象
SPAC・静岡県舞台芸術センター
静岡芸術劇場(静岡県)
2024/12/07 (土) ~ 2024/12/15 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/08 (日) 14:00
EMMAさん演出での 6人の手練れの俳優達での別役実。個人的には初めて観る別役の『象』で、この上演が個人的な『象』のベンチマークになる。
フラットに申せば、良き哉!
手練のSPAC俳優、SPACのスタッフ、舞台設備、東静岡芸術劇場の舞台を使っての上演、過ぎず、満ちていた。
舞台の高さを活かし、幅も殺すことなく小気味良かった。照明の色彩のトーンが良い。
牧山祐大/阿部一徳/吉植荘一郎/小長谷勝彦/榊原有美/渡辺敬彦の並びに何の文句が付けられますか。そこは演出のEMMAさん、ご苦労はお在りになったかと思いますが、ベテラン勢の手応えを楽しまれたのではないかと思う次第。
今日の舞台に現れていたのは傑出した結果だったと思います。
不条理劇として、重み/テーマを持つ作品ではあるけど、悲劇面だけでは無く、おかしみも在る訳で、今日の客席は総じて堅かったと思う。笑えるところで笑ってなかったのはもったいない(笑)。でもそこはその日の客席の違いなのはあるのだけど。
夫婦
maars inc.
王子小劇場(東京都)
2024/12/05 (木) ~ 2024/12/08 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/12/07 (土) 18:00
ハイバイでの2018年8月のシアターウエストでの公演を拝見しているが、まったく違う色彩を纏っていて、受け取ることも少し違った。抽象的だった岩井さんの演出/舞台美術のハイバイ版と違っていて、こちらも抽象的なのだけど、舞台のサイズ、客席との距離の違い、そう言ったことに加え、俳優の姿の見せ方の違いが大きいのかと感じた。ストレートに心に届く上演だった。
9人の演者の在り方に目を見張る。広いとは言えない王子小劇場を巧みに使う動線を活かし、映像を絡める演出と、インパクトを持つ色彩と意匠の舞台美術、動脈と静脈。トータルで素晴らしい上演だった。
夫婦として一緒に 40年程になるけど、カミさんのことは判ってないことの方が多い。お互い判り得ないのだ夫婦とは。こんなに近い存在なのに、それが人と言うものなのだと思う。
子供達に拳骨で手を出す大正生まれの父を見て育ち、そうはなるまいと思ってそうしてきた子育て。重ねながら見た。
ジゼル、またはわたしたちについて-Giselle or about us- 2024 TOKYO Remix
waqu:iraz
スタジオ空洞(東京都)
2024/11/12 (火) ~ 2024/11/17 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2024/11/14 (木) 15:00
ロマンティック・バレエの代表作!「ジゼル」をベースにしたパフォーマンス
恰好いい面白く考えさせられる!一言でいうとこうだった。
描いているのは性差、個のこと、男性社会、社会的格差。
去年12月 STスポットでの上演を拝見して「もう少し余裕を持てる、あと2、3倍のスペースでの上演を見てみたいと思った」と述べていたが、昨日、少なくともパフォーマーがひしめき合うことはない、余裕のある舞台設定となったスタジオ空洞での公演を拝見できた。
去年の横浜公演からより 6人の俳優の個々の関係性が明確に浮かび上がった気がした。
5年半前に waqu:irazの『サラバサヨナラヨカナーン』の稽古を二度拝見した。今思えばあれがディバイジングを使った創造の過程だったのだと昨日気付いたのだけど、それ故にということだと思うが、今回、この公演での 6人の在り姿が滲み出ていて、それがそれぞれの個の在り様から来ているのだと改めて思った。その意味でも面白い体験になった。客演のお三方、宮﨑悠理/金川周平/若尾颯太、waqu:irazのメンバー、小林真梨恵/関森絵美/武井希未の個性が透けて見える面白さ。
おかえり未来の子
D地区
王子小劇場(東京都)
2024/11/02 (土) ~ 2024/11/04 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
D地区『おかえり未来の子』
高校演劇部出身の皆さんの劇団(大阪府下の高校演劇同地区メンバーが社会人になり再集合)とのことで、なので「D地区」なのだそうだ。
大阪の高校演劇(現在大阪は I地区までの 9地区ある様です)で、D地区は枚方辺りの学校の大会の区割りで、今年だと地区大会に長尾/寝屋川/関西創価/枚方なぎさ/交野/東海大学大阪仰星/北かわち皐が丘が出演。高校演劇ウォッチャーとしては嬉しい劇団ということで、初めてなのに推し劇団(笑)!始まる前と終わってから劇団の方にあれこれ伺えました。
と言うことで、拝見して来ました。ほぼ素舞台、対面式の客席、これは演者にはかなりハードルが高い。当然と言うか、関西弁で始まる。自分が関西出身なのでしっくり来る。
「宗教二世の家族を描いた作品です」と言うことで、展開からあの宗教だなと判る。一般常識として知っていることに、演技が進み宗教の内情が粛々と重ねられる。そう言えば周りにもぽつぽつと、今となってはだけど二世が居たなと思い出す。後で伺ったけどあの曲はそう言うことなんだ。一般常識として知っていたことのイメージが変わった。
王子でここまでしっかりした会話劇を観たことはなかった。
推し劇団として確定。いくつかの言葉の選択や、テンポの配置、繋ぎ方に?って思うところもあったけど、これから大いに期待出来る劇団だと思う。