土反の観てきた!クチコミ一覧

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“ UN VIAGGIO NUOVO (ウン ヴィアッジョ ヌオヴォ)”

“ UN VIAGGIO NUOVO (ウン ヴィアッジョ ヌオヴォ)”

せんがわ劇場

調布市せんがわ劇場(東京都)

2010/07/04 (日) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★

目玉(?)が惜しい
1番目のAPEの作品は結構前に作られたものの再演なので、演出に多少古さを感じましたが、ダンサーの動きは切れがあって良かったです。
2番目の楽屋や倉庫やトイレ等の劇場全体を使った同時多発パフォーマンスは今回の公演の目玉的演目のつもりだったのでしょうが、演出・構成が感じられず、それぞれのパフォーマーの一芸の羅列に留まっていて、安藤忠雄の建築に負けていて残念でした。
3番目の作品は1番目の作品に較べてかなり洗練されていました。抽象的でしたが、情報量のある素晴しい作品でした。このような作品をもっと長時間観たかったです。
1番目☆3、2番目☆2、3番目☆4で、平均して☆3です。

頭痛肩こり樋口一葉

頭痛肩こり樋口一葉

ネオゼネレイター・プロジェクト

相鉄本多劇場(神奈川県)

2010/06/30 (水) ~ 2010/07/04 (日)公演終了

満足度★★★

女優たち
女性しか登場しない作品で、女優さんたちの個性豊かな演技が楽しめました。特に幽霊と母が魅力的でした。
最初の方はいまいちな感じでしたが、中盤辺りから面白くなってきました。
登場人物6人のうち5人は死んでしまうのですが、あっけらかんとしていて、後味が全然悪くないのが良かったです。
戯曲や他の上演を観たことがないので、はっきりとは言えないのですが、本は面白いのに演出がその面白さを活かしきれていない印象を受けました。

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

コクーン歌舞伎「佐倉義民傳」

松竹/Bunkamura

Bunkamuraシアターコクーン(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★

良かったです
クライマックスでは涙を誘い、笑える部分も所々に配置してあるバランスの良い作品でした。実はこの話は劇中劇でした、と最後に明かされる演出が効果的でした。

ラップは少し聞き取りにくかったのですが、案外マッチしているように感じました。

総立ちのカーテンコールが4回も続く、良い雰囲気の公演でした。

不滅

不滅

鵺的(ぬえてき)

「劇」小劇場(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★★★

重い話でした
チラシを見て少しシュールなテイストもある作品かと思っていたのですが、登場人物全員が殺人に関わってしまうという、救いのないシリアスな話でした。けど、興味深いテーマで引き込まれました。

話の流れに多少無理を感じました(特に終盤)が、それを補って余りある演技でした。当初まともに見えた人の狂気があらわになっていく様がとても怖く感じました。

最初から最後までホテルのテラスのみを舞台としていたのですが、時間の経過を表すのに暗転&音楽を多用していたのが気になりました。

娯楽性ゼロの硬派な舞台も良いものですね。

寒い国から来た魔女

寒い国から来た魔女

羽生一家玉組

ザ・ポケット(東京都)

2010/06/23 (水) ~ 2010/06/27 (日)公演終了

満足度★★

世界観に入り込めず
残念ながら自分の好みではないタイプの作品でした。

物語としてはわかりやすいのですが、その話を通して伝えたいことが見えてきませんでした。また、美術や音楽も含めて演出が古く感じました。

たくさんの衣装替えや、ダンスシーン、殺陣など、客を楽しませようとする心意気は良いのですが、舞台と客席との間に温度差があったように思います。

初日だったので、これから良くなっていくことに期待してます。

組曲「空想」

組曲「空想」

空想組曲

OFF OFFシアター(東京都)

2010/06/16 (水) ~ 2010/06/22 (火)公演終了

満足度★★★★★

エレガント
今回初めてこの劇団を観たのですが、脚本も演出も役者も素晴らしかったです。

笑いを取りにいくところは多少やり過ぎに感じる所もありましたが、全体的には押し付けがましくない表現で素敵でした。

大枠はあるカップルの物語ですが、細部では色々実験的なことも試みていて、「物語・役者」重視派にも「構成・演出」重視派にも楽しめる作品になっていたと思います。


終盤の回想シーンの連続は舞台ならではの演出で、ぞくぞくしました。
そして最後の「連弾」が冒頭の「独奏」のヴァリエーションになっていてサラッと終わるのが、エレガントでした。

恋十夜

恋十夜

鮭スペアレ

遊空間がざびぃ(東京都)

2010/06/17 (木) ~ 2010/06/20 (日)公演終了

満足度

残念。
能や歌舞伎、舞踏などの日本の芸能の動き、台詞回しを取り入れた舞台でした。訓練されていない声・体でやっているので中途半端で空回りしている感じでした。
音楽もミュージシャンの配置に趣向を凝らしていましたが、そのせいでアンサンブルがバラバラで(そもそもチューニングすら出来てない・・・)聴き辛かったです。
テキストはふんわりした感じで面白いところもありましたが、七五調がしつこく感じました。

上演中に照明がショートして電源が落ちてしまうトラブルがあったのは可哀想でしたが、そのときの対応がしどろもどろで残念でした。小さな場所の公演でも舞台監督が必要なんだな思いました。

今回は残念な出来でしたが、まだ若い人たちなので今後に期待。

クリスタル・ダスト 全公演終了!ご来場ありがとうございました。

クリスタル・ダスト 全公演終了!ご来場ありがとうございました。

現代能シアタープロジェクト

新宿眼科画廊(東京都)

2010/06/11 (金) ~ 2010/06/16 (水)公演終了

満足度★★★

女の怨念
狭いギャラリーの一室での公演で、濃密な舞台でした。
女って怖い、と思いました。

ネタバレBOX

脚本が良かったです。新宿のリフレクソロジーの店という場面設定にすることによって、ギャラリーの外の物音が聞こえるという悪い条件を作品に上手く取り込んだり、近くにある神社を話に登場させたりと、この会場ならではの本でした。
題名の「クリスタル・ダスト」が最後に上手く使われていました。紫陽花・紫・赤・血・ワイン・澱・クリスタルとキーワードが巧みに繋がっていました。

演出は能の様式性を排除したものでしたが、能みたいに間が多くてゆったりしたものだったので、もっとスピーディーに進めた方が良いと思いました。
プレイ

プレイ

鴎座

ミュージアム東京(東京都)

2010/06/03 (木) ~ 2010/06/06 (日)公演終了

満足度★★★

カジュアルなベケット
ベケットって難しいのではという先入観を持って行ったのですが、明るい感じで気楽に観れました。延々と早口で喋りまくっていてスピード感がありました。
3人とも壷から頭だけ出して喋るというのは戯曲の指示通りだそうですが、その壷をずっと揺らしている意図がよくわかりませんでした。

芝居自体より、ポストパフォーマンストーク(数学者による位相幾何学レクチャー)の方が面白かったです。

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ『アンダーグラウンド』

庭劇団ペニノ

シアタートラム(東京都)

2010/06/06 (日) ~ 2010/06/13 (日)公演終了

満足度★★★★

独創的
体調があまり良くないときに観たのでクラクラしましたが、面白かったです。手術開始の腹を切り開くときはすごい緊張感でした。前半は真面目に手術をしているのですが、段々めちゃくちゃになって行って笑えました。

物語や台詞はほとんどないので、そういうのを求めている人には向いてませんが、舞台芸術全般に興味を持っている人は必見だと思います。

パビリオン

パビリオン

劇団黒テント

調布市せんがわ劇場(東京都)

2010/05/22 (土) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

独特な雰囲気
東欧の独特な雰囲気が出ていて面白かったです。
暴力、性欲が渦巻く荒んだ生活を送る駄目な人ばかりなのに、愛情とユーモアが滲み出ていて愛おしく感じました。

音や映像の効果が安っぽい感じがして好みではありませんでしたが、脚本や演技はとても良かったです。

他にも東欧の優れた作品を観てみたいものです。

憂鬱な午後

憂鬱な午後

劇団なのぐらむ

恵比寿・エコー劇場(東京都)

2010/05/26 (水) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★

残念
怖さも笑いも中途半端で、物語自体も回収されないまま終わってしまった感じでした。
せっかく14人も出ているのに、半分以上の人は中盤までには消えてしまうのが残念。
極限状態に置かれたときに表れる、心の闇みたいな怖さをもっと前面に出すと面白くなると思いました。

高橋さんの作り方

高橋さんの作り方

グループる・ばる

あうるすぽっと(東京都)

2010/05/14 (金) ~ 2010/05/23 (日)公演終了

満足度★★★

高橋さん
チラシの雰囲気からコメディーなのかと思っていたら、案外重いテーマを扱った作品でした(笑える所もたくさんあります)。
話は色々と盛り込み過ぎな気もしましたが、ベテラン女優勢の演技はさすがで、見応えがありました。
タイトルの「高橋さん」があの様に出て来るとは思っていませんでした。

めぐるめく

めぐるめく

KAKUTA

シアタートラム(東京都)

2010/05/21 (金) ~ 2010/05/30 (日)公演終了

満足度★★★★

初KAKUTA
名前は前から知っていたけど、観る機会がなかったKAKUTAをやっと観ることができました。
ウェルメイドな作品で、物語も演出もわかりやすく、役者の演技も良くて楽しめました。
立体的に作られたセットを活かした、スピーディーな場面転換が良かったです。
個人的にはもっと実験的なこともやって欲しく思いました(今回が初だったので、他の作品ではそういうのもやっているのかも知れませんが…)。

『エレベーター音楽』公演終了 ご来場ありがとうございました!!

『エレベーター音楽』公演終了 ご来場ありがとうございました!!

津田記念日

王子小劇場(東京都)

2010/05/12 (水) ~ 2010/05/16 (日)公演終了

満足度★★

惜しい
とても真面目に作っていることには好感が持てたのですが、脚本と演出の方向性が合ってないように感じました。舞台より小説の方が向いている内容だったのかもしれません。舞台美術や衣装はもっと抽象的にした方が、独特な幻想的な世界観に入り込みやすいかと思います。

旅、旅旅

旅、旅旅

ロロ

王子小劇場(東京都)

2010/05/06 (木) ~ 2010/05/09 (日)公演終了

満足度★★★★★

変だけど面白い!
初めてロロを観ました。
開演前から役者が舞台上でウロウロしていて、役者の「今から始めます」の挨拶で始まり、サザエさんのエンディング曲のパロディで始まる所までで「好みじゃないかも…」と思ってしまいましたが、以降はとても良かったです。
一番体格の良い男性の役者が女らしく演じようともせずにお母さん役をやったり、出番のない役者はその間ずっと動かずにその場で固まっていたり、出演者全員の衣装にそれぞれ異なる数字が縫い付けられていたり(しかも劇中でその数字については全く触れられない)、全員の疾走や歌やダンスが唐突に始まったり、あえてベタな感動的(に一般的に思われている様)な演出があったりと、普通の「演劇」の枠から出て行こうとする意思が強く感じられました。そういう作品は往々にしてスノッブな感じになるものですが、そちらの方向には行かずに笑いの方向へ持って行こうとしていたのが気持ち良かったです。
ただ実験的手法を色々試すだけでなく、「家族」と「名付けること」をテーマにした物語としても内容のあるものでした。シュールなシーンの連続に見えるけど、とてもリアルなことの様に感じられました。


本編終了後にその場で即興的に作られた、次回作の予告編も面白かったです。予告編と言っても次回作とは全然関係ないとのことでしたが、次もとても楽しみです。

ビヂテリアン大祭

ビヂテリアン大祭

ピーチャム・カンパニー

シアターPOO(東京都)

2010/04/30 (金) ~ 2010/05/03 (月)公演終了

満足度★★★★

良かったです。
この公演自体がビヂテリアン大祭の報告会という設定で、最初に配られるパンフレットもそれっぽく作られていて面白かったです(役者名などが記された パンフレットは終演後に配られました)。

客席に役者が入って来たり、紛れ込んでいたりする演出はしばしば見かけますが、今まで観た中で一番説得力がありました。

報告会ということでマイクを使って喋っていたのですが、あの会場の狭さだと耳が疲れました。

いっそのこと、市民センターの会議室みたいな所でやって、何も知らない人が観ると舞台なのか報告会なのか分からないくらいに徹底的に虚構を押し通せば、もっと面白かったかもしれません。

アメリカン家族

アメリカン家族

ゴジゲン

吉祥寺シアター(東京都)

2010/04/29 (木) ~ 2010/05/02 (日)公演終了

満足度★★★

初ゴジゲン
初日を観ました。
初日とは思えない演技の安定感がありました。
それぞれのシーンでは笑えたり、泣けたりしましたが、
全体としての印象はあまり残りませんでした。

今回はあまり好みのタイプの話ではありませんでしたが、
今後の活動に注目して行きたいと思います。

見えそうで見えない

見えそうで見えない

パセリス

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/04/21 (水) ~ 2010/04/25 (日)公演終了

満足度★★★

繰り返す?
ガチガチに構成された実験的な舞台を期待していたのですが、カジュアルな感じの舞台でした。けど、なかなか面白かったです。

1回目にト書き付きのリーディングをすることによって、時間軸が行ったり来たりであることを説明するのは、親切なようなずるいような…。
3回目の冒頭で違う場面の台詞が同時進行して、もしかして違う場面同士の台詞のやりとりがちゃんと成立するように書かれてるのかと思いきや、そうではなかったみたいでちょっと残念でした。

そもそも、3回目のは同じ話を繰り返したとは言えない気がします。
台詞は完全に同じで、その他の要素だけが異なる方が面白くなるのではと思いました。

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