満足度★★★★★
小劇場の舞台を観劇するのは初めてでした。
知識もなく、無知な私でしたが全力で楽しむことができました。
とても頭を使ったし、色々考えさせられる内容で、体力を使ったような気がします。
それ以上に演者の方々は全力で、演技の圧と物語の空気に包み込まれました、小劇場の良さってこういう事なのかと教えて頂きました。感謝しかありません。
個人的な内容の感想、解釈はネタバレBOXの方で、
ネタバレBOX
カレーライス殺人事件
全ての役が救われた。とは私は思えませんでした。理解力不足と2度では把握しきれない情報量に負けたなというのが本音です。
帰ってから考察を深めていると、
こうだったんじゃないか?という仮説が、頭の中でありもしないシナリオを生み出してしまうようで、自分がわからなくなった1回目の観劇。
このキャラは何の為に行動しているのかを簡単にまとめてから観劇した2回目では、予想を裏付けできたキャラと、予想とは全く違うイメージを与えられたキャラ、どちらもいました。
人を憎む気持ちと愛する気持ち、役によって違いはありますが、大きくはそのふたつの感情から嘘をついたり、庇ったり、罪を犯してしまったりしていたのだと感じました。
沙織の涙にどうしても気持ちを引っ張られてしまい、涙がこぼれそうになった事。
辛い人生になってしまった事を憎み、妹達を守るために罪背負った弥生さんの強い心。
愛する人の為に協力しながらも、どこかで罪を犯して欲しくないと感じさせるゆうじさんの大きくて優しい心。
自分の罪をずっと抱えて苦しんでいたように見えたようすけさん。
ようすけさんを守る為に必死で、冷たい態度を取ることも多かった三郎さんの表に出そうとしない苦しみ。
どれも私の勝手な思い込みなんだと思います。正直書ききれないほどの感情で今、胸がいっぱいです。
そんな素晴らしい物語を創ってくれた清水さん。全力で届けてくれた演者の方々。照明や音響、観客誘導に物販と関わっていらっしゃったスタッフの方々。全ての方々に感謝しております。良い舞台を、ありがとうございました。