kikiの観てきた!クチコミ一覧

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ピローマン

ピローマン

新国立劇場

新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)

2024/10/03 (木) ~ 2024/10/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/10/26 (土) 18:00

『ピローマン』、観に行ってよかった。あらすじとか感想とか読んでもたぶん観なくちゃわからないヤツ。残酷さとダークなユーモアと、そして生きることの痛みも希望もそこに確かにあった。
そしてこれもまた物語についての物語。

戯曲とキャストが上手過ぎてちょっと腹立つくらいでした(←?)。

夜は昼の母

夜は昼の母

風姿花伝プロデュース

シアター風姿花伝(東京都)

2024/02/02 (金) ~ 2024/02/29 (木)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/02/24 (土) 14:00

価格7,400円

濃い時間だった。

16歳の誕生日を迎えた若者と兄、その父と母。小さなホテルを切盛りする一家のとある1日。

冒頭から感じられる危うさは揺らぎつつ形を変え、観る者の不安をあおる。100席に満たない小さな劇場で、固唾を呑んで彼らを見守る贅沢な3時間20分を堪能した。

ファンタスティックベイビーズ

ファンタスティックベイビーズ

guizillen

王子小劇場(東京都)

2024/02/21 (水) ~ 2024/02/26 (月)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/02/21 (水) 19:30

価格4,000円

テンション高めに始まった舞台でシームレスに描かれるのは、ヒリヒリと痛む傷を抱えて生きる人々。

絶望ばかりの世界でも、出会えてよかったと思える瞬間はあったはず。

面白かったと言ってしまうにはまだ咀嚼しきれないあれこれを反芻しつつ、帰路についた。

ノーザンライツvsメキシカンギャング

ノーザンライツvsメキシカンギャング

大統領師匠

「劇」小劇場(東京都)

2024/02/17 (土) ~ 2024/02/25 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/02/17 (土) 19:00

価格4,500円

面白かった!ホント面白かった‼️(←大事なことなので2回言いました)

笑いやゆるさも散りばめつつ、予想以上に骨太なSF。いやSFとかめんどくさいと思うタイプの方でもしっかり引き込まれそうな魅力的な登場人物と展開で、ラストまで目が離せない。

基本的に自分が満足すればいいと思っているので、人に「ぜひ観て!」とかあまり言わないんだけど、大統領師匠『ノーザンライツvsメキシカンギャング』がツボにハマり過ぎていろんな人に観てもらい気持ちになった。

ご長寿ねばねばランド

ご長寿ねばねばランド

劇団扉座

すみだパークシアター倉(東京都)

2024/02/29 (木) ~ 2024/03/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2024/03/09 (土) 18:00

価格4,000円

80歳を超えた老人ばかりが住む島の物語を50代から80代のメンバーで演じる。出自も経験もさまざまであろうキャスト陣の味わいが戯曲の持つユーモアやペーソスによく馴染んだ。タップや歌も交えた2時間10分の熱演に心からの拍手を。

クチナシと翁

クチナシと翁

ホエイ

こまばアゴラ劇場(東京都)

2024/03/08 (金) ~ 2024/03/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/03/09 (土) 14:00

価格4,000円

(ああ、人間がいるなぁ……)と思った。

ロマンスもアクションも音楽もなく、ただ人と人が言葉を交わす、それがこんなに面白い。

観ているうちに、言葉にならない思いがじんわりと胸を満たす。芝居の醍醐味とはこういうものかもしれない。

拝見できて本当によかった。

人民の敵

人民の敵

劇団東演

東演パラータ(東京都)

2024/02/21 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

工場排水による温泉の水質汚染を突き止めた医師とその対策には巨額の税金がかかるとして隠蔽しようとする町長(主人公の兄でもある)の対立軸を中心に描く骨太な会話劇。

単純な勧善懲悪ではなく、ある種のユーモアも交えて人の世の理不尽さを綴っていて面白かった。

エアスイミング

エアスイミング

カリンカ

小劇場 楽園(東京都)

2024/02/28 (水) ~ 2024/03/03 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/03/02 (土) 18:30

鮮烈な舞台だった。

不当な理由で収容された2人の女性。日に1時間の磨き掃除の間だけ拘束を解かれて言葉を交わせる。その会話を支えに耐え続け生き延びた50年の月日。

壮絶な内容を軽やかにときに激しくあるいはまた幻想的に美しく描いていく。

2人の女優の細やかな表情の変化に目を奪われ、二面舞台プラス角に柱があるやや特殊な形状の劇場を使いこなす演出の手腕に舌を巻いた。

しだいにわかってくるそれぞれの過去や互いの呼び名が行き来する意味などを踏まえて、できたらもう一度観に行きたかった。

オデッサ

オデッサ

ホリプロ

東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)

2024/01/08 (月) ~ 2024/01/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2024/01/13 (土) 18:00

いやぁ、ホント面白かった!

言葉とコミュニケーションを真ん中に据えて、こんなに笑える舞台になるなんて。
いや笑いだけでなく伏線も緊張感もキレイに折り込まれて、しっかり楽しめる1時間45分だった。

追加席の補助席で前方下手側の端だったけど、舞台が近くキャストの表情もよく見えて大満足。

『泉鏡花の夜叉ケ池』

『泉鏡花の夜叉ケ池』

花組芝居

セーヌ・フルリ(東京都)

2023/12/28 (木) ~ 2023/12/30 (土)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/29 (金) 18:00

劇団の代表作のひとつである作品で過去公演も何度か拝見しているけど、変わらないところも変わったところも愛おしい。万年姥に諭され眷属たちも去ったあと、白銀の鱗を翻して一人舞う白雪の美しさが印象的だった。
学円だけがBGMが流れるたびに訝しそうな反応するのを見て、つい笑ってしまうけど、あれは彼だけが物語の外から来た存在だからなのかな、と思った。そう考えると晃ももう物語から抜けだせないんだな、などと、戯曲の行間に詰め込まれた花組芝居らしさを堪能した。

海をゆくもの

海をゆくもの

パルコ・プロデュース

PARCO劇場(東京都)

2023/12/07 (木) ~ 2023/12/27 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/12/23 (土) 13:00

騒々しく厄介な感じで始まる酔いどれたちのクリスマスは、予想外の展開にゾワゾワしつつ、ラストまでのさまざまな仕掛けを堪能した。

演出とキャストに惹かれて観に行ったけど、これは戯曲もそうとう面白いな、と思った。予想と異なるタイプの物語だったけどとても好みだった。

無駄な抵抗

無駄な抵抗

世田谷パブリックシアター

世田谷パブリックシアター(東京都)

2023/11/11 (土) ~ 2023/11/26 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/11/25 (土) 13:00

電車の停まらない駅。芸をしない大道芸人、占いをやめた占い師。様々な寓意を重ねて描く小さな街の物語は、行き交う人々の誇りや決意を細やかに映し出していく。本当に抗うべきは運命ではなく人間の理不尽さなのかもしれない。

覚え書き的断片。円形劇場めいた駅前広場の美術。登場シーン以外も傾斜面の段差に腰掛けて物語を見つめる登場人物。物語の内と外を自在に行き来する大道芸人。松雪さんのよく通る声。悲劇の合間に綴られるユーモアとペーソス。夜ごとの夢。

キャストが皆さん本当に魅力的だった。

眩く眩む

眩く眩む

ムシラセ

劇場MOMO(東京都)

2023/09/06 (水) ~ 2023/09/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/09/09 (土) 18:00

テーマは「集団創作とハラスメントの行先」だと事前に知らされていた。登場人物がみな魅力的で心惹かれるけれど、ハラスメントは確かにあったし、問題や歪みもあった。

それを指摘する人物さえ正義の味方ではない。誰かを責めて済む問題にしなかった誠実さと答えを出さない勇気を感じた。

それぞれの生きてきた(描かれていない)道筋も、創作の場としての会社の中での苦闘も、すべて飲み込むように物語は進み、明確な回答はないなりにひとつの形から次の形へと動いていく。それでも、神崎と赤城のやり取りがとても好きだったな、と思う。

多重露光

多重露光

(株)モボ・モガ

日本青年館ホール(東京都)

2023/10/06 (金) ~ 2023/10/22 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/10/14 (土) 12:00

当たり前のように続く日々の暮らしの中で、主人公や周囲の人々が抱え続けてきたやるせなさや淋しさや憧憬や、その他の名付けようのない思いを丁重にすくいあげ(しかしどこにも行き場は示されないまま)じんわりと沁みた。終盤のある会話がとても好きだった。

漂流する万華鏡【10月公演】

漂流する万華鏡【10月公演】

ムケイチョウコク

古民家カフェ 蓮月(東京都)

2023/10/07 (土) ~ 2023/11/19 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/10/14 (土) 19:30

イマーシブシアターというタイプの作品で、登場人物または黒子として物語の中を主体的に生きる体験が大変に刺激的だった。
一度だけのつもりがついつい追いチケして計4回。病みつきになる魅力的な作品だった。

未開の議場 2023

未開の議場 2023

萩島商店街青年部

北とぴあ ペガサスホール(東京都)

2023/10/31 (火) ~ 2023/11/05 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/11/04 (土) 18:00

期待を余裕で上回る面白さで、テンション爆上がり。

そりゃあ、よく出来た戯曲をあの魅力的な顔ぶれでやるんだもの、面白くないワケがない。

それぞれしっかり見せ場のある会議劇でキャスト皆さんの魅力が十分に生きた。

六英花 朽葉

六英花 朽葉

あやめ十八番

座・高円寺1(東京都)

2023/08/05 (土) ~ 2023/08/09 (水)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/08/05 (土) 14:00

無声映画からトーキーへ。時代の波に逆らうのか、流されるのか。それぞれの芸と矜持に迷う人々の葛藤に巻き込まれる。物語の構成も台詞もキャスト陣の魅力も楽隊の活躍も、あやめ十八番の真骨頂。あーコレが観たかった。

どうぞどうぞ、お先にどうぞ

どうぞどうぞ、お先にどうぞ

大統領師匠

「劇」小劇場(東京都)

2023/07/26 (水) ~ 2023/07/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/07/30 (日) 12:00

シュールでもない、ドタバタでもない、不条理でもない。道具立て同様、物語の作りもたぶんホラーなのだろう、と思った。
ただ、根底にあるのが悪意や害意でなく善意あるいはもしかしたら愛情なので、楽しく笑えるコメディになってる。
独特のセンスの脚本をスマートな演出と手練れのキャスト陣が立体化して、すごく面白いものが出来上がっていたと思う。

 隠し砦の三悪人

隠し砦の三悪人

『隠し砦の三悪人』製作委員会

明治座(東京都)

2023/07/28 (金) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

鑑賞日2023/07/29 (土) 12:00

序盤から物語に引き込まれ、2時間55分(休憩含む)があっという間。
上川さんの主役の貫禄と信頼感、風間さんと六角さんの楽しく同時に切実な掛け合い、小林さん演じる姫君の魅力等、キャスト陣の熱演を堪能。扉座陣のご活躍もファンとしてうれしい。
ただ期待が高かった分食い足りない部分も感じられた。

丹下左膳'23

丹下左膳'23

椿組

新宿花園神社境内特設ステージ(東京都)

2023/07/11 (火) ~ 2023/07/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

鑑賞日2023/07/16 (日) 19:00

めちゃくちゃ面白かった。アングラは祝祭だなーと思った。

夏の野外テントのむき出しの土の上で躍動する人々がときに歌い、ときに踊る。ご存知、丹下左膳の物語のはずが、過去と現在、生者と死者、虚構と現実をないまぜにして新たな物語として立ち現れた。

毎年恒例野外テントの会場も雰囲気があって好き。

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