネタバレBOX
マンネリ化した主婦モデル夫婦が、とあるファミレス閉店日にお店を手伝うことになり、気分転換、新鮮な感覚を取り戻す話を軸に、ケーキ工場で働く青年や主婦モデルの仕事仲間の悲哀などを描いた話。
見栄を張る心情、実像と虚像などが織り込まれていて、ちょっと切なくなりました。
元パティシエで今は広告代理店に勤務している主婦モデルの夫、彼の職業意識からするとコンビニのクリスマスケーキを扱っているときに鎧塚のケーキを後輩に見せることは本来は考えられません。ま、そうだったので仕方ありませんが、後輩の成長振りは立派でした。
あのカメラマン、イケメンで色々なところに出没してバイトしている。コンビニの商品管理やファミレスでの調理など才能があって何でもできて、もしかしたらその中でカメラが一番苦手なのかもしれないと思わせるところが何ともおかしかったです。
背景のカレンダー表記は、25日から26日に変わるところなど意味があるのでしょうが、7日頃がずいぶん長く、少しイライラしました。
満足度★★★★★
シナリオが全て
良く分からなかった事件を、立場立場の考え方を踏まえて、厳粛に知らしめてもらいました。
ネタバレBOX
とても素晴らしいシナリオ、毎回感心しますが、重たい事案に対して本当に調査が行き届いています。そしてシナリオ通りに事を運ばせる検察のやり方は、残念ながら今も昔も同じでした。
死刑判決の後で特赦、天皇の慈愛を示す何といいやり方だこと、二十数年前にもあったような気がします。
30年の命だけど自由、10年後、20年後の家族のことを考えて窮屈に生きる人生、どちらが生きたことになるのか、突きつけられました。で、この当時窮屈に生きても病死しちゃってる人の何と多いこと、100年前とはいえ考えさせられます。
堀奈津美さんの着物姿は色合いも良かったですが、着こなしが素敵でした。
満足度★★★★
大人とは
本当の大人になるとは、こんなことだと思いました。
ネタバレBOX
早口マシンガントーク、凄かったです。でもよく考えてみると、最初は本音が止まらないという感じでしたが、途中からはただ早口でしゃべっているだけだったような気がしました。
気は持ちようで、本音を言うようになったり、形容詞だけしか言えなくなったり、擬音などしか言えなくなったりで、楽しい言葉遊びでした。
なんでも口にしてしまうのはまだおこちゃま、考えてから口にすることを習得、実践するのがいい大人なんですね。
そしてまた、沈黙も金なのですね!!
満足度★★★
他人の振り見て
我が振り…
ネタバレBOX
マンネリカップルを何とかしようとしたところが、結局ボードゲーム部創設者自身が元女性部員への気持ちを確かめる結果になったいうことで、少しおめでとうって感じでした。そしてラストが振り出しに戻る、は良かったです。
しかし、仲間を先回り的に配置していましたが、その根拠がよく分かりませんでした。
床に敷かれた渋谷近辺の地図は客席側が北で、見慣れたグーグルマップとは逆でちょっと戸惑いましたが、逆に俯瞰しているようでもありました。
今どこにいるかを示す画像を時々映していましたが、あまりにも隅の方だったので見過ごしがちでした。マンネリカップルの男性が行こうとしたところ、円山町を見た人が何人いたことか、男性の意図を理解した人が何人いたことかと思ってしまいました。
満足度★★★
素敵なフレーズ
がいくつかありました。
ネタバレBOX
風俗店の地下にある風俗嬢控え室の話。
新人さんの初仕事の後でしたっけ、事情を話しているとき、風俗嬢たちが全員真剣に聴き入っていました。久し振りの新人さんで珍しかったのかもしれませんが、世間の人たちと同じような反応でした。ちょっと甘いな、自分たちだって様々な事情を抱えているはずです。もっと大変な背景もあるでしょう。その程度ってな顔してそっぽを向いているような風俗嬢がいてもよさそうな気がしました。
「ゴミ箱だと思うと中に入っているのはゴミ、宝箱だと思うと中に入っているのは宝物」、気持ち次第ですね。
「一歩踏み出してからの現実が大切」、踏み出すにも勇気が要りますが、踏み出した後はもう戻ることができないのだからどう切り開いていくかが大切、このフレーズも素敵でした!!
フィナーレはしつこかったです。白いドレスによるダンスは売春捜査官のフィナーレのようでもありましたが、その前のシーンでも、更にその前で終わってもスッキリしていたように感じました。
満足度★★★★★
緊張感の連続、
目を見張る作戦、そして衝撃、最高に良かったです!!
ネタバレBOX
官房長官の女性問題のもみ消しは見物でした。女性を連れてきたから女性が追っかけてきたの一言を聞いただけで、記事の持ち込み者の私怨にしてしまい、雑誌編集者の掲載意欲を削ぐ工作をし、更には芸能人へのガサ入れをぶつけるなどの予防線も張っておく、さすがです。スピンドクターとして招かれたこのタブロイド紙編集者は、つけちゃうぞ捏造で嫌気が差して大手新聞社を辞めたという設定、全体のこの話、10年後ぐらいの話でした。
しかし、それどころじゃないのが、Moil(藻から作る油)推進を図る総理大臣に対して石油業界などの意を受けた官僚たちが起こす行動です。首相の公表日に合わせて当の経産省はMoilの悪口を言う段取り、他の省庁も重要事項のリリースを行い首相の記事を小さくしようとする徹底抗戦ぶりは凄かったです。
脱原発を考えた首相も潰された昨今、真実味がありました。
朝倉伸二さんと天宮良さんの出演で、おとぼけと緊張感に厚みが出ていました。
そして、地球のことを考えてのMoil製造技術の情報開示という首相の暴走、これで良かったのだと思った瞬間、日本だけを儲けさせるようなことは絶対に許さないという米国の意図が働いていたことを知り、衝撃を受けました。
満足度★★★
うーむ
不思議な話ではありました。
ネタバレBOX
おっさんで我が子の太郎ちゃんの存在には驚き、興味を惹かれましたが、奥さんがそのような心境に変化した経緯や失踪した男のことをあまりにも解決編的に説明されたのはちょっと残念でした。
畳の下から死体が発見されるくらいのおどろおどろしさを期待しましたが、そんなことはありませんでした。
通ってくるオタクや、不思議なパントマイムをする住人などとの共同生活も本論には関係なく、少しちぐはぐな感じがしました。
前作が面白かったという記憶があり期待していましたが、無理に作られたような感じもして、盛り上がりに欠けました。
満足度★★★★
本当にカタツムリに
様々、話が膨らみそうな気配に其ノ弐も気になります。
ネタバレBOX
新聞記者、女優の卵、新興宗教一座、共産主義運動家、チンピラ者など、色んな人たちが洋館に間借りしていて、どれもこれもこれから話が膨らみそうな感じ。
で、其ノ壱が終わってみると、洋館の持ち主一家を巡り、跡取り息子の妻の妹が、ナメクジがカタツムリの殻を奪うように、洋館を乗っ取ってしまうという展開。妹がそもそも跡取り息子と付き合っていたことや子供を産んで施設に預けていたことなどの伏線から相続問題などが起こるのかと思いきや、そんなに時間を掛けることもなく、殺人事件まで起こさせて、手練手管で男を腑抜けにして一気に事を運んだのは見事でした。
其ノ弐は、妹が関東軍から聞いた裏話が新聞記者を経由して膨らんでいくのでしょうか、勝手に想像してしまいますが、続きが観たいという気にさせます。
満足度★★★
女子力
終演後の伊藤さんのミニライブが始まる直前に、出演者たちがわーっと走ってきて空いた席に座るのが、いかにも女子高生らしく微笑ましかったです。
ネタバレBOX
海に入り、将来願いが叶うと戻ってくるという少女漫画のオカルト儀式のようなことをやって少女が三人死んだとする卒業芝居に、インチキ宗教の嫌いな私はもういい加減にしろと腹立たしくなりましたが、その時コートを着た女性が割り込んできて芝居を止めたのでホッとしました。
その女性は、「この高校で私の姉妹(しまい)が死んだ」と言いました。私は例えば妹が二人死んだのかと思い、しばらくどの二人だろうと引きずってしまいました。亜美と由美、どちらが年上かあえて設定しないのかもしれませんが、普通私の姉がとか私の妹がとか言うような気がしてしょうがありませんでした。姉妹と書いてきょうだいと読む場合は一人かなとも思いますが、しまいと読むとイメージ的に二人以上を想像してしまいます。
結局は友だちのできなかった引き籠もり気味の子が、やっとできた友だちを他の生徒に盗られそうになったため海で殺してしまって、その子はどこかでひっそりと自殺したというのが真相でしょうか。
三日続けての女子パワー、嬉しかったです!
満足度★★★★
楽しかったです!
万有引力に関する気の利いたフレーズ、素敵でした。
ネタバレBOX
弱小プロダクション所属の売れないロックバンドタマコロの話。
女性が誰かを金属バットで殴っている陰湿な暴力シーンから始まって心配しましたが、バンドのメンバーが徐々に一人ずつバンドの制服から戦隊物の制服に変わっていくのが可笑しくて、その理由がリーダーが制服をネットで売ってプロダクションの社長の借金に充当しようとしたからで、何ともいじらしいところもあって良かったです。
万有引力でリンゴが落ちるとはリンゴを引き付けるということ、バンドにまだファンを惹きつける力があるということ、素敵です。
今回はどうしてもぬいぐるみハンターと比較してしまいますが、走りまわることもなく、戦隊物の決めポーズも決まっていて、その上ストーリー性もあって良かったです。
見せパンとはいえ生着替え的なシーンもあり、二日続けてのハッピー!
満足度★★★★
原案とは名ばかり
題名をもらっただけ。
ネタバレBOX
最初に夏用セーラー服姿の美少女、美女の出現にあららびっくり、どんだけ原作と違うのかなと興味津々。で、話は全く原作とは関係ありませんでした。
女子高生たちが真冬に校内行事で地雷が埋まっているような戦場にさつまいも掘りに行き、殺し合いをしたり、ただしそれで死んだ者も本当に死んだのかよく分からず、寒くて逆に服を脱いだりしてハイになったりする話。ストーリー性は感じられませんでしたが、ところどころ面白い箇所があったりして楽しめました。
最後の27人の半裸、手ぶらは壮観でしたが、何か健康的でエロっぽくはありませんでした。
それでも、27人の半裸、手ぶらに感謝!
満足度★★★★
ジーンときました。
たくさんの人が出てきて、一人何役もして、楽しいだろうな。
ネタバレBOX
曽祖父を知らなかったのは三女だけってそんなあ。
『その妹』と同じような時代背景、シベリア出兵したときに妊娠を知らせなかったとは、うーん信じられない。
大正時代の一人娘の相手の俳優さんが平成の三女の編集者ってことは、三女と編集者が結びつくのかなって少し想像してしまいました。
満足度★★★★
ちょっと寒い一日の
そんな淡々とした情景。
ネタバレBOX
別に誰かを待っているというわけでもない女性が河川敷のベンチにいて、行き交うホームレスや様々な人たちと接する話ですが、そんな女性と一日過ごして、ああこんな情景を舞台にするのもありだなと思ったホームレス出身の作家が舞台化したものを観ているのかもしれない…。
河川敷の特質でしょうか、少し社会から離れた住人たちでした。ソーラーパネル付きでエアコン付きのホームレスの小屋かあ。
作家の浮気相手がライバルと思い込んだ人に刃物を向ける異常さはいいアクセントでした。
結局河童夫人って何だろう。
満足度★★★
それにしても
女性はタフです!
ネタバレBOX
ホテトル嬢の事務所控え室での話。できちゃった赤ちゃんは産もうという姿勢、楽屋と法王庁の避妊法を一緒にしたような感じです。
それにしても女性はタフ、みんな事情があって逞しく稼いでいます。支配人とできちゃった婚の彼女も、てきぱきとスケジュール管理をこなすようになってしまって、男は形無しです。
満足度★★★★★
蒼井優さん萌えー。
そして萌えーた男のなりの果て。
ネタバレBOX
第一次世界大戦で視力を失い画家生命を断たれ、叔父の家に居候しながら文筆業で再起しようとする兄と口述筆記をして兄を助ける妹がおりました。兄は出版業の友人に小説を送り、雑誌に載せてもらおうとしました。まだ雑誌に載せる段階にはないと思った友人は断りに来ましたが、美人の妹の強い後押しもあり、二人の境遇に同情して載せることを了承しました。その頃妹には叔父の勤務先の上司から放蕩息子の嫁にとの話があり、断ると叔父が会社をクビになりかねない状況になっておりました。先方には返事を先延ばししながら、放蕩息子の嫁だけにはしたくない、行きたくない二人は、友人に金を都合してもらってとりあえず叔父の家を出ましたが、小説家として自立するまでには至らず、友人から借り続ける生活が続きました。友人は下心が全くないとは言えませんが、基本妹に萌えーでした。しかし、その友人も実は実家は金持ちなのですが本人には収入がなく、書斎の本を売って金を工面していたもので、次第に夫婦仲は悪くなるは、本もいよいよ底をついてきてしまいました。そんな状況を察知した妹は放蕩息子との結婚を決意したのでした。
最後、妹の行く末を悲しんだ兄も、叔父の家の小間使いが口述筆記をしてくれることを知ってほっと喜んでいる姿が何とも現実的でした。結局自分中心かい。で、このちょっとしか出てこない小間使い役が西尾まりさん、なんて贅沢な使い方でしょう。
他人を支援するには、資産か余裕のある収入が必要ですね。生半可な気持ちではタニマチは務まりません。萌えーだけでは続きません。AKBの総選挙でCDを買いまくっていたけれど、アイドルからあと何枚お願いと言われたときにはもう買うだけのお金がなくなってしまっていたというオタクのようです。
古い芝居だから仕方ないのか、蒼井優さんはちょっと時代掛かった話し方でした。亀治郎さんは歌舞伎的所作が少し気になりました。中途失明者にしては腰が安定しすぎ、片足立ちでかかとで机をこんこんなんてできますかって。
満足度★★★
内容は面白いのですが、
何かもっとおどろおどろしくできたような気がしてしょうがありませんでした。
ネタバレBOX
臓器移植によって遺伝的内蔵疾患の息子を救うために、産院から赤ちゃんを誘拐してドナーとして用意周到に飼育していた医者を巡る話。
その年配のお医者さんが必死にセリフをしゃべっていたのが痛々しく、今ひとつ入り込めませんでした。
割れたウイスキー瓶を使って自殺しそうになった運転手、彼がその瓶を手から離したら近くにいる人はすぐ取り上げて遠くに投げ捨てるとかしますよね。それをしないで、運転手がまた手にできるところにずっと放置したままでした。そんな緊張感のなさも気になりました。
満足度★★★★
極端に
濃密だったり、希薄だったり、様々な人間関係があり面白かったです。
ネタバレBOX
別々の話、別々の人たちかと思っていたものが重なりあった時、会えない、会いたいなどの言葉遊びの妙がより一層引き立ちました。
20年の時を経て言うことが変化する、心変わりする面白さもありました。
この段階で終了するような形だったら劇的だったと思います。その後も延々と話が続き、暗転する度にこれで終わりかな、まだ続く、いよいよこれで終わりかな、まだ続くの連読で疲れました。
例えば、引きこもり男が編集者に渡していた原稿用紙が謝罪文だと最後に分かりましたが、もし途中で分かっていれば男の彼女が自殺したことが明らかになり、葬式帰りのシーンなどカットできるのではないかなどと思いました。
なんで20年後のお母さんを男優さんが演じなければならないのかは不思議でした。
満足度★★★★
餅は餅屋
北海道には北海道のお仕事がある。
ネタバレBOX
とことんヤクザの世界、暴力団排除法もへったくれも関係なく楽しめました。
ロシア人ホステスの派遣は北海道のヤクザのおいしいお仕事ですか、真実は知りませんがそういうものかと思いました。
ヤクザ御用達のお店なんかやっているとゴスロリバンドもいずれは音楽祭に参加できなくなってしまうでしょうから、道警とヤクザの腐れ縁が摘発されたのはいい頃合いでした。
エンジェルボイスとデスボイス、デスボイスを間近で聞いてみて、確かに迫力がありましたが、談志師匠のことを思い出したりして喉頭癌になるんじゃないかと心配してしまいました。
満足度★★★★★
意味のあるタイムスリップ
彼ら二人にとって、そして世界にとって意味のあるタイムスリップでした。
ネタバレBOX
催涙弾か何かの衝撃は二人を元の時代に戻せるだけのエネルギーがあったんですね。そして、その時代の人がまともに受けると死んでしまうだけのエネルギーだったんですね。
お父さんとお母さんの青春、まだくっついてはいませんでしたが素敵でした。お父さん、歌上手い!!リーダーが今でもアフガニスタンで医療に従事しているとは感動でした。
1968年、沖縄はまだ返還されていなかったこと、お母さんのお腹の中で体内被曝した人が大学生の年代だったこと、改めて実感しました。
まともな学生運動の頃は熱気がありました。私達もこの後の時代でしたが、高校の校則のことで熱くなったことを思い出します。そして、早く選挙権がほしいと思っていました。とても素敵なお話でした!感動しました!!
満足度★★★★
真面目で面白い
妊娠法であり、避妊法である荻野学説が発表されるまでをとても真面目に面白く描いていました。観ておいて良かった名作です。
ネタバレBOX
これまでは偶然の差配に悩まされていたことが、これからは自分の意志決定に悩まされることになる、重たい言葉です。もちろんオギノ式が全てではないと思いますが、できちゃったから予定が狂ったとか言い訳できていたものが、それで心の安泰にもつながっていたものが、自分で決めたことでしょ、他人のせいにしないでよと迫ってくる訳ですから。
研究者であり臨床医である荻野久作医師に、子どものほしい人、要らない人、妊娠しやすい人、しにくい人、子どもを産むことをコントロールしたい女性解放運動家の看護婦、できた以上は産むべきだと考えるアーメン医者の助手など、全ての立場の人が絡んでいました。
このように全ての場合分けを押さえていましたが、あまり完璧すぎるのも出来すぎの嫌いがあるかなと思いました。