石田1967の観てきた!クチコミ一覧

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家族百景

家族百景

七味の一味

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2017/08/04 (金) ~ 2017/08/07 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/07 (月)

「家族百景」

正直、
群像劇でここまで個々の個性も拾えて尚且つ全体を見渡すことの出来る珠玉の作品だと思わなかったので見事に裏切られ嬉しい限り。
素晴らしい作品で強い俳優陣が更に練り上げている。

キカイ

キカイ

みつめ

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/08/11 (金) ~ 2017/08/13 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/11 (金)

ルール付けが理解できれば更に面白いが、
分からないままでも不穏な世界の終わりを感じて面白い。
兎にも角にも演劇というよりゲームに近しい新しい感覚。

この芝居にはルール付けがあって、
その全ての法則に乗っ取りシーンが廻る。
出演するのも観劇するのも頭を使う。
しかしそれが快楽になるともう堪らない!

という訳で観た!
遂に全貌を観たのだが、
これは凄い。
今年に観た演劇作品の中でも上位にランクインする素晴らしさだ。
通常の展開ではなく、
一定のルールの上で成り立つストーリー展開は見事にスリリング!

サンセットバラード

サンセットバラード

DOOR

in→dependent theatre 1st(大阪府)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/08/26 (土)

人生の分岐点を自分で決めなくてはならない時期がテーマ。
虎本さんの去り逝く美学を感じ更に感情の発露が上手い役者方が揃っており安心して観れる。
今どうするべきか重なる

売り言葉

売り言葉

エレベーター企画/EVKK

大阪市立芸術創造館(大阪府)

2017/08/25 (金) ~ 2017/08/27 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/27 (日)

外輪さんは何かをされるだろうと覚悟していたが流石。
薄く透けるような縦長な布を右から左一杯に吊し上げ、
それを一本の棒で奥へと押し込むとまるで繭の如きビジュアル。
ラスト近くに棒が外れスクリーンにして映し出す。

仕掛けは勿論、僕が観たのは澤井里依さんの一人芝居バージョン。
二人芝居バージョンとどちらも観たかったが、
観れた澤井さんは流石に素晴らしかった。
鬼気迫る智恵子と女中の掛け合いは辛く哀しいが尊い。
抜群の装い

STAR☆JACKS act#011「じんない」

STAR☆JACKS act#011「じんない」

STAR☆JACKS

ABCホール (大阪府)

2017/08/24 (木) ~ 2017/08/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/08/28 (月)

公演3日目を観劇。
多分、こなれてきた感もあり、
作品も個々も余裕などが見てとれ初演のエンタメ感もパワーアップしておりワクワクもある。
やっぱ口上が決まると気持ちよい。
TVドラマ勧善懲悪の様だからこそのカタルシスは最高!

木曜ワイルド劇場「刺すペンっす!」

木曜ワイルド劇場「刺すペンっす!」

しまぁ~ん共和国

HEP HALL(大阪府)

2017/09/06 (水) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/09/06 (水)

いや凄い。全員の機能が前にしか行かない。
作品は吉本新喜劇に演劇的要素を上手くぶち込み更にダンスと畳み掛ける喋くりに、
これがプロかと唸らせる。
みっちょん上手い!

鳥の火

鳥の火

ロイン機関

TORII HALL(大阪府)

2017/09/08 (金) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/10 (日)

シーンがひとつ走るだけでも直ぐに朝田さん脚本だとわかる。
そして今、抜群のタイミングでの社会派作品に胸がザワつきながら、
これは絶対に残る作品だと確信。
今、自分が観るべき物語でして
作品の持つ力が役者方に十二分に熱伝導しており、
痛々しくも今が華だと思えました!
チロルのお二人がまぶしい!

作品は嘘をつかない。
この物語に秘められた優しさは万国共通だ。
老若男女に必ず響く。
何より作品世界に生きる人々の何という躍動感か!

途中から涙なくしては観れない。
出ている人物達が本当に血が通って生活感が溢れていて、
だからこそラストに向かう物語にぐいぐい引き込まれ涙が止まらない。
伏線の流れが怖くてヤバい。

『OUJI~遥か地平線の彼方で 2017~』

『OUJI~遥か地平線の彼方で 2017~』

舞台芸術創造団体ワンダーラーファクトリー

ABCホール(大阪府)

2017/09/09 (土) ~ 2017/09/10 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2017/09/10 (日)

山咲くん主演のミュージカルと聞いて一度体感したく行ってきた。
後藤さんチェサンと作品の一部に成って納得!

月雪の娘

月雪の娘

ムーンビームマシン

HEP HALL(大阪府)

2017/09/15 (金) ~ 2017/09/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/17 (日)

Sarahさんが追求するエンタメ集合体としてのムーンビームマシンを目の当たりにした。
耽美でありながら強いテーマはこれから先も揺らぐ事のないエンタメ道の筈

屋上のペーパームーン

屋上のペーパームーン

くじらstaff presents!

in→dependent theatre 2nd(大阪府)

2017/09/15 (金) ~ 2017/09/17 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2017/09/17 (日)

何とも愛に溢れたドロップアウトの集団。
滑稽だからこそ愛しいは一歩間違えたら差別になりかねないが、
突き抜けると更に家族目線愛になるほど面白い。
叫び続ける負担を越える愛。

レインメーカー

レインメーカー

劇団ショウダウン

南大塚ホール(東京都)

2017/09/23 (土) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2017/09/24 (日)

閉塞感と絶望感と開放感。
それらの要素を十二分にショウダウン節として料理できていてデリシャス!
何よりナツメさん独特の長台詞を浸透させた流れが美しく、
久々の林遊眠全開少年を目の当りにして震える。
ギアが切り替わる時の快感は流石だ!

クロス ~橘耕斎ヘダ日記~

クロス ~橘耕斎ヘダ日記~

Re:Duh!

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2017/09/21 (木) ~ 2017/09/25 (月)公演終了

満足度★★★

史実を交えた歴史物。
しかも池袋、沼津の二都市公演ありきなので、
かなり緻密に積み上げたのだろう。

沼津公演近し!
9/30~10/1沼津RAKUUN3Fぬまづのたかラボ →bit.ly/2wW5h1P

木の葉オン・ザ・ヘッド

木の葉オン・ザ・ヘッド

超人予備校

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2017/09/22 (金) ~ 2017/09/24 (日)公演終了

満足度★★★★★

大阪公演よりシーン増えてるし削ってるしでまぁ既に再演の域。
東京だからとて関西風味を止めずに突っ切る漢気!!
大人の御伽噺であることも大きいが公演中、
ずっと小学生の女の子が笑い続けていて、
ほんまに癒された!
最高東京!!!

王の血脈

王の血脈

劇団ZTON

人間座スタジオ(京都府)

2016/05/06 (金) ~ 2016/05/08 (日)公演終了

満足度★★★★

新人公演!!!
弾けていた。
初演を知って更に上に行くのに必要な熱を貰う。
チーム力を高める群像疾風劇。
堂々たるエンタメに熱くなる!

色々と考えさせられる作品。
そして続編、またゼロ作品を連想させ、
かなり胸熱な広がりにニヤニヤする。
よく高められたチーム

「ダークマスター」

「ダークマスター」

庭劇団ペニノ

OVAL THEATER & GALLERY (旧・ロクソドンタブラック)(大阪府)

2016/05/05 (木) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

満足度★★★★★

緒方晋怪演!!
原作:狩撫麻礼 
画:泉晴紀 先生の25ページの漫画を極上の空間を作って見せる!
いや空間というより建築工事の舞台セット!
また演出が冴え役者も呼応す

ラジオドッグ

ラジオドッグ

KING&HEAVY

HEP HALL(大阪府)

2016/05/13 (金) ~ 2016/05/15 (日)公演終了

キンヘビ2回目
熱さを体現。
そしてcoolさも見せながら、メジャーの香りすら漂わせる作品。
豪華な客演陣のオカズの盛り合わせも楽しい。

THE KING OF THEATER

THE KING OF THEATER

がっかりアバター

HEP HALL(大阪府)

2016/05/20 (金) ~ 2016/05/23 (月)公演終了

満足度★★★★★

返ってきた異能劇団!
圧倒的境地を目指し、
観劇料:Pay What You Want(利用者が商品の価格決定する)システムで戦う若武者たち!
僕は推します

そして、
圧倒的
圧倒的!
圧倒的い!
圧倒的いいい!
これだから、がっかりアバターは凄いと言われるのだ。

はっきり言います。
攻撃は最大のなんちゃら。
演劇公演で戦う姿勢を目撃しに来て下さい!

異空間を我が物顔で滑降する異能集団!
解き放たれたイマジン。
最早猶予なしの極上突破感

ラムサル

ラムサル

超人予備校

舞道ダンスシアター(大阪府)

2016/05/22 (日) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★★★

流石!!
流石!
染み入る不条理こそが突き抜ける為の命!
ミツルギさんは勿論、
個々のメンバー力がきちんと発揮される干支マジック劇団!
鉄平オンステージ爆笑!

どろどろどるーんぷらすてぃっく

どろどろどるーんぷらすてぃっく

カメハウス

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/05/12 (木) ~ 2016/05/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

亀井ワールド
亀井ワールドの新しい側面を見せる作品だった。
僕は奇蹟的にも彼、亀井伸一郎くんが作ってきた作品を、最初からほとんど全部目にしている。
だからこそ、その時々の揺らぎや産みの苦しみを目の当たりにしてきた。
そしてその作品ごとに自身より滲むものをスプリットしている事もよく感じていた。

で、
今回の作品だ。

この作品をやる!と、決まった時に彼は僕にこう言った。
「まだ今までマサさんが観たことのないカメハウスを見せます。」
作品を作る前にいつも彼がいう儀式のようなものだ。
そして、
その言葉が発されるたびに、彼はそれを超えてきた。
色んな意味で!

とにかくこの作品について書こうと思う。


作品についてはデリケートな部分も多いし、
何より作者の内面世界が描かれており、
ライトノベルのようでもあり、
淵の見えない闇のようでもあり、
そうした心像風景を亀井くんは自身から滲み出るパフォーマンスを駆使して舞台を彩る。

僕はTwitterにてツブやいた言葉がある。
それをここに書き出してみる。


「やはり亀井演出のパフォーマンスは一級品!
しかも文学的要素が更に高くなり宮沢賢治が滲む。
蒼と紅の時間。」


これは的を得た言葉だと思っている。
アニメのコマ割を舞台でまんま表現するとして、
それらを物理的にも、ねじれ空間を表現し尽した舞台が面白くない訳がない。

僕が作品を観て喚起する「宮沢賢治的な描写」も、
亀井ワールド全開で、
美しく耽美なものを僕ら観客に届けてくれる。

しかも途中で挟まれるキスシーンやセックスシーンの描写なども、
昨今の小劇場では考えられないくらい踏み込んでいる。
またそのシーンにはその粘膜が響く音と、女の子の喘ぎ声だけが浮かび上がるように演出されている。
静かな時間ではあるが、
人の脳内を、そして本能を刺激するシーン。

とにかくコラージュ的に主人公のモテ男ぶりが鼻につくが、
彼はそれを静かに受け入れているだけで、
肉食的ガッツキがないし、
何よりも佐藤駿くんの無味無臭さが許せる許容量を有する。

さて長々と書き連ねたが、
この作品は今年の演劇作品の中でもかなり上位に評価される作品だと僕は思う。
チープさも含め、それはその時にできたMAXであり、
彼らの「もがき」だとも感じているから、
僕も奇蹟的に3回舞台を感じ取れて嬉しかったのだ。
更なる躍進を望みます。
ありがとうございました。

LEFT〜榛名ベース到れる〜

LEFT〜榛名ベース到れる〜

遊劇舞台二月病

浄土宗應典院 本堂(大阪府)

2016/05/20 (金) ~ 2016/05/22 (日)公演終了

満足度★★★

初二月病
レッド(山本直樹氏)を念頭に置きながらの観劇。
濃密な、やるせない過激派のどん詰まりの青春。
だがどこまでも破滅へと向かう滑稽な正義という妄想。
役者の熱量もいい。
欲しいのは怨讐。


以上のようにツイートさせて頂いたのだが、
まさにその通りであって、
上記に書いた赤軍派の漫画が今まさに連載中の漫画なのである。
2006年より講談社の漫画雑誌『イブニング』にて連載を開始し、
今や最終章ともいえる『レッド 最後の60日 そしてあさま山荘へ』を絶賛連載中なのである。
脇道に逸れるが、山本直樹氏といえば80年代のエロ漫画を牽引した伝説的な漫画家さんである。
それが時代を流れ、今や硬派な社会派を上梓するに至る訳だが、
そうしたところは割愛させて頂くとして、
だからこそこの作品の根底のディテールがリアルであり、
あらかじめ決められた悲劇的ラストに猛進していることが、
身を切るように切なく苦しくなる山本作品としては近年最も強い逸品なのである。

さて、
話が逸れた。



「総括」
そうかつ。
物事を一つにまとめ、締めくくること。
左翼団体において、取り組んでいた闘争が一段落したときに、これまでの活動を締めくくるために行う活動報告のことを「総括」と言っていた。闘争の成果や反省点について明らかにし、これからの活動につなげていく。
ところが連合赤軍では、「真の革命戦士となるために反省を促す」と称して行なわれたリンチ殺人を意味することになった。
(ウィキペディア)

総括という言葉にかけられた呪いと恩讐。

僕は上記の漫画で血塗られた「総括」を目にして、
目の前の演劇は奇しくもそれを超えるようには作られず、
敢えて舞台中央に人間の模型を鎮座させ、
それを殴り、ナイフで刺し、えぐる事で表現を促した。
素晴らしい変換である。
実際に演ずることをせずに痛みや やった事実を観客に伝えるオブラートに包んだ表現。
離反した精神世界の淵を撫でているかのような表現。
発想の転換。素晴らしい。
ただその事による「痛み」「恐怖」「悲しみ」は和らいだように思う。
副作用ではあるが、どちらを取るかでこの作品は大きく変わってしまう。
演出は前者を取った。
成功か失敗は観客が決めること。

ただ僕は半々でもよかったのではと思う。
あの人形を殴るのも捨て難いし、
また直接に殴る表現も捨て難いと感じた。

ネタバレBOX

後、劇中で人を殴ったり、銃を構えたりのポーズがイマイチなのが逆にゾッとする。
そんな稚拙なやり方しかできない出来ない人間が機動隊と命のやり取りをしていたのだと思うとうすら寒い。

だがそれでも血の滴るような恩讐が欲しい。
言葉ではなく、
生々しいほどに迫りくる、
そんな恩讐が。

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