全公演完売!「RUN」
劇団お座敷コブラ
KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)
2015/01/22 (木) ~ 2015/01/25 (日)公演終了
満足度★★★★★
楽しいエンターテイメント作品
既に書いてらっしゃる方達の評価にびっくりなのですけど、これまでに劇団を観ていての相対的な評価なのでしょうか。私は初見だったのですが、実に分かりやすく、良い意味で型にハマったエンターテイメント作品で素直に楽しめました。役者さん達も皆さん華があって、映画やドラマのようでもあるけれど演劇ならではのライブ感溢れる演出で、これからもこの路線でちゃんと売れていく劇団なんだろうなと思いました。で、今回はネタバレ厳禁とのことで以下BOXへ。
夏葉亭一門会vol.11
夏葉亭一門
王子小劇場(東京都)
2014/12/15 (月) ~ 2014/12/15 (月)公演終了
満足度★★★
永島敬三さんが圧巻。
こんなにも落語って情熱的で、泣けるものだったんだなって初めて知りました。敬三さんもガン泣き、両隣の席の女子もガン泣き。敬三さんを観られただけで来て良かったと思えました。ただ、正直に申しますと→以下ネタバレ欄
みえない雲
ミナモザ
シアタートラム(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/16 (火)公演終了
満足度★★★★★
ミナモザ長編、初見です。
「日本の問題」で短編を拝見した以来、ご縁あり急遽観劇。まずは圧倒的な演劇としての表現・・・人形を駆使し、台詞を複数の役者さんで発したり・・・大原さんを女性役として起用したり・・・に目を見張り、さらに役者さん達の驚異の演技力を目の当たりにしながら、物語が発するメッセージを深く深く心に刻みこまれた140でした。奇しくも衆院選当日で、投票してから観たから良かったものの、投票せずに観てたら死ぬほど悔やんでいたと思います。観られてよかった。沢山の人に観てほしい演劇でした。
『ろりえ』
ろりえ
シアター風姿花伝(東京都)
2014/12/26 (金) ~ 2014/12/30 (火)公演終了
満足度★★★★
上演時間2時間の短編
大好きなので以前のように3時間とかずーっと味わえたらいいのにと思うろりえ。またいつものように、鼻の下を伸ばしっぱなしで心の中で爆笑しながら観てました。でも、いつもと違ってちょっと気になったのは、ろりえを初見のお客さんが楽しめるかな・・・という不安が過ぎったこと。今回、安藤理樹さんお目当てで女子のお友達が何人も行ってくれるので、楽しめるといいなとドキドキ。楽しめますように。
夢邪想(ゆめやそう) ~『夏の夜の夢』より~
花組芝居
あうるすぽっと(東京都)
2014/12/14 (日) ~ 2014/12/23 (火)公演終了
満足度★★★★★
妖しい。
初日観劇。女性の脚本家さんが手掛けたせいか、3年という短い贔屓歴(苦笑)の私が観た中では最も妖しくアンダーグラウンド感が漂う演目だったように思いました。グロテスクな世界観に儚く宿る美しさに、軽く戦慄を覚えながら魅入ること2時間半、素敵な時間でした。予めリピート予定を立てるにはやはり間違いがない劇団。また観に行くのも楽しみだし、次回本公演が「毛皮のマリー」というのもこれまた楽しみ。
.01秒を歩くスイミーの祭典
第27班
阿佐ヶ谷アルシェ(東京都)
2014/11/19 (水) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
見逃せない団体。
佐々木瞳さんの脚本作品は今まで別の方の演出でしか観たことがなく、正直それがどれもハマっていなかったので、ご本人の演出で長編を観たいとずっと思っていました。結果、これが大正解。未来を等身大で見据えた素直な脚本の積み重ね方・展開のさせ方。そして、まだ伸び代のある役者さん達を適材適所で存分に生かす演出・・・間違いなく、数年後に小劇場を牽引していく力を持っていると感じました。面白かったです。これからも見続けたい劇団が増えました!
【ご来場ありがとうございました!!】媚媺る、
ロ字ック
小劇場B1(東京都)
2014/12/10 (水) ~ 2014/12/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
ボブ美さんのターン。
「荒川、神キラーチューン」は小野寺ずるちゃんをフィーチャーした作品でしたが、今回は日高ボブ美さんのターン。堂々とした体躯をいかした当て書きの「化け物」を、めちゃくちゃながらも何故か嫌悪感を感じさせずに人々を喰いまくって暴れてました。片桐はづきさん演じる主人公には昔の真面目すぎた自分を思い起こさせられて超イライラしましたが、あのラストに行くまでの脚本の巧みさ・・・特に、課内の社員達が壊れていく展開には、山田佳奈さんの確かな実力を感じて。やはりロ字ックという劇団は見逃してはいけない劇団だなと再確認。イライラしてムカつくキャラクターが多いのに終わった後の「面白かった」という満足感、そして自分にはなれないからこそのボブ美さんの演じた悪女への憧憬・・・人の心って複雑ですよね。必ずしも日の当たるもののみが魅力的なわけではない、と。そう感じます。
『海の夫人』/『水』
アマヤドリ
シアター風姿花伝(東京都)
2014/12/04 (木) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
「水」
私が最初に観た広田さんの作品は「ブリキの町で彼女は海を見つけられたか」でしたが、私がまだまだ演劇を観始めの頃だったのでその難解さが辛くて、以降「フリル」まで足を運ばずにいました。この「水」は「ブリキ~」と同時上演されていた演目なので、その頃のように全く分からなかったらどうしよう・・・と実は心配していたのですが。思いかげずファンタジーで、男女が共に生きるという人生の営みに痛みを感じる部分もありながらも、総じて愛に溢れていて私にはハッピーエンドの温かな物語にしか思えませんでした。主演の小角まやさんがとてもとても愛らしくて、白いドレスがよく似合っていてまた違う一面を見せてくれたことが印象的でした。
ヒトヒトヒト
キリンバズウカ
武蔵野芸能劇場 小劇場(東京都)
2014/11/23 (日) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★★
重苦しい・・・。
ずっと漂っていた重苦しい雰囲気は、こいけけいこさん演じるハナの受難の苦しみだったのかも知れません。シェアハウスに集う人々はみな何かを背負っていて。誰もが少しずつ面倒くさくて共感は出来ないものの、だからこそハナの存在が神秘的で少し恐ろしくもあるんだなと思いました。
狂犬百景
MU
Vacant(東京都)
2014/11/23 (日) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
ゾンビ。
狂犬病が蔓延して戒厳令の敷かれた東京。その中のいくつかのオフィスでの群像劇でしたが、これぞMU、というぶっ壊れたお話達。バイオハザードのような世界観と思いきや、元恋人達の織り成す愛の渇きや、めちゃくちゃな社内不倫に胸を痛めたり笑い転げたり。久々にMUを見て、やっぱりハセガワアユムさんは狂ってるなー、ほんと大好きだなーなんて嬉しくなってしまいました。そして最後にまさかのゾンビ登場(しかもおむつ)で、とうとうやってくれた、と心の中でガッツポーズ。ギャラリーの会話劇でゾンビ出てくるなんて普通考えられないでしょ笑 面白かったですw
トーキョー・スラム・エンジェルス
Théâtre des Annales
青山円形劇場(東京都)
2014/11/14 (金) ~ 2014/11/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
経済劇であり、
やはり人間・・・特に、家族のお話でした。証券会社に努めていた経験のある身として、そして人間大好きな身として。計算し尽された緻密さと人間模様を俯瞰する脚本に次第にワクワクが止まらず、躍動する役者さん達が表現するこの物語を瞬きするのももったいないほど凝視してしまいました。改めて、谷賢一という方の才能の一面を見た思いです。これからもどんな面々を見せていただけるのかとても楽しみです!
朱と煤 aka to kuro
エムキチビート
吉祥寺シアター(東京都)
2014/11/12 (水) ~ 2014/11/16 (日)公演終了
満足度★★★★
素敵でした。
大舞台のミュージカルでの演出助手の経験を生かしての元吉さんの演出。正直に言うと、これはエムキチビートなのかな?と思う気持ちもありましたが、それはさておき作品は素晴らしかったです。一流の音楽、ミュージカル俳優さん達が天井の高い吉祥寺シアターで存分に輝いていて。特に主演の俳優さん・・・容姿がものすごーーーーーく好みでした。それに気付いたらもう釘付け。ありがとうございました!
舞台『里見八犬伝』
日本テレビ
新国立劇場 中劇場(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/17 (月)公演終了
Lucifer
Ammo
d-倉庫(東京都)
2014/10/31 (金) ~ 2014/11/03 (月)公演終了
満足度★★★★★
大きな収穫。
ボスニア・ヘルツェゴビナの民俗紛争の物語で、思いの外理解しやすい脚本のおかげでそのただ中で生きる人達に心臓を持っていかれました。ギャラリーでしか観たことのなかった南さん演出、当時は沈む夕日や夕闇を見方につけた才覚に驚いた記憶があり、劇場ではどのような演出をするのだろうと想像が付かなかったかったのですが。映画のようにドラマチックな照明や美術に感嘆。特に主演の荒川ユリエルくんのサッカーボールを蹴りながらの後姿での登場、そして銃を構えて舞台を去る後姿での演出はいまだに目に焼きついて背筋を震えさせてくれます。役者さん皆さんのそれぞれの変遷も鮮烈で、争うことの悲しさ、空しさがずっしりと胸にこたえる演劇でした。観て良かったです。
悪い芝居vol.16『スーパーふぃクション』
悪い芝居
赤坂RED/THEATER(東京都)
2014/10/21 (火) ~ 2014/10/26 (日)公演終了
満足度★★★★★
初・悪い芝居
彬さんの客演や岡田さんの音楽活動でしか触れたことのなかった悪い芝居で作風などの前情報は全く知らずの観劇でしたが、素晴らしいエンタメを見せていただきました・・・!!オープニングはロックバンドのライブそのもので、立ち上がって騒ぎたくなったけれどもちろんそれは出来ず(苦笑) その後は王道の楽しい演劇・・・と思いきや、その「悪ふざけ」の構築の緻密さに舌を巻き、後半の彬さんが縦笛を吹いてるシーンからは「彬さん凄い!悪い芝居凄い!!」と心の中で叫びながらワクワクが止まりませんでした。エンタメの最高峰を観た思いです。岡田太郎さんがベースを弾くカッコいい姿も観られたし、ああ幸せ。
未開の議場
カムヰヤッセン
王子小劇場(東京都)
2014/10/22 (水) ~ 2014/10/27 (月)公演終了
満足度★★★★★
会議は踊る、
されど進まず。からの、大団円、かと思いきや。3回拝見しましたが、北川さんの作演出が実に緻密で、登場人物それぞれの人間性やその関係によってもたらされる心の動き等々に上演時間中ずっと目を見張りっぱなしでした。同じ日本人とはいえその思想は多種多様。どの人物もその人生を思えば行動や発言に意義は唱えられず、どの言葉にも刺される感覚があって観ている自分もリアルに会議に参加している気分。あんなにも侃侃諤諤と(ときには喧喧囂囂と)日本人達がヤリ合った後、ロズマリー(not ローズマリー)の香るトリッパの鍋を真ん中に置いたまま、北川さんと小角さん演じるトメニア人(&2世)とが話し合い中の人物達の物真似をして笑い転げている姿が印象的でした。そんなものなのかも知れませんね笑
一億年の歳の差を見せつけてあげましょうか?
ツリメラ
渋谷 WWW(東京都)
2014/09/30 (火) ~ 2014/09/30 (火)公演終了
満足度★★★★★
死ぬほど楽しかったです・・・!!
ツリメラ様達のアグレッシブなパフォーマンスに終始クラクラ。今回演劇要素も多く、観劇おじさん達も楽しんでらしたようです。途中からキャラを忘れて幸せそうに目を潤ませたGASAGASAさまの笑顔が忘れられません。またステージでお会い出来る日が楽しみです!
赤い鳥の居る風景
世田谷シルク
座・高円寺1(東京都)
2014/10/13 (月) ~ 2014/10/19 (日)公演終了
満足度★★★★★
炎さんの演出を堪能。
別役実さんが何者かも知らず、一切の前情報なしで観て正解でした。多分「不条理劇」とう言葉を知ってから観ていたら先入観に囚われていたことでしょう。で、炎さんの演出の素晴らしさを堪能・・・!大小沢山の脚立を使った演出、美しい照明で彩られる影・・・まるで新しい古典のジャンルが誕生したかのような、芸術味溢れ空間でした。踊り子達のダンスの振付も、野生の躍動感や生命力に溢れていて。かと言って必要以上に息吹を感じず、良い意味での「記号」となっていました。そして何より、百花さんの佇まい・・・あの姉を演じてもなお清涼感を、そして禍々しさを纏っている・・・素晴らしい存在感でした。
衝突と分裂、あるいは融合
時間堂
十色庵(東京都)
2014/10/09 (木) ~ 2014/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★
SFE、FSE
時間堂さんは2009年に劇団化されたときから拝見しており、「すごいふつうの演劇、ふつうのすごい演劇」との触れ込みで優しい時間を過ごさせてくれる貴重な劇団でした。昨今は時間堂流古典演劇とも言える重厚で難解なお芝居が多くなってきたように思い、それはそれで見応えがあって面白かったのですが、今回その「優しい時間」がふっと戻ってきた気がしました。狭いスタジオで、周囲を取り囲んだ役者さん達による優しい効果音・・・それを聞いているだけでも温かな気持ちになれます。そして今回はお馴染みの役者さん達に加え、若い方々のフレッシュ感が新鮮でした。中でも、他劇団にて脇役で拝見していた田嶋真弓さんの力量があまりに大きいので驚きました。全国ツアーでも素敵な時間が流れますように。
死ぬまでに一度でいいから、ロマンス・オン・ザ・ビーチ
20歳の国
三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)
2014/10/04 (土) ~ 2014/10/13 (月)公演終了
満足度★★★★
セックス・オン・ザ・ビーチ
やはりこのお芝居のタイトルは「セックス・オン・ザ・ビーチ」が正解だよね、なんて思わされる、童貞くんのお話でした。どこかの部屋をセッティングする、というときに「青○ンがいい」という彼の言葉が彼の人生そのものを表していて。その世代真っ只中の人たちには「チャラい」と取られるかも知れない価値観の物語かも知れませんが、その世代を過ぎた私にとっては「こう生きたかった」と思わせられる眩しい物語でした。相変わらず斉藤マッチュさんが演技的にもキャラ的にも素敵。作演の竜史さんの思想を背負って、共に心を切り裂きながら演じたのだろうなぁと思わされます。その相手役を演じた長井短ちゃんの彼への言葉ですごく素敵な言葉がありました。きっと男性はこんなことを言ってくれる女性を大切にするんだろうなと思うので、どんな言葉かは私の胸に秘めて他の女になんて教えてあげない(爆) 少し残念だったのは、空間が広すぎるように感じたこと・・・広い海と空を表現したのかな?と思いつつ、竜史さんの力なら広い空間をもっと味方につけることも出来るはずなので、また大きな劇場での公演が観られる日を楽しみにしています。