てっくぱぱの観てきた!クチコミ一覧

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たとえば、車が跳ね上げた水しぶきを浴びた気分

たとえば、車が跳ね上げた水しぶきを浴びた気分

ガポ

新宿眼科画廊(東京都)

2019/10/25 (金) ~ 2019/10/27 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/10/25 (金) 19:30

110分、休憩なし。
観終わった後振り返りながら俯瞰して観てみると、物語としては面白いのだが。姉妹なのか、姉妹じゃないのか、など、展開がひっくり返って、客に対して何度も意外性を突き付けてくるも、結局どっちなのか、というのがじれったい。コメディとサスペンスの比率が、表現の意図と異なっているように思えた。

死に顔ピース

死に顔ピース

ワンツーワークス

ザ・ポケット(東京都)

2019/10/24 (木) ~ 2019/11/03 (日)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/24 (木) 19:00

135分、休無。
ターミナルケアなどのテーマに関心があれば、ストーリーは割とオーソドックス。映画「パッチ・アダムス」に似ている部分もあり。
古城十忍の「ここは譲れない」という想いや主張は交えつつ、死に至る人の物語を、一般論ではなく「物語」として触れていた作品。観ていて爽快感。ラストに至るまで、涙が止められない、という場面が何度もあった。

ナイゲン 暴力団版

ナイゲン 暴力団版

日本のラジオ

王子小劇場(東京都)

2019/10/23 (水) ~ 2019/10/28 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/23 (水) 20:00

95分。休憩なし。
この話、基本はコメディ、と受け取った。くすくす笑い、爆笑、その他笑いが絶えない。そんな中。お話に対して。感動とか、涙とか、そういう類の感情は、私に限っていうと全くなかったのだけれども。・・・正にヤクザ達の真剣勝負の会議に居合わせさせてもらった、という感じ。その真剣具合というのか、演劇としての完成度はものすごく高く。「ナイゲン」という枠を借りた、真剣勝負の会議の中にいた感覚で、我を忘れる芝居だった。

じゅうごの春

じゅうごの春

やみ・あがりシアター

アトリエファンファーレ東池袋(東京都)

2019/10/17 (木) ~ 2019/10/20 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/17 (木) 14:00

105分。休憩なし。
いろいろな解釈が出来る物語だと思うが、私には、引きこもりの物語に思えた。過去、引きこもりを断ち切る場面・・・先生を銃で殺す・・・というシーンが、現実のようにも、虚構のようにも描かれて。その困惑した状況に、引き込もる、という事を真に理解することの難しさを感じた。

ナイゲン

ナイゲン

果報プロデュース

王子小劇場(東京都)

2019/10/16 (水) ~ 2019/10/21 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/16 (水) 19:30

125分。休憩なし。
今年3度目のナイゲン。内容自体は、3作とも同じで脚本に大きな変更はなかったが、今まで観たどのナイゲンよりも、笑い、興奮した。特に、話の焦点が当たっていない部分の表現が、特に細やかだったように思う。おばか屋敷を演じていた、吉田裕太の演技が特に印象的だった。

レネゲイズ

レネゲイズ

Nana Produce

赤坂RED/THEATER(東京都)

2019/10/11 (金) ~ 2019/10/15 (火)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/11 (金) 19:30

120分。休憩なし。
新興宗教をモチーフにしているものの、私は新興宗教の話というより、人間の身勝手さ、思い込みの激しさを、表現している物語と捉えた。結局のところ人は、全て「自分の見たいようにしかモノを見ていない」。そんな人間の勝手さ、視野の狭さを表現したいのかなぁ、と思った。

ホテル・ミラクル7

ホテル・ミラクル7

feblaboプロデュース

新宿シアター・ミラクル(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/10/10 (木) 20:00

165分。5分間休憩含む。
恒例?のラブホテルのオムニバス集、ななかいめ。4話オムニバス。
「光に集まった虫たち」と、「よるをこめて」が印象に残る。特にEDを扱った「よるをこめて」は、展開がコメディチックなものの、性の問題の切実さを、30分で端的に語っているように思えて印象に残った。

ゆうめい『姿』

ゆうめい『姿』

ゆうめい

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

120分。休憩なし。
いろいろな視点、いろいろな捉え方が出来る物語だけれど。私には、息子の母への決別の物語に思えた。母に対する理解を、丁寧に丁寧に積み重ねたものの、そうして理解しても尚、相手の立ち位置を尊重しても尚、そこに越えられない壁がある、という事を、そっと伝えたかったんじゃないかのか。そう思えて仕方がなかった。切実、という事を感じる物語だった。

遅咲かない

遅咲かない

ボクナリ

早稲田小劇場どらま館(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/07 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/07 (月) 18:30

110分。休憩なし。
マトモそうで、どこかズレた設定に生きる人々。コメディをベースにした、主人公の初恋と失恋の物語、と言ってしまえばそれまでなのだけれど。
切り取っている感情が、あまりにも切なくて。その切なさへの共感が激しくて、思わず涙してしまった。初恋の人に胸をはりたい、的なモチベーションを上手くすくい取っている作品。観終わって、無条件に元気になれた。

9.807

9.807

ぺぺぺの会

SCOOL(東京都)

2019/10/04 (金) ~ 2019/10/13 (日)公演終了

満足度★★★

鑑賞日2019/10/04 (金) 20:00

85分。休憩なし。
前衛的とも言えるし、独白的、リーディング的とも言える演劇。語られる言葉たちは、どこか、ハッとするような、何かを気づかせてくれるような要素が分断に盛り込まれていて。その、「気づき」みたいなのは面白いものの。
私の中では、好みの演劇ではなかったと思う。表現として、曖昧にした方が、観る側の心に残ることも、当然あるんだろうと思うけれど。もっと説明しろ・・・とまでは言わないけれど、不安定なままの解釈の向け先に、何か答えが欲しいなぁ、と思った。

治天ノ君

治天ノ君

劇団チョコレートケーキ

東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)

2019/10/03 (木) ~ 2019/10/14 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/10/03 (木) 19:00

140分。休憩なし。
140分、殆ど笑いのシーンもなく、皇室独特の様式も演技に組み込んだ演劇だったけれど。ものすごく深く、多層なテーマを巧みに組み込んだ舞台を観れた、という感覚だった。
私には、大正、という時代が、実は平成ととてもよく似ていて、大正天皇と、平成の世の天皇とがダブって見えてしまった。大正天皇が、病に侵されずにいたら、どんな時代になっていただろうか。そして令和の時代は、どんな時代になるのだろうか。物語とは違う世界の話ではあるものの、観劇中、そんな事を考えずはいられなかった。

僕はキヨシ。名前だけはある。

僕はキヨシ。名前だけはある。

演劇ユニットちょもらんま

北池袋 新生館シアター(東京都)

2019/09/26 (木) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★

85分。休憩なし。
無戸籍の人の話。今まで、あまり考えたことがないテーマだった。そもそも、無戸籍という状態がどうして生まれるのかもよく分かっていなかったので、設定自体がとても新鮮。裁判所が関与する問題なのだ、というのも驚きだった。
半面、全体が無戸籍問題の説明になっている感が強く、物語としての迫り方が弱かったように感じた。

先天性promise

先天性promise

こわっぱちゃん家

「劇」小劇場(東京都)

2019/09/20 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/20 (金) 19:00

140分休憩なし。
伏線というか、テーマになりそうな要素が満載で、あちこちと観なければならず集中力を割かれる部分はあったものの、ラストのアシモフのロボット三原則の捉え方が非常におもしろかった。
なによりも、16人の役者さんたちが皆上手く。何故か集まってしまった16人の、葛藤と成長とが描かれていたのが印象的だった。

カチナシ!

カチナシ!

ラビット番長

シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)

2019/09/19 (木) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/19 (木) 19:00

120分、休憩なし。
将棋を題材にした演劇。開演前の将棋ルール解説から、本番中の対極の様子まで。こんな題材の取り上げ方があるんだ、というのが、自分にはかなり新鮮だった。感情の山・谷が割とあるはずなのに、そんな人間関係とは裏腹に描き方が淡々としていて揺ぎ無くて、何だか人間の暖かい感情が直接心に届くような舞台だった。大原がカッコイイ。そして、養護施設のおばあちゃんたちが、いい味を出していた。

あつい胸さわぎ

あつい胸さわぎ

iaku

こまばアゴラ劇場(東京都)

2019/09/13 (金) ~ 2019/09/23 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/17 (火) 19:30

105分。休憩なし。
ラストの母と娘の会話シーンに帰結する物語。iakuらしい、と評していいのか。非常に自然な会話のやり取りで紡がれる時間は、演劇の時間としては珠玉だった。娘の乳がんを扱っている事もあり。男性と女性で、受け取り方に差があるかな、とも感じる。
前回作に非常に感動したため、感情の意外性、みたいなものも、作品に求めている自分がいたたのだけれど、展開される物語は割とありふれたものだったかもしれない。その点、ちょっと期待値を上げ過ぎたかなぁ、という感覚があり。

怪人と探偵

怪人と探偵

PARCO / KAAT神奈川芸術劇場 / アミューズ / WOWOW

KAAT神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

2019/09/14 (土) ~ 2019/09/29 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/15 (日) 13:00

165分(20分の休憩を含む)。
1幕は、全体的にお話がちょっと停滞気味かな。2幕、3人の関係が浮き彫りになってくるあたりで引き込まれる。楽曲が、ポップスよりなのか、セリフを殺してしまっているように感じる事が多く、そのためか男性陣に集中できなかった。全体的にバラードの曲が印象的で、大原櫻子の歌声が良かった。

暴力先輩

暴力先輩

NICE STALKER

ザ・スズナリ(東京都)

2019/09/11 (水) ~ 2019/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/09/13 (金) 19:00

135分休憩なし。
軽快な「パプリカ」の曲と、女性の多い舞台だったが、その実のストーリーは非常に深い。人が生きる時に感じる、他者との違い・・・他人を助ける事とはどういうことなのだろう、とか、他人のために尽くすことが本当に他人のためになるのだろうか、とか、本当の平等とは何だろうか、といった、深いテーマを考えさせられた。ポップなテンポで深いテーマを差し込んでくるスタイルは、非常に秀逸。

きえるもの、のこるもの、こわれるもの

きえるもの、のこるもの、こわれるもの

演劇設計局コミュニケ

RAFT(東京都)

2019/09/12 (木) ~ 2019/09/16 (月)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/13 (金) 15:00

95分休憩なし。
「廃校」を取材して舞台にした、五人の作家の短編集。「廃校」というテーマを、劇中あまり意識する事は無かったけれど、小品を楽しめた。特に、第2話「たまたまあはれ」(菊池 祐児)の妙に楽しそうに人生を描くさ様と、第4話、上演禁止シリーズ②「人生の楽園」(早川 貴久)のブラックな展開が印象に残った。

悪魔を汚せ

悪魔を汚せ

鵺的(ぬえてき)

サンモールスタジオ(東京都)

2019/09/05 (木) ~ 2019/09/18 (水)公演終了

満足度★★★★★

鑑賞日2019/09/12 (木) 14:00

115分休憩なし。
いろんな見方が出来る作品だと思うが、深く印象に残ったのは、三兄弟姉妹の生き方へのスタンス。場をひっかきまわしているのは、常に末っ子の佐季。でも、最後まで、どこか彼女を憎めない。むしろ、家族がどうしようもない血筋で、絶対的な「悪」であるならば、そこから逃げよう、逃れようとする行為は、実は自然なことではないか、とさえ思えてくる。そんな善悪の境界を考えさせられた。

ルイ・ルイ

ルイ・ルイ

快快

KAAT神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県)

2019/09/08 (日) ~ 2019/09/15 (日)公演終了

満足度★★★★

鑑賞日2019/09/10 (火)

105分休憩なし。
どこか現実なのか、夢なのか、あるいは、過去なのか、未来なのか、どんどん区別がつかなくなっていき。劇場で「創る」事と「観る事」の区別、「演じる」事と「日常」の区別も、徐々に曖昧に。いろんなものの境界線を揺るがせるような、そんなお話。劇中のラジオ番組の「ルイルイ」と同様、観客の脳内、あるいは心に直接、語りかけてくる感覚なので、ストーリーを追いかける事にそれ程意味はなさそう。ただ、舞台で共有した感覚、感情、浮遊感みたいなのを、後々思い出せるようにスケッチ的に書き留めたくなる。そんな舞台だった。

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