満足度★★★★★
ほろ苦い
いい感じの大人の味わいがありました。
ネタバレBOX
中年の男を挟んで、考えずに何でもやってみろという口ばっかりの若者Aと、先を読みすぎてしまう臆病な若者Bがいて、ああ男の心の声だと感じました。
それらを象徴する額縁のような枠が印象的でした。舞台の正面は四方が塞がった閉鎖的な枠、脇にあるのは開放的と言うか秩序を破壊した枠でした。
若者はいずれも中年男の過去の姿でしたが、ゲームばかりしている若者Aと働かない中年男を見て、劇中の物語に登場する死ぬことのないアンネットマンのシェアハウスの様子かとも思いました。
永遠の命を持つが、人を愛すると有限の命になり一生を終えるアンネットマンは「100万回生きたねこ」を思い起こさせました。
現在から過去を振り返ることはできるが、現在から未来を見ることはできない。中年男の言葉に主体は中年男にあることが分かります。
ラストで暗転が繰り返され、本人もニセ薬と認識して飲んで癌の進行が止まっていたとの説明があったり、女性が親友の娘であったり、はたまた脳に刺激を与えた結果の単なる妄想だったかもしれないなど、その都度答を示すようなシーンがありました。未来はいくつもあるのは分かりますが、パラレルワールドを使いすぎると何でもありになってしまいます。
親友の存在が重要な要素の一つだと思いますが、それほど親友には見えませんでした。色々忠告する割には彼自身が軽すぎたからでしょうか。
大人のしっかりした役者さんと若くて綺麗な女優さん、役者さんは素敵でした!
満足度★★★★★
【青の章】『dogma』
凛!そして凛!
ネタバレBOX
青の章の「ほんの遊び心」は崖の上の究極の選択、これが本編の「dogma」にうまく繋がっていて、校長の教典の中に書かれている逸話だったので、何も「ほんの遊び心」と銘打つ必要もなく、全体で「dogma」でいいのではないかと思いました。
川添美和さん、凛!朝日望さん、凛!
前回校長に付いていた変な女性がいなかったのも良かったです。
どんなに勉強ができても社会に出ると挫折を味わう、最高にうぬぼれているところで人生を終わらせてあげたいとする先生の気持ち、凄いけど一理ありみたいな。
今回川添さんの生写真増えていましたね、購入!
満足度★★★
なんだかなー
公演前には劇団員が飲み物と食べ物の注文を取りに何度もテーブルを回り、追加注文しなければ悪いような気持ちにさせ、そして始まった公演は約60分、長ければ良いものでもなく、短ければ悪いものでもありませんが、どっちが主なんだかはなはだ疑問に感じました。
ネタバレBOX
未来っぽい話ですが、登場人物は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、明智光秀、光秀の子でした。
大声を張り上げる様は学生演劇っぽく、内容は良く理解出来ない、即ちファンタジーでした。
満足度★★★
難解
ファンタジーってこと。
ネタバレBOX
蛇がヘビーに聞こえたり、コーテーって皇帝のことだと気付いたり、それで皇帝って自殺した人のこと、ギャングの親分的な人のこと、それが分かったところで全体が分かるわけでもなく、難解。
椅子に座った“私”に対して床に映った影のように寝そべる“影”、面白かったです。“私”はカッコ良かったですが、ちょっと喋り方は半音高い感じでした。“影”は以前メキシコ人をやられた彼で濃い影でした、存在感があるということです。
多人数で歩道でダンスをしたときに通行人が車道を歩いていたのには事故が起きないかと少し心配になりました。
蛇と鼠が田中さんと太田さんで、やっと現実に戻った感じでようやく理解できるかなとホッとしました。
赤、紫、ピンクの髪の女性、皆さん細い(メモっておこう)。
満足度★★★★★
ああ面白かった!!
ギャグ満載、少し泣けてみんなハッピー、最高に楽しかったです!
ネタバレBOX
路上ライブの人が道化役を演じるのかと、いちいち歌歌うのかな、ああ面倒くさいと最初思いましたが、すぐ止めてくれて杞憂に終わってホッとしました。
それからどんどん面白くなりました。
中田君が出会った人たちがみんなお見合いパーティーに参加していてビックリ。別れたカップルがくっついたり、恩人で憧れの人と出会ったり、中田君も病気のおばあちゃんのために誰でもいいから花嫁さんを見つけようと必死になって、そして初恋の人と巡りあえたりして幸せになりました。ああ楽しい!
一つ一つのギャグが良く出来ていたのには違いありませんが、役者さんが堂々としていて、スベリかけても何のその、堂々と押し進めて笑いを取る、素晴らしかったです。
麻薬犯を捕まえたときの、マ、マ、マの付く…、万引きーと勘違いするギャグなど最高でした。
満足度★★★★
可愛い睨み!
様式美を生かしながらの演出、大筋がつかみ易く楽しめました。
ネタバレBOX
『熊』と『アントンのアングル(桜の園)』の二本立て。
『熊』、夫の死後貞節を誓ったのに訪ねてきた怖い男に最終的には惚れてしまった未亡人の話。
大川翔子さんの可愛い睨みが最高でした。寄り目の具合など海老蔵さんの睨みに勝るとも劣らない出来でした。
『桜の園』は、最近鉄道が敷かれ別荘地としての価値が派生したという前提だったことを知りました。ちょっと大袈裟ですが、東横線ができて、ここがSTスポットだけに、田園調布が生まれたようなものだったんですね。やりようはいくらでもあったのに、結局地主と農奴、そして下克上という結果になってしまったことが、今までの桜の園よりもより分かりやすく理解できました。
ただ、やはり特に女優陣は映像ではなく、脇でもいいから舞台上で生で見たかったです。後ろのマイクのところを見るのは首が疲れます。
満足度★★★★★
こんなにも面白いものだとは
男と女、家族を巡る話、とても新鮮でした。
ネタバレBOX
男にハマった女たちの生態を楽しんでしたら、急に殺人が行われていたことが判明し、思わぬ日常から、男にハマるのもあまり日常とは言えませんがそれはさておき、非日常へと展開していき引きこまれて行きました。
男の気を引くために娘を差し出す女、メークアップアーティストの師匠として男を育て上げいつまでも繋がっていたい女、芸能人として遊んでいる女、更には、娘を差し出す女の夫も何となくオカマっぽく彼に気があるようで、一人の男を巡る不思議な生態ですが、ドロドロのものをサラサラと描くような感じは実に新鮮でした。
彼の母親も、男の気を引くために娘は手許に置き、息子は施設に預けるというどうしようもない女でした。歴史は繰り返すです。そして起きた殺人。
最後は、確かに姉の言うとおり家族の問題でした。
満足度★★★★
心配しましたが
全世界120か国、500万人以上が感動した大ベストセラーの初舞台化!ということでチケットを入手して気付いたこと、それは私が唯一(かな)☆一つを付けた過去最大の駄作『女優』のヒロイン西条美咲さんが本作品のヒロインだったことです。
本当に心配しましたが、酒井敏也さんが素晴らしく、エド・はるみさんやザンヨウコさんなども脇を固めていて全体の出来はそこそこでした。
ネタバレBOX
ただ、西条さんは背が低くベロニカのイメージに合わず、半音高い棒読み的話し方は今一つでした。
全裸になって手の平を局所にあてがうだけのスッポンポンオナニーシーンを演じることができるタレントとして選ばれたのか、『女優』のときにも思いましたが、大した演技力も無いのに彼女を主役にするだけの力が事務所にはあり、そして彼女だからこそそのようなシーンを取り入れたのか、そんな風に感じられました。
ベロニカと他の患者との交流でお互いが変わったという印象はあまり受けませんでしたが、欝病を治すには何かに感動させること、それにはいったん死を意識させることが重要だという医師の話には、邪道かもしれませんが共感しました。
やりたいことをやる自由な生き方、それができれば最高ですね。
とある女性患者の「見つかった」という完了形の台詞は、夢の無い毎日同じような生活を送る精神病患者にとって、何かを成し遂げたという一つの充実感が感じられ良かったと思いました。
満足度★★★★
理解範囲内
飽きたわけじゃない、正直に。
ネタバレBOX
高層住宅の35階の一室、いらいらした個性的な人たち、特に怒りっぽい若造がいたりして、どのような人間関係?!
夫婦交換など淫れた関係が展開されましたが、ホリエモン、ホリエモンの秘書、村上ファンドの村上氏、薬物中毒の女性を放置した押尾学氏などをモデルにしていることが分かると、急激に相関図が理解し易くなりました。
更に、ホモなのに自らの心を否定し続けようとする男、それを知らないが故に夫への愛情が冷めたノーマルな妻、身体は男で気持ちは女性の人、レズの女性、マゾっ気のある女性、会社を愛する女性など、一人ひとりの性癖が明らかになるにつれ、全てに納得いきました。
分かり易す過ぎるくらい分かり易すかったですが、別室で行為が行われていたりして徹底的に淫靡でもなく、性癖も理解範囲内でした。
満足度★★★★★
素晴らしい!
まず、あの迫力ある楽曲が素晴らしい。怪人とクリスティーヌの歌唱も素晴らしい。色合いも綺麗。
怪人の悲哀に同情しました。
ネタバレBOX
よくニュースに出てくるパワハラで訴えられる大学教授のちょっとした勘違いみたい。
手品師であり、技術者であり、音楽家でもある怪人はオペラ座の付近にある地底湖の先に住んでいました。若手女優クリスティーヌに音楽的才能を見出し、愛情を注ぎ育て上げました。
その過程で、自分に惚れているんだと思い込み一緒に暮らそうと連れ去りましたが、若手女優は音楽の勉強のために怪人に付き添っていたもので、恋愛対象としては若い娘はやはり若い男がいいに決まっていて怪人の許を去って行きました。
その気になった怪人には同情してしまいました。
満足度★★★
解散するという
パパタラ不朽の名作ならば観ておきたいと思いました。
ネタバレBOX
ダンスパフォーマンス…、ラスト近くの舟形に横になり、女性が釣り上げられるシーンは、下りてきたライトの星の輝きと相まって綺麗でした。
覚悟のないお客さんには席を立つ人も多く、私の前のお客さんも早々と帰っていきました。
満足度★★★★
演出が素晴らしい
恐怖という感覚を無くしたらこうなったという話ですが、時間軸を動かしたりして謎解きの要素が加わり、重厚な2時間のストーリーに仕上がっていました。
ネタバレBOX
免許取りたての弟が運転する自動車の事故が引き金となって血栓が破裂し脳の一部に損傷を受けた姉は、恐怖という感覚を無くして性格が変わり、性欲を抑えきれなくなり、父親や弟と淫れた関係になり、夫婦関係は壊れ、最後は恐らく別の血栓が破裂するなどして姉は死亡、弟も父の許を離れるという話。
恐怖の感覚が無くなったことによるものか、あるいは物語上脳のその辺りに存在していて機能が衰えたものなのか、防衛本能も無くなっていました。
ビックリすることは無いのでしょうが、かと言って、いきなりビリヤードのキューが振り下ろされてきたときに身を避けることもしなくなるとは。うーん、そんな気もするし、そんなことはないような気もして、ここが一つの見せ場なんでしょうが、それだけに考え込んでしまいました。
満足度★★★
切ない
素敵なシーンがありました。
ネタバレBOX
赤ちゃんの順番待ちのシーンが切なかったです。死にに行くのではなく、生きるために生まれていく、病気で死んでしまう赤ちゃんのことですが、みんなそうですね。
スタートシーンがあまりにも古臭く、すっと入り込めませんでした。いくら都会に憧れているからといって、50年前じゃないんだから。
急な会議に呼び出されたのに青い招待状を探すことになった男、会議に出られないことを連絡しないなんてあり得ません。
東京に出たときに会った女性、恋人のメグミ、ホームレスの女性、皆さん白っぽい服装で遠くから見ていると誰がダンスを踊っていたのかよく分かりませんでした。
満足度★★★★
Side-2『オールドファッション』
怒って、吠えて、熱かった!
ネタバレBOX
27'sというロックバンドに心酔した社会正義に燃える女性を中心とした話がSide-2。
人に与えた勇気が、巡り巡っって自分のところ(27'sのボーカル)に戻ってくるところがいいですね。
それにしても、妊娠した女性に中絶しろという上司はいないと思うし、仮に言われたとしてもそれが不当なことくらいはあの先輩なら知っているはず、悩んでいることが何とも不思議でした。
満足度★★★★
家族愛に溢れ
日常のあり方を考えさせてくれる話、私も青春のプロに指南してほしい、かな。
ネタバレBOX
青春のプロとは、恋愛もしない、冒険もしない、ドキドキすることをしない品行方正な日常を送る青年の背中を押してくれる人、マスクを被ったヒーロー。
ブラックローズも凄い生活のように見えて、実際は父の仇を探すことが日常化してしまっていたわけで、もっと女の子らしいドキドキする生活を送らせてあげようと背中を押してあげたんですね。カッコ良かったです!
通勤バスのシーンの心の声と妄想シーンには笑いました。
しかし、どこもそこそこ面白いのでカットできなくなってしまったようで、そんなに長いと感じさせないのはさすがですが、2時間半近く掛かるのはやはり長いと思います。
面白いのですが、宝塚ネタも見慣れてきたところがあります。蝶の羽が引っ掛かるのもミエミエでした。
お父さんがお風呂場で倒れたときに背中の“恥”を問い詰めなかった家族が素晴らしいのですね。
時計のような生活、大いなる日常の素晴らしさを謳ったのが『そんなの俺の朝じゃない!』、マンネリ化した日常を打破しないといけないと諭すのが『青春のプロ』、どちらも家族愛に溢れ素晴らしかったです。
満足度★★★
!!!
同じような繰り返しはしつこい。
ネタバレBOX
病院から連絡が来て作家の最期を看取った生き別れた息子が、父親の生き様を知るためにアパートを訪ねるが、作家が失踪したのは自分のせいだと考えている芸術家の卵である住人たちは口ごもり、要領を得ずもやもやしながらも、最後息子の告白で真相が明らかになり、このアパートが、行ってらっしゃい、お帰りなさいという実家的な意味合いもあるよということで、息子の父親に対する確執が和らいだという話。
住人が後悔の念を話す件は、6人全員が順番に登場して話すことになるので何ともしつこく、前作でも数人が同じように騙されていましたが、全く同じ手法でした。役者を公平に扱おうとするためか、作者の温情がむしろ逆効果になっていると思いました。
!が雨だとは思いましたが、様々な雨の呼び名も結局は何だったのでしょう。前作の北海道の地名もそうでしたが、言葉遊びもしつこいと思いました。
満足度★★★★
ジモティー
一度は観たかった五反田団、その代表作を観劇できて感激です。
ネタバレBOX
かわもりさんの耳年増的ままごとが良かったです。爪に火を灯すほどの貧乏ということを表すために、爪をビンに貯める行為を伏線として配置するところなども面白いですね。
そんなコントにプラスして、子供が離婚した父母のどちらを選ぶかという話が加味されてお芝居として成立。
木工所の酸っぱいような臭いがびんぼう君の家の臭いのようでピッタリでした。
しかし、いくらテレビが買えないからといって、アニメのサザエさんは知らなくても新聞漫画のサザエさんくらいは常識として知っているだろうにと無理を感じました。初演のときなどにもそのようなツッコミが入らなかったのか不思議です。
ところで、御殿山の池って、今の御殿山ヒルズのところなんでしょうか?!
満足度★★★★
青春の引きずり方に、
電車から数年経った感じがしました。
ネタバレBOX
30を過ぎてもチャイドルグループを続けるモトコー5、『電車は血で走る』の歌劇団のようでもありました。
最初の頃の本業に対する気持ちは電車の方が真面目で、青春では仕事も音楽もより中途半端でした。
最後、電車では歌劇団を続けるぞーという感じでしたが、青春では姉の帰還以降の騒動を経て、本業への取り組みを大切にしながらグループも楽しむという折り合いの付け方でした。同じ青春を引きずるにしても3年経ったなあという感じがしました。
満足度★★★★
希望の光
少々詰め込み過ぎ感はありましたがまとまっていました。
ネタバレBOX
賢い息子が災害時における同調バイアスや愛他行動などの心理面を解説したり、家庭の揉め事を整理したりしていました。詰め込み過ぎなので、短時間に解決するには仕方ないのかもしれませんが、社会経験の乏しい大学生の訳知り顔は少々鼻につきました。
実家を再建築するには資金的負担が掛かるにも拘わらず、不動産会社としては専務の立場でもある再婚相手の奥さんがずいぶん物分りがいいのにも感心しました。
それでも、被災地で食堂を開ける希望が見えて良かったです。
冒頭の瓦礫の山が、いつの間にか居間のテーブルや車になったりする場面転換は素敵でした。
満足度★★★
チンチン電車でしたが、
今一つ乗りきれませんでした。
ネタバレBOX
チンチン電車のハイジャックかと思いきや、倒産しそうなチンチン電車の老社長が再建を託すべく才能ある人々を集めるための壮大な企画だったという話。
もしドラが、もし女子高生がドラッグを使って野球部員を高揚させていたら的なところは唯一良かったです。
役者全員による小ネタウォーミングアップ要りますか。
いくら人質がストックホルム症候群に罹っているからといって、犯人がしょっちゅう弾倉を落としているのも如何なものか。
チンチン電車では運転士のことを車掌と呼ぶんすかね。何とも不思議でした。