キネマの天地
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/06/05 (土) ~ 2021/06/27 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/06/12 (土) 18:00
スゴイ芝居を観た!観るべし!
1986年の映画「キネマの天地」の続編として井上ひさしにより書かれた戯曲だが、趣きは全く違った推理ドラマになっている。4人の女優の鞘当てから始まり、推理劇として展開して、どんでん返しの連続で、本当に面白く最後まで観ていられる。前半の女優陣の「争い」が面白く、「下手な新人女優」役を演じる趣里が特に面白い。とにかく観るべし!
Silent Scenes
ゼロコ
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/06/11 (金) ~ 2021/06/20 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/06/11 (金) 19:00
初見のユニット。男性2人によるパフォーマンス。面白い。
パントマイム等の動きを元にした、角谷将視、濱口啓介によるフィジカルシアターデュオ、だそうで、ノンヴァーバルでのパフォーマンスの90分。オープニングアクトの後、「図書館」「ある男の1日」等、タイトルに応じたテーマ性・ストーリー性のある演技で見せ、笑わせてくれる。技術的に高度なことをするワケではないが、構成の妙で笑える演技になっているものの、こうするんだろうな、と伏線が読めてしまうものの結構あった。
https://www.zeroko.net/wp-content/uploads/2021/01/P_ME3628-1-scaled.jpg
常連のお客さんと覚しき観客が結構いて、いつものアゴラとは若干雰囲気が違っていた。それほど面白いと思わない場面でも大声で笑うなど、「いいお客さん」に恵まれているのだろうか。
THE Negotiation:Returns
T-works
サンモールスタジオ(東京都)
2021/06/01 (火) ~ 2021/06/06 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/06/02 (水) 19:00
関西を中心に活躍する丹下真寿美のユニットだが初見で、再演だが初演は観てない。おシャレで、でもおバカなところもある、面白い会話劇だった。
合併交渉のためにホテルに来た、フォスター社の社長アレック(三上市朗)と秘書ドナ(丹下)、および、シュミット社のCEOアリソン(山崎和佳奈)とCOOウォーレン(森下亮)だが、互いに相手を先んじようと色々な手を使う内、交渉はおかしなことに…、の物語。おバカの方向が関西テイストだなぁと思いつつ、面白く展開される物語に引き込まれ108分がアッと言う間に過ぎていった。全体にオシャレなテイストで展開され、場面転換も、ホテルの従業員に扮した2人がオシャレに行なうなど、観ていて気持ちの良い楽しい舞台だった。空席があるのが勿体ない。
かつて石原正一ショーで観て気になっていた丹下が確実に成長していたことが嬉しい。
本来なら星4つはあげたいところだが、シリアスな場面で「いさぎがいい」というトンデモナイ台詞を聞いたために、星1つ減じた。
フェイクスピア
NODA・MAP
東京芸術劇場 プレイハウス(東京都)
2021/05/24 (月) ~ 2021/07/11 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/05/29 (土) 18:00
NODA・MAP1年半ぶりの新作は、昔の遊眠社に似たテイストの作品で面白かった。
ふんだんに盛り込まれた言葉遊びが生き生きと展開され、ただただ笑っていると、最終盤にシリアスな流れになるという流れは、古いファンにとっては堪らない展開である。高橋一生が主演ということになっているが(実際に力演なのであるが)、今年80歳を迎える白石加代子・橋爪功コンビが実質的な主役だと思った。白石は出番が多いわけではないが、重要なセリフを発する。アンサンブルや舞台美術も見ごたえがある。ここ数年の作品で最も私にフィットしたNODA・MAPである。
蝶のやうな私の郷愁
ひなた旅行舎
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/05/26 (水) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/28 (金) 19:30
本ユニットの東京初登場。面白かった。
抽象性と具体性のバランスの取り方が巧い。松田正隆89年の作品(99年に改編?)で、いろいろな所で上演されている作品だが、私は初見。KAKUTAの多田香織とFUKAIPRODUCE羽衣の日高啓介が演出の劇団こふく劇場の永山則夫と作るユニットが、昨年の4月に宮崎で上演した後、コロナ禍で流れた東京と三重での上演をするという1年がかりでの作品だが、その分しっかりと熟成されていたように思う。台風の中、アパートに帰宅した夫と妻のとりとめもない会話の中に、時折紛れ込む思い出の部分、という作りと言えようか。思い出の部分には抽象性があり、具体的な夫婦の会話の部分との落差を、発話でしっかり切り分ける、役者2人の力量が光った。
冒頭、夫が妻を背負って、一方が「Yesterday Once More」を歌いながら他方が抽象的な言葉を投げるシーンで「タンスが2点」という表現を聞き、言葉の選択がテイストに合わず(「2棹」だろう)興覚めしてしまい…。
JACROW#30『鋼の糸』
JACROW
駅前劇場(東京都)
2021/05/26 (水) ~ 2021/06/01 (火)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/27 (木) 19:00
企業を舞台とした劇作に味を出すJACROWの新作。シンプルに面白かった。
2つの鉄鋼会社が合併して一つになるという物語を、30年に渡って描く。その中で、両社の社員たちを取り巻くさまざまなエピソードで展開される群像劇で、企業勤めをしたことがない私でも、こういうことってあるんだろうな、と思わせるストーリーが面白い。役者陣もJACROW劇団員と慣れた客演陣でしっかり演じ、安定の味。終盤の展開、特にエンディングが味わい深い。
DOORS
森崎事務所M&Oplays
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/25 (火) 18:00
倉持らしい不思議な芝居で、面白かった。
元々は2014年のペンギンプルペイルパイルズ『靴』をベースにしたらしいが、それは観てない。パラレルワールドものによくある「となりの芝生」的な作品だが、同じ役者が両方のワールドを演じ分ける面白さもあって、見応えはあった。テレビでよく観るようになった奈緒は、舞台3作目だが堂々たる存在感を見せ、母親役の早霧は『ゲルニカ』でも観たが、元タカラジェンヌスでもトレートプレイでしっかり演じられるところを見せてくれる。菅原・今野に致っては言うまでもない存在感。
父と暮せば
こまつ座
紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA(東京都)
2021/05/21 (金) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/05/21 (金) 19:00
有名な作品だが実は初めて観る。面白く感動的だった。
井上ひさしが1994年に書いて初演してから、役者を変えて何度も上演されている作品で、原爆で死んだ父と生き残った娘の話だというのは知っていたが、実は観るのは初めて。原爆の話が軸なのだけれど、娘の日常をある意味で淡々と描き、悲惨さを全面に押し出しすぎないところが井上らしいとは言える。山崎一と伊勢佳世のコンビも淡々と、時にコミカルに、しっかりと演じて、素敵なモノを見せてもらった、という気持ちを持って返れる、そんな舞台だった。エンディングのセリフが素晴らしい。
東京ゴッドファーザーズ【5月2日~5月11日公演中止】
新国立劇場
新国立劇場 小劇場 THE PIT(東京都)
2021/05/02 (日) ~ 2021/05/30 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/20 (木) 19:00
今敏監督の2003年アニメを舞台化。面白かった。
クリスマスイブの日に捨て子を見つけた3人のホームレス、元ドラッグ・クイーンのハナ(松岡昌宏)・自称元競輪選手のギンちゃん(マキタスポーツ)・家出娘のミユキ(夏子)が、わずかな手掛かりを追って、赤ん坊の親を探して、東京をかけ巡る一種のロードムービー的な展開。それぞれの場面が面白く、やや誇張もあるものの、最後はお約束的にハッピーに終わり、気持ちよくエンディングを迎えられるのがいい。久々に新国立劇場での芝居が観たくて行ったのだが、劇場に入って元TOKIOの松岡が出ていることに気づく。松岡の活躍もいいのだが、これが初舞台のマキタスポーツも芸能歴が長く存在感がしっかりあり、若い夏子は芸劇の「赤鬼」でヒロインの「あの女」を演じたときと同じく、勢いを感じさせてくれる。その他の役を他の役者が何役も演じ分けるのだが、春海四方の存在感が独特だった。ダイナミックな舞台美術も充分に見ごたえがある。
蝶の筆
CROWNS
王子小劇場(東京都)
2021/05/12 (水) ~ 2021/05/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/05/18 (火) 18:00
元X-QUESTの塩崎こうせいが立ち上げたユニットの旗揚げ公演。激動の大正期を扱った重厚な芝居だった。
進歩的な大東京新聞で記者をしながら小説家として名を上げようとする3人の男たちが、大正という激動の時代を通して成長する姿を描く。経験ある役者が多く、安心して観ていられる芝居だった。ただし、その分かえって一場面が重厚に演じられ過ぎて重く感じてしまった。なぜ今大正を、という気もした。冒頭に流れる「おっぺけぺ節」は明治期に流行った歌で、ちょっと時代が違うのだけど…。
おかめはちもく
Nakatsuru Boulevard Tokyo
サンモールスタジオ(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/05/17 (月) 19:00
トラッシュマスターズの作・演出の中津留章仁が主宰する別ユニットの実質的旗揚げ公演。テイストは違うが面白かった。
とある地方のテレビ局が舞台。かつてこの局が行なった市議会の不正を訴える報道の結果、議員が次々と辞職する中で、選挙で若い議員が増える。それから4年経って、次の選挙が始まろうとする時期に、その事件を追った報道をしようとするが…、という展開。富山市議会に題材を取ったものと思うが、中盤でしょうもない議員が述べる言い訳が、いかにも、なので普通の落下点に落ち着くのかと思ったら、最終幕の20分で意外な展開を見せる。深く考えさせられる内容ながら、笑いも忘れていないなど、中津留の巧さにやられた。
うちのばあちゃん、アクセルとブレーキ踏み間違えた
劇団チャリT企画
座・高円寺1(東京都)
2021/05/16 (日) ~ 2021/05/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/16 (日) 18:00
「ふざけた社会派」と名乗る同劇団だが、今回は笑える芝居ではなかった。
高齢の祖母から「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という電話が入って困惑する家族と、その周辺の人々、さらに無関係の人々を取り巻く、ネット上の悪意の物語。タイトルから単純に池袋の事件とかを想像していたが、それよりも、ネット上の誹謗中傷や悪意に満ちたフェイク等を扱っていて、ただ笑っていればよいワケではないな、と、途中から思い笑えなくなってしまった。劇団の意図とは違う受け取り方とは思うが、本当に問題だと思っているので…。
Smells Like Milky Skin【5月8日~5月11日公演中止】
MCR
ザ・スズナリ(東京都)
2021/05/08 (土) ~ 2021/05/16 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/05/15 (土) 18:00
MCRらしい笑える作品だったが、最後に微笑ませてくれる辺りは少しテイストが変わったかと思った。でも、とにかくいい。
子どもを失った夫婦の不幸は、失ったことだけでなく、そのことへの周囲の対応にもあるという芝居かと思う。途中からありえない展開になるのだが、その展開をもありそうに演じる役者陣が凄い。
カーテンコールでの櫻井の「おかえりなさい」に、この間の想いがこめられていると思った。
みえないランドセル
演劇集団 Ring-Bong
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/05/13 (木) ~ 2021/05/23 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/14 (金) 14:00
児童虐待を扱った演劇、と簡単には言えないリアルさを持った作品。いいモノを見せてもらった。
シングルマザー遥を取り巻く人々の造型や、遥の生い立ち・児童虐待の実際など、丁寧に描いて見応えある作品になっていたが、笑える場面もあり、堅苦しくなりすぎず、バランスが取れているのがいい。良い脚本と演出と役者が良い舞台を作る、良いパターンの芝居を見せてもらった。赤ちゃんの泣き声は人間にとっては嫌な音に聞こえる(ので、気づいて見てもらえる)という話を聞いたことがあるが、赤ちゃんの泣き声が続くシーンで、そんなことを思い出してしまった。
てくてくと【4月28日~4月30日公演中止】
やしゃご
こまばアゴラ劇場(東京都)
2021/04/17 (土) ~ 2021/04/30 (金)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/04/24 (土) 18:00
難しい問題を淡々と展開する芝居。とても良い舞台だった。
発達障がい者を雇用するコグマ製菓を舞台に、発達障害を抱えた人と、それを取り巻く人々の物語。易しい正解がない問題をただ淡々と描き、押しつけることもなく、笑いも交え、じんわり終わる。とにかく素晴らしい。
ルースター
劇団スポーツ
王子小劇場(東京都)
2021/04/21 (水) ~ 2021/04/25 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/04/23 (金) 19:00
粗削りだが、面白い舞台だった。
大学のサークルで一緒だった6人が卒業前に、それぞれの思惑を抱えてキャンプに来る。準備も整って乾杯しようというタイミングで1人が死んでいるらしいことが分かり…、という展開。その後は、それぞれが抱える思いのために、なかなか意見が一致しないのだが、その辺を無理を通しつつ描くコメディ・サスペンス的な風合いは悪くない。展開の無理が、ちょっと無理すぎるなぁという感じとか、丸紅ネタの引っ張りすぎとか、いろいろと気になるところはあるのだが、とにかく楽しく気持ちよく過ごせる85分というのは悪くない。
いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三小学校【4/28 (水)・29 (木・祝)公演中止】
ロロ
アトリエ春風舎(東京都)
2021/04/19 (月) ~ 2021/04/29 (木)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/04/22 (木) 18:00
大人が本気で演じる、小学生の「ボーイ・ミーツ・ガール」ストーリー。シュールな展開で、時々懐かしい感触にもなるが、私のテイストではなかった。
パークビューライフ【4月25日大阪公演中止】
エイベックス・エンタテインメント
世田谷パブリックシアター(東京都)
2021/04/07 (水) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★★
鑑賞日2021/04/16 (金) 18:00
素敵な舞台だった。観終わって帰るときハッピーになれる、そんな作品だった。観るべし!
瀬戸内海の島から東京に出て来た幼馴染みの3人娘たまえ(倉科カナ)・かなえ(中川翔子)・のぞみ(前田亜希)は、それぞれ何かとうまくいかず、3人で島に帰ろうという最後の夜に、屋上庭園に忍びこもうとする。しかし、屋上に登ってみると、そこはペントハウス。留守と思って家の中に入り、希望通り屋上に上がって取りとめもない話をしていると、家の住人よう(風間俊介)と出会うが、よう、は人とうまくやっていくことができず親の遺産で一人暮らしをして絵を描いているだけの日々だと言う。3人の話を聞いてて「一緒に住もう」とようが言い出し、…という物語。
4人芝居で岡田惠和の脚本が光る。ちょっとありえないけど、あったらいいな、的なファンタジーとして丁寧に作られている。また、4人の演技も素晴らしい。冒頭の3人娘の会話で3人のキャラクターがしっかり示されるだけでなく、20分ほどセリフなしで登場する中で本人のキャラクターを提示する風間が特に巧いと思った。ONEOR8の田村孝裕の演出も、岡田の脚本を活かし、細かい部分もしっかり作られている。どなたかの感想に「プロの仕事」というのがあったが、確かに、と思う。この素晴らしい芝居が、平日夜とは言え、半分ほどしか入っていないのは勿体ないとしか言いようがない。
6団体プロデュース『1つの部屋のいくつかの生活』#3
オフィス上の空
吉祥寺シアター(東京都)
2021/04/09 (金) ~ 2021/04/18 (日)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/04/13 (火) 19:00
同じセットで6劇団が作劇し、2団体ずつ上演する形。異なるテイストの劇団を組み合わせることの功罪はあるなと思った。
【黄】PandemicDesign/劇団競泳水着を観た。前者は初見の劇団。とある家は父・長女・次女の3人暮らしだが、長女は寝たきりになる病気にかかっているようで、母も数年前にALSで寝たきりになった後亡くなっているらしい。その母の死に関わった兄弟と、相当に図々しい介護士が作る芝居は、かなり分かりにくく抽象的である。いや実際の物語は現実っぽく展開されるのだが、長女の言葉が心の声だとか、分かりにくい要素が結構いっぱいあって、この発話は現実か、と考えてしまうシーンが結構ある。狙いの抽象的なところにあるように思う。
劇団競泳水着は10年来観ていて、作・演出の上野が一時演劇を離れていたのが昨年戻ってきた期待の劇団。金沢から山に入ったところにある家族経営のホテルを舞台に、長女の東京の大学時代の友人が訪ねて来て、その友人がさった後に、その友人の姉ともう一人の友人が「妹が音信不通」と言ってやってきて、物語が展開する。登場人物の造型は巧く、展開されるエピソードの回収の仕方など、上野節とでも言うべき味わいはあったが、芝居のテンポが少しゆっくりだったかな、とは思う。
駄々漏れ的に7分押すというのは、この時期の公演として一考願いたい。遅れて到着した客が大きな音を立てて入場して来るのは、いかがなものか。
『crash~M銀行人質事件~』
singing dog
小劇場B1(東京都)
2021/04/08 (木) ~ 2021/04/12 (月)公演終了
実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/04/10 (土) 18:00
実話ベースでの物語だが、警察の観点に絞ったことで興味深い作品になっていた。
1979年に起こった事件をベースにしているというので事前に調べてみたら、あまりにも悲惨な出来事で、舞台化するのはどうか、と思ったが、銀行の2階の警察本部を舞台に、警察の動きを描く形にしたことで、悲惨さを感じさせつつも事件の展開に集中できる作りになっていた。フィクションではあるが、現場で起こった出来事は実話通りらしくて、こういうことがあったかも、と思わせる動きが巧い。