緑地-ryokuchiの観てきた!クチコミ一覧

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R-20

R-20

Daisy times produce

萬劇場(東京都)

2023/08/16 (水) ~ 2023/08/20 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

玉川来夢さん出演。
2日目の木曜日に観劇しました。パンフレットがまだできていないそうで、金曜日から販売と。送料取らずに送っていただけるとのことなので、買いました。お待ちしてます。
個人的に拝見したことある演者さんがたくさん。伊藤佳織さんは「NIKORA」など5本ほど。新木美優さんは「歩いてみやがれ!」など7本ほど。そのほか、山本真夢さん、柏木椎名さんは、過去に拝見して印象深かった演者さんでした。
玉川さんのクォリティの高さはもちろん。個人的には「そうそうたるメンバー」なので、レベル高いのは分かった上での観劇でした。

ネタバレBOX

冒頭のホラー展開。玉川さんの役「イズミコ」の怖いセリフ「あと10秒でハタチになる。ところでこの中にハタチ前の人いませんよね」。この印象がとても強くて。終演後、玉川さんに「ホラーもいけるね」と。それに対して「これ、ホラーかな?」と。そうですね、よく考えたらホラー展開は冒頭だけでしたね。でもそれだけ印象強かったのです。ホラーもいけますね。
公式には「15名の女が繰り広げるオカルティック・エモーショナル・ゲスコメディ!!」でした。ホラーではないですね。
時間が行き来するシナリオです。なのでちゃんと頭を働かせないと話を見失いがちですが、そこまで複雑ではなくちょうど良かったかと思います。イズミコの周りにいるお化けたちがイズミコには見えて編集者に見えないというのは、最初は意味が分からないですが、話が進むうちに納得できるようになります。
お化けは人の記憶から消えれば存在しないと同じ。なるほど。
萬劇場 夏の短編集(2023)

萬劇場 夏の短編集(2023)

萬劇場

萬劇場(東京都)

2023/08/10 (木) ~ 2023/08/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

8団体による30分の短編集。公演回によって組み合わせが異なる3本。

面白そうと思い、当日に飛び込みで行きました。前売りと当日で同じ3500円というのが嬉しかったですね。

土曜12:30の回。この3本でした。
・No day but today in act 「マスミノカガミ」
・うるとら2B団 「飛泳」
・無名劇団 「好きにまみれろ」

地元商店街とのコラボで、近所の公園で焼きそばとかかき氷とかの出店もあり、楽しい雰囲気でした。No day but today in act(ノーデイ)さんはこの回の終演後にその公園で面会があり。桜羽さんと こはる さんにお話をうかがうことができました。

こはるさんは2021年「残念天使と駄目役者」に出演されていて、ちょっと変な女性、かわいらしくてコミカルな演技をされていました。今回はまた違いますが、良かったです。

ネタバレBOX

舞台もコラボということで、それぞれ脚本に特色がありました。

・No day but today in act 「マスミノカガミ」

古物商のおばあ様の遺品の掛け軸のお話。1分間静止するシーンがありました。ジーっと掛け軸を見る時間。私たち観劇者もジーっと見ました。本物なのでしょう、素人目にも立派なものに見えました。

・うるとら2B団 「飛泳」

本物のペンギンのことなのか置物のことなのか最初は分からなかったですが、置物の方ですね。南極観測隊の人がペンギンを食べた記録がある、というくだりが個人的にはツボでした。

・無名劇団 「好きにまみれろ」

スピンオフ作品とのこと。終始コメディかと思いきや、最終的にシリアスな展開でした。大阪の劇団さん。終演後の面会会場では、大阪から来られたと思しきファンの方々でにぎわっていました。

順位づけするのか分かりませんが、どれかに投票することになっていました。どれも楽しかったので選ぶのが難しかったです。うるとら2B団さんに投票しました。
空の匣庭【teamCANAAN 全公演中止】

空の匣庭【teamCANAAN 全公演中止】

ProjectAmythos

六行会ホール(東京都)

2022/12/23 (金) ~ 2022/12/27 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

倉田瑠夏さん出演。team EDEN。

team CANNAN がコロナ禍で中止になってしまいましたが、こちらは予定通り上演されました。
「各チームのキャストは役名を共有しているだけであって、役も別人です。」とあります。例えば同じ「アズライエル」という名前の役も、EDENとCANNANではまったく違う、ということです。

CANNANに出演予定だった方が終演後にロビーにいらっしゃって。よく知ってる方で。CANNANのことを少しお話してくださいました。ますます、中止は残念でした。その方の演技を見たかったです。

さて、「空の匣庭Archives」がもうすぐ朗読劇として上演されます。今後、CANNANを演劇として上演できるかどうかは、朗読劇の結果が大事なようです。チームはAとBがありますね。両方行きますとも。

ネタバレBOX

倉田さんは主役のひとり「ラファエル」で、最近けっこう多い「クールな役どころ」でした。別の機会にうかがったところ、ご本人としては苦戦しているとのことで。いえいえ、はまっていると思います。2022年の「恋愛疾患特殊医療機 a-xブラスター」あたりからですかね、見事なものです。あ、2021年の「商店街グランドリオン」がありました。かっこいい役でした。

だいぶ前ですが2014年の「Pirates of the Desert 2」では、荒っぽい役だったと記憶しています。その系統では「カエデソウ」「NIKORA」「ゲズントハイト」で倉田さんらしさがぴったりだった、と勝手に思っております。
トンネルに咲く花

トンネルに咲く花

演劇集団イルカボーイズ

シアター711(東京都)

2023/05/25 (木) ~ 2023/05/28 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

麻衣愛さん出演。雨チームの初回を観劇。

「オバハン」役の方が大きく描かれている、迫力のあるチラシを事前に手に入れてました。受付の方がその方でちょっとびっくりしました。近くで拝見すると、実はずいぶんとお若いのですね。副代表のワタナベルナさんでした。

即興舞台などを除いて、麻衣愛さんの舞台出演は今回で20本目かと。初舞台は6年前の「モデラート」。そのころは、こちらはハラハラしながら見守っている状態でした。そういったことも今は昔で、すっかり女優さんとして板についてきたというか、安心感があります。昨年の「レ・ミゼラブル」など、大役を見事に演じられていて、ファンとしては嬉しい限りです。

一般席3500円は安くてびっくりしました。舞台の価格はずいぶん高騰している昨今、きっと努力されているのだろうと、頭が下がります。

ヒメ役の田口さん、ジュリ役の倉河さん、お顔がよく似てるなあ、と思ってました。終演後に田口さんにお話ししました。とくにご関係はないようで。

そういえば、終演後に一般の面会ができる舞台は久しぶりでした。この調子で、舞台の世界がコロナ前のようになってくれることを祈ります。

ネタバレBOX

テーマソングの「心の雨」。SNSでも公開されているのであらためて拝聴しました。素敵な歌ですね。心にしみます。
麻衣愛さんの披露した歌は「抱いて...」(松田聖子)。歌詞が今の麻衣愛さんのイメージによく合ってますね。うっとりと引き込まれます。
劇中に適度に歌が入る演目は好きですね。心地よさがあります。適度な長さ、いい塩梅で。

以下は細かいかもしれませんが、気になった点です。

過去の2003年にタイムトリップしたのは分かりましたが、「現在」との差が分からず。今は2023年なので20年かな、それにしてはおかしいな、というモヤモヤが。台本を読んだところ、3年とのことでした。劇中にはその情報が無かったような。

現在すなわちタイムトリップ前の時点ではオバハンの息子アキラは自殺して死んでいる。なのに同じ時間帯でハコベはアキラと電話で会話している。これがよく分からなかったです。
よーく考えました。ハコベとオバハンのタイムトリップは同時ではなく、オバハンはその後アキラが自殺してからタイムトリップしたのかな、と。しかし「1回しか使えないのに力んだら出ちゃった」と矛盾します。やっぱり分からないです。
オバハンがハコベの住所の紙を持っていたのはなぜか。それは、アキラの手がかりがハコベだった、と解釈しました。いや、おかしいですね。自殺したと警察から連絡があった、それまで疎遠だったと。つまり、紙を持って探している時点でアキラは死んでいるはずです。
台本を読み返して見ましたが、疑問は解決しませんでした。。。
時計塔のレイラ

時計塔のレイラ

ぱすてるからっと

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2023/04/26 (水) ~ 2023/04/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。鍵チームを観劇。

休憩なしの150分という長い演目、大作でした。長くても飽きることなく、見入ってしまいました。

「しがいせん」は「紫外線」かと思って見てましたが、あとから公式サイトに「死外線」と書いてあるのを見つけました。よく見たらチラシにも書いてありました。そうでしたか。

持田さんはさすがの演技で。あるシーンでは目の動きがとても細やかで、視線での表現を大事にされていることが伝わってきました。
殺陣を得意とされているので、どこかで武器をとるかもと思って見てました。過去の舞台ではおとなしそうな役から大暴れすることもあったり。果たして今回は。

ネタバレBOX

今回は大暴れするような役ではなかったですね。ご本人の表現をお借りすると「主演/ヒロイン/良い作品役柄」。もちろん殺陣などアクションする役も良いのですが、今回のような役も見たかったもののひとつでした。

登場人物は23人もいます。うち、人工冬眠から目覚めた組の9人は、名前にさりげなく番号が入っています。番号順に並んで会話するシーンがあり、これがとても分かりやすく、良かったです。どの名前が誰なのか覚えるのが容易でした。こういう心遣いは嬉しいですね。

ほとんどの演者さんがダブルキャストなのですが、2番「ニーナ」の白石彩妃さんは事情でシングルキャストになったとのこと。倍になるわけなので、たいへんだろうなと思いながら見ていました。

有料パンフレットを見て知ったのですが、7番「ナナミ」の美月まりもさんは別チームでは3番「サンゴ」なのですね。もともと。7番も3番も殺陣がありますし、すごい体力ですね。と思ったらSNSのプロフィールに「運動神経で生きてます」と。納得です。

ぱすてるからっと さんのダンスシーンはとても見ごたえがありますね。オープニング、劇中、ラスト。どれもすごかったです。過去の「リリーフ・ライト・ガン」もそうですが、ぜひとも DVD/Blu-ray 出してほしいです。
将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

将棋図巧・煙詰-そして誰もいなくなった-

E-Stage Topia

上野ストアハウス(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

目当ての役者さん特になし。金チームを観劇。

演目が面白そうだったので飛び込みで行きました。拝見したことがあるのは「獅子の如く」でコミカルな演技をされた真田林佳さんだけだったかと。

さすがに将棋は知ってた方が楽しめます。さらに詰将棋は独特です。問題として成立する条件とか、煙詰の意味とか、細かい話をすると長くなりますが。

煙詰は最後に攻め方が2枚残るので、「そして誰もいなくなった」はどう表現するのだろう、と真面目に考えて観劇しました。

詰将棋で美しいとされる「完全作」はけっこう厳しい条件があります。大事なのが、別解が無いこと。攻め方の変化は最後の一手のみです。
煙詰なので、最後の攻め方は2枚だけです。その最後の選択にもドラマがあるのですね。個人的にはめちゃめちゃ面白かったです。腹の中で笑ってました。周りはそんな雰囲気ではないですが。

ネタバレBOX

「あなたがそこにいるから殺せない」。効いてる駒が邪魔なんですね。
「玉ちゃんやっぱり謝りたい」からの「あっち行ってて」。そういう手順だったのです。
詰将棋を知ってるからでしょうが、めちゃめちゃ面白かったです。
明日の卒業生たち

明日の卒業生たち

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すみだパークシアター倉(東京都)

2023/04/07 (金) ~ 2023/04/16 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

森田涼花さん出演。

すみだパークシアター倉。2018年の「心臓が濡れる」に森田さんが出演してます。それ以来5年ぶりに行きました。入口が以前と異なり、公園側になっていました。駅から遠い劇場ですが、細長い公園を散策しながら着けるのは良いですね。

工事して新しくしたのかな、と思いましたが座席は昔のまま、年代ものでした。塗装が剝げてたりテープで補強してたり、床のボルトが抜けていたり。それもまた、いい雰囲気でした。

3面に客席を配置した形。自分の席からは表情が見えたり見えなかったり。それもまた想像が膨らんで良いです。4面の舞台も見たことありますが、そういうの好きです。

タイトルの「明日」は「あす」と読むと思ってましたが、会場で「あした」と耳に入りました。でも略称は「あす卒」なんですよね。

※こりっちには4/7からと書いてありますが、4/8 14:00が初回です。

ネタバレBOX

2011,2015,2019,2023年の「4つの時代が入り乱れる群像劇」。予習しておいたほうが良いというのが公式見解のようで、公式Twitterでけっこう細かく書かれています。実際のところ、あらかじめ読んでおいたほうが理解できて良いと思います。できれば観劇中もチラシを手元に置いたほうがいいかも。上演の序盤で4つの年代が示されますが、それを頭に入れるのはちょっと難しいかと。

これも書かれていることですが、森田さんは2011年も2023年も演じます。主演の中村静香さんは2023年の人で、2011年は別の方が演じます。これはさすが森田さんというべきか、幅の広さを感じました。先日の「女の一生」では19歳の役でしたが、今回はさらに若い18歳なわけで。

これもまた書かれていることですが、2015年のシーンのうち2人が主人公の高校の生徒会仲間である、と。自分はそこを見落としていたので、高校との関係が分かりませんでした。根本的に、そのシーンが2015年なのか2019年なのか迷ってました。チラシを手元に置いておきたかったなあ、と思ったものです。

これもよく読むと分かることなのですが、2019年の今出舞さん演じる劇団スタッフと「先生」との関係がよく分かりませんでした。セリフを聞き逃したのかもしれません。先生は劇団の主宰だったのですね。

「先生」役の丸山正吾さんは「月に吠えろ、夜ヲ焦ガセ君ヨ」という演目の「外道丸」での、三枚目な印象を持っていました。いやいや、かっこよかったです。

主人公の幸子は、先生と上島が兄弟であることに気づいたのか。そもそも先生が4年前に亡くなっていたことを知っていたのか。どうなんでしょうね。
リリーフ・ライト・ガン

リリーフ・ライト・ガン

ぱすてるからっと

CBGKシブゲキ!!(東京都)

2022/04/13 (水) ~ 2022/04/17 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。
ダンスシーンにすごく情熱があるというか、重視していることが伝わりました。圧巻でしたね。
パンフレットに演者さんの名前の誤植があったのですが、後日郵送で取り換えてくれました。舞台のパンフの誤植はよくあることですがたいていは正誤表対応です。取り換えてくれるのは好印象ですね。
予定はないようですが、DVD(Blu-ray)出してほしいなあ、と思います。観劇した演目を、何年かしてもう一度見る、というのが楽しいので。
知らなかったですが、ダイジェストがYoutubeで公開されているようです。久しぶりに見て、あらためてダンスシーンがすごいと思いました。

ネタバレBOX

始まってすぐにタイムスリップ。前置きなし。別の劇団さんの「獅子の如く」という舞台もそうでしたが、こういうの好きです。
持田さんはアンドロイドの役。ライトセーバー持って殺陣をやったり、ダンスシーンに参加したり。メインではないですが、けっこう目立ってたと思います。
主人公といっしょにタイムスリップした「クロック」が、実は母親だった。それは気づきませんでした。。。とてもいいお話でした。
ゲズントハイト ~お元気で~

ゲズントハイト ~お元気で~

ナイスコンプレックス

あうるすぽっと(東京都)

2023/03/16 (木) ~ 2023/03/21 (火)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

倉田瑠夏さん出演。
初演は2011年だったんですね。今回は東日本大震災をからめたお話でしたが、もともとは阪神淡路大震災だったようです。
とても良いお話で、楽しめましたし感動もしました。
倉田ちゃんの役どころはこれまで見たことないもので、新鮮でした。ぴったりはまっていたと思います。

ネタバレBOX

「あきこ」と父親とのことは、正直言ってよく分かりませんでした。

「新保さん」が何歳くらいなのか、最初に表現してほしいと思いました。こちらはどう見ればよいかわからないまま、だいぶ進行してからやっと年齢が出てきました。こども役のみなさんも見た目は完全に大人なので、早めに「見方」を教えておいてほしいところです。

劇中で数回登場する「婦長」というセリフに強い違和感がありました。終盤、現代のシーンで「師長」というセリフを入れているので、その違いを表現したかったことは分かります。
しかし「看護婦」という言葉が廃止されたのは劇中のシーンよりずっと前(2001年ごろ)です。初演のシナリオを残しているのだとは思いますが・・・。

詰め込みすぎと言う表現は適切ではないかもしれませんが、少なくとも私にはエピソードが多過ぎました。

いろいろ気になってしまいましたが、楽しめましたし感動もしました。「新保さん」のシーンでは涙しました。
『おうけつ』

『おうけつ』

大森カンパニー

小劇場B1(東京都)

2022/11/25 (金) ~ 2022/12/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

後藤郁さん出演。
たくさん笑い、感動もしました。「人情喜劇」とのことですが、よく考えるとこの類の演目はあまり見たことが無かったかもしれません。
ヒロイン役の杉本有美さんは個人的には3回目で、2013年「シュタインズゲート」以来でした。9年前ですね。初めて拝見したのは2009年「Knockout Brother -X-」です。どちらも遠目の観劇だったのですが、舞台上での美しさが印象的でした。今回は目の前でした。時は止まっているのですかね。驚きました。
後藤ちゃんの舞台出演はほんとに嬉しいです。朗読劇もいいですが、やっぱり演技を見たいですね。

ネタバレBOX

タイトルの「おうけつ」が何なのか知らないまま観劇しました。チラシには書いてあるのですが、見落としていました。なるほど、自然現象、川の作用でできた穴なのですね。いたるところにあって、観光名所になっているところも。そういったものをストーリーに入れること、個人的には好きです。
何人かの悲しい出来事や過去、それについてみんなで、議論といったらおかしいでしょうか、話し合いかな。慰め合いという見方もできます。みんなが自分をさらします。それを経て、みんなは未来に進みます。
後藤ちゃんの役は悲しい過去などはなく、他の人のことを受け止める側でした。未来の可能性がいくらでもある、25歳の若者。現実の後藤ちゃんと重ねて観ておりました。
演技・役割としては、6月に観た「星降る学校」と系統が同じ印象でした。得意とする分野ではありますが、「名探偵ドイル君」くらい変な役も見てみたいです。
『黄泉の国でも愛してる』

『黄泉の国でも愛してる』

縁劇ユニット 流星レトリック

ザ・ポケット(東京都)

2022/11/09 (水) ~ 2022/11/13 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

麻衣愛さん出演。
盛りだくさんで理解が追いつくのがちょっと難しかったですが、最終的にはよく分かりました。いいお話でした。

初日に行きましたが、受付の問題は残念でした。自分は時間までに入れましたが、そうでない方は気の毒でした。ただ、初日のお客さんに対して配信無料にされたことは良いかと思います。自分もメールでいただき、配信を確認できました。

ネタバレBOX

序盤の交通事故のところ、聞き逃したセリフがあったようで、多少混乱しました。でもまあ、たくさんのことが起きているので、全部聞いたとしても把握するのは難しいかと。

夫婦に子どもは4人いること、いちばん上が女の子で高校1年であること、左側の2人は猫の姉妹であること。これらはセリフで表現されているのですが、私の頭には入りませんでした。猫のことは知らなかったことで後で驚くことができたので、かえって良かったです。

佑太さんの役が世森響さんの役の弟。終盤まで逆だと思ってました。調べたところ、佑太さん37歳、世森さん21歳。世森さんはチラシにお名前が無いので、配役で何か事情があったのだとは思いますが、ちょっと無理があったかと。

麻衣愛さんの役は。
交通事故に巻き込まれたカップル。2人は元天使の「ネロ」によって助けてもらい、一部の記憶がなくなる。
その記憶を求めて10年。
物語が進んで分かるのは、消えた記憶はお腹に子がいたということ。実は事故の際に死んで天国で天使になっていた、と。というより、ネロの代わりに天使になっていたのは実はその子だった、かな。そしてその子は未来に再び子として授かることがほのめかされる。
良かったです。麻衣愛さんによく合った役、演技でした。
たすき

たすき

エムアールミュージック

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2022/10/20 (木) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★

小泉瑠美さん出演。
朗読劇を含めて小泉さんの舞台出演は6年ぶり。6年前の「口紅」では難しい役を小泉さんらしく見事に演じられてました。
なにしろ久しぶりなので、どんなにお変わりになったかと思いきや、まったくお変わりなく。特徴あるお声は、力強く大きく。
終演後にサイン会があったのでお話できました。個人的には11年ぶりです。小泉さんの舞台は全部観劇してます、とお伝えすることができました。

生徒8人の中では柏木椎名さんが良かったです。去年の「ガールズトークアパートメント」で拝見してました。ギャルがお得意な方という印象です。といっても、上演中は気づかず、後で「どこかで見たと思ったら」と。

ネタバレBOX

細かいですが、ソフト部員のセリフ「3打数3三振」は変ですね。「全部三振だった」が意図であれば「3打席3三振」です。

演劇に比べて、朗読劇で表現できることは限られてます。ほんとに難しいと思いました。
プロレスのくだりはそのチャレンジと受け止めました。残念ながら演者さんがついていってなかった、という印象です。

70分ほどの朗読劇、S席は最前列パンフレット付き7000円。朗読劇としてはやはり高いですね。コロナ後は軒並み上がっているので仕方のないことですが。
ダイアナ

ダイアナ

×劇作家企画

劇場HOPE(東京都)

2022/10/25 (火) ~ 2022/10/30 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

中野のポケットスクエアは4つの劇場がありますが、そのひとつ「HOPE」にだけは縁がなく。いちど行ってみたいと思ってました。たまたま3,500円というお手頃価格が目に止まって、これは行くべきかな、と。
出演者に真凛さんが。過去にボクラ団義さんの公演で何度か拝見してました。それもあり、きっと楽しめるだろう、というわけで観劇しました。
結果、とても楽しめました。3人という少人数の演目はいくつか見たことあります。この舞台はさらに、舞台セットがとてもシンプルで。ここまでシンプルなのは初めてだったかもしれません。その制約の中で、見事な会話劇でした。
結局ほとんどの日程で売り切れたようです。木曜日のソワレでしたが、満員でした。たまたま、売り切れ前に買うことができて良かったです。
HOPEはMOMOよりは広いのかな、それでもかなりの狭さだと聞いていました。早めに行って通路側でゆったりと観劇できました。70分という自分にはちょうど良い尺で、そういう意味でも良かったです。木曜日、長いと翌日の仕事が気になって、チケット確保を躊躇することも。

ネタバレBOX

セットがシンプルと書きましたが、なにしろ、何もありません。セットはゼロです。会話だけでここまで面白くするのは緻密な計算があってのことだと思います。
よく考えると、登場人物に共感するところは何も無いかも知れません。特に2人が「変な人」で。

真凛さんを拝見した最後はいつだったかな、と。2013年の「虹色の涙 鋼色の月」だと思います。9年前ですね。ほかに「オーバースマイル」「遠慮がちな殺人鬼」「嘘ツキタチノ唄」など、7,8回拝見していたと思います。全部ボクラ団義さんで。印象が強かったのは「ゴーストライターズ」ですね。野元愛さんとともに主役を演じられました。
2013年に「モブキャストガールズ」として千葉マリンスタジアムに来られて、球場内で握手会があったことを覚えています。たまたまでしたが、参加して会話させていただきました。懐かしい思い出です。
演技を拝見するのは9年ぶりですが、やっぱり、さすがに、大人になられましたね。昔とは違う味を出されていました。
野元愛さんも滝口ミラさんも森田涼花さんも、みんなホリプロを出られましたが、真凛さんは所属されたままなんですね。知らなかったです。正直、驚きました。。。
女の一生

女の一生

松竹

新橋演舞場(東京都)

2022/10/18 (火) ~ 2022/10/23 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★★

森田涼花さん出演。
新橋演舞場という大きなところ、座敷席は14,000円するそうですが、3階B席はなんとたったの3,000円。パンフレットはとても立派なB5のもので、1,300円。コロナ禍になって舞台の価格がかなり上昇している中、破格すぎてびっくりです。
というわけで3,000円の席から観劇しました。もちろん遠いので表情まではよく見えませんが、演目が素晴らしくて、大満足でした。
30歳になられた森田さんですが、やっぱりというか、演じる役はずっと若く、おそらく10代でしょう。もちろん何の違和感もなく。さすがです。
※後日、とある配信で19歳の役と発言されてました。

ネタバレBOX

5幕で構成されていて、パンフレットでご本人の言葉として書いてあるとおり、森田さんは第4幕に出演です。あらかじめ知っていたので、前半は集中できないかもと思って臨んだのですが。どっこい、目を離すことはできませんでした。
段田安則さんや高橋克実さんが学生服、段田さんの言葉で「笑ってください」とのことですが、3階B席からはまったく気にならないのがむしろ良かったです。遠すぎてお顔のお年がぜんぜんわからないので。
森田さんは第4幕だけの登場なので登場時間という意味では物足りなかったですが、広い劇場にひびく若々しく大きな声はさすがで、大きな存在感を示していました。今後も女優としての活動を願わずにはいられません。
異母姉妹

異母姉妹

ベニバラ兎団

小劇場B1(東京都)

2022/09/14 (水) ~ 2022/09/18 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★

玉川来夢さん出演。
女優活動をいったんお休みすると宣言されてましたが、今回で再開だとすればとても嬉しいことです。これまでとは違う役どころ、見る側としては楽しいです。
小劇場B1は舞台横にも客席があります。自由席なので選べます。今回あえて横に座りました。基本的には前の人に対して演技されているので前の方が分かりやすいと思いますが、横は横で新鮮でした。
水野伽奈子さんはどこかで・・と思いながら見てました。今年2月の舞台「軋み」で見事な主演でしたね。今回も熱演でした。
Kいち さんは先日の「残念天使と駄目役者」でも玉川ちゃんと共演されてましたね。こんなに面白い方だとは。自由に演技されているように見えるところが良かったです。

ネタバレBOX

三女27才役の玉川ちゃんと五女18才役の小林ひな実さんですが、実は同い年なんですね。ちょっと驚きでした。

私の席からは舞台上の「窓」の外がよく見えませんでしたが、原案・プロデューサーのIZAMさんのツイートからすると、そこに見える伏線のようなものがあったようですね。
見えないこともある。それもまた舞台かな。
ザ・ファイナル・セカンド

ザ・ファイナル・セカンド

インヘリット東京

萬劇場(東京都)

2022/09/01 (木) ~ 2022/09/04 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

倉田瑠夏さん出演。
Bチームを観劇。主役が3人いて、その3人だけがダブルキャストという。あんまりない構成ですね。
1989年はついこの間かと思いきや。戦後44年。そうですよね、当時は戦争を経験された方はたくさんいました。今とは全然違うのですね。光陰矢のごとしというか。。。

ネタバレBOX

舞台の現代は1989年。戦争で特攻した3人が、現代に。それは病室で生死を彷徨っている原口氏の夢なのでしょうか。
原口氏は目覚めましたが、3人とは会うことはありませんでした。現実ならどれほど良かったか。やはり夢なのでしょうね。

倉田さんは戦時中の邦子役。特攻したうちのひとりの恋人で、のちに原口氏の妻になります。44年の歳月が如何に重いものなのか、現代の邦子役の風間舞子さんが教えてくれました。

江間綾香役の樫村みなみさんは、偶然ですが、たくさんの舞台で拝見しています。倉田瑠夏のほかにもフォンチー、麻衣愛、玉川来夢、高橋胡桃など共演されてますので、機会が多くありました。特徴のある役が多くて楽しい方、という印象です。個人的には「リライト」の役がお気に入りです。
今回もさすが、樫村さんならではの演技だったと思います。
舞姫 〜ディーヴァ〜

舞姫 〜ディーヴァ〜

株式会社フリーハンド

六行会ホール(東京都)

2022/07/06 (水) ~ 2022/07/10 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

倉田瑠夏さん出演。
土曜日マチネのAチームを観劇。演者さんがとても多く40人。圧巻でした。
あとから知ったのですが、原作のコミックがあるんですね。5巻で完結。小学館のサイトで少しですが試し読みができます。なるほど、こういうイメージだったのですね。読んでからの観劇だったら違う印象だったかも知れません。
倉田ちゃんは13歳の頃から見てます。当時披露した激しいダンスを鮮明に覚えています。もともとダンスをやっていて。アイドルのダンスは全然違うから難しい、という発言が印象的でした。
そうですか、あれから12年経ちましたか。。。

ネタバレBOX

この舞台では倉田ちゃん含む多くの女性陣が見事なダンスを披露されました。終演後の発言によると、松田侑子さんともうひとりを除いて皆さん踊られたそうです。男性の2人も見事でした。
クライマックスの、倉田ちゃん演じる柊舞のチーム4人が踊るシーンで、「チューしようぜ!」が流れた時はびっくりしました。「AKBアイドリング!!!」の2009年の曲です。調べたところ、白石莉乃役の中野郁海さんは元AKB48なのですね。それを踏まえた選曲だったのかと。アイドリング!!!のオールドファンとしてはとても楽しかったです。
星降る学校

星降る学校

K-FARCE

萬劇場(東京都)

2022/06/08 (水) ~ 2022/06/12 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

後藤郁さん出演。
後藤ちゃんは脚のお怪我から回復されたばかり。心配でしたが、演技を拝見する限り問題なさそうでした。安心しました。
役柄はもうぴったりの、ザ・後藤郁でした。力強さと弱さを兼ね備え、安心感があります。
この演目は何度も再演されているのですね。評価が高いからだと思いますが、それも納得です。いいお話でした。
遥りさ さん良い演技でした。つい最近、テレビドラマで拝見してました。観劇中、どこかで見たことあるような・・と。あとで確認し、年齢を知って驚きました。二十歳くらいかと。
矢野たけしさんは「オーバースマイル」で拝見してました。そのまんま、元気で楽しかったです。

ネタバレBOX

最初舞台セットを見たとき、ちょっと驚きました。屋上で、変えようのない配置で、出入りはひとつのドアからするしかない形でした。この制約の中でどのようになるのだろう、と。

遥さんと加藤竜二さん演じる高校生のシーンから始まります。中盤で、それが過去のことだと分かってきます。終盤で初めて、後藤ちゃん演じる田原の過去だと分かります。きっと亡くなったのだろうな、と思うときに、それが分かります。うまいですね。

とうとう、出入りはドアひとつだけでした。これを守ったのは素晴らしいです。
Les Miserables~惨めなる人々~

Les Miserables~惨めなる人々~

グループ虎 × 縁劇人

シアターX(東京都)

2022/05/21 (土) ~ 2022/05/29 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

麻衣愛さん出演。
レ・ミゼラブル=ああ無情 はもちろん有名なのですが、自分はよく知らず。知らないまま観劇できることは幸いでした。最大限に楽しめたと思います。

劇中で年号を明確に教えてくれるのが良かったです。出てきた年号から、フランス国内が混乱してた時期だということが分かりました。原作を知らなくても、背景は理解しやすかったです。

しかし両国にこんな立派なシアターがあるとは、知らなかったです。せり出した部分を横から見られる席がありましたが、そこが羨ましかったですね。ちょっと変わった視点から観るのが舞台の楽しみだったりします。

ネタバレBOX

冒頭の各役者さんの大きな声のセリフは、大きな音楽でほとんど聞こえませんでした。野村宏伸さんはけっこう大事なことを言っていたようなのですが。セリフのときは音を下げるとかしてほしかったですね。

麻衣愛さんはファンティーヌということで、どんな役かな、と思っていましたが、なんとこんなに良い役だとは。いや悲惨な役ではありますが、良い役で。歌い出したときは感動しました。相変わらず綺麗な歌声です。

松本幸大さんのラップみたいなものは、ご自身が得意でらっしゃるのかな、と思いました。シナリオには合わなかったと思います。

終盤はパリの6月暴動を描いていると思います。フランスの方々にとっては、きっと重要な歴史イベントなのでしょう。日本で言えば何かな。鎮圧される反乱。島原とか一向一揆とかですかね。

松本さん演じる主人公は、無情にさらされたのでしょうか。そうでもない、救いはあったかな、と思います。
軋み

軋み

WHITE WAY

コフレリオ 新宿シアター(東京都)

2022/02/23 (水) ~ 2022/02/27 (日)公演終了

実演鑑賞

満足度★★★★

持田千妃来さん出演。
劇中で、ドアの軋む音がありました。タイトルは果たしてそれを指しているのか。どうなんでしょうね。
公式サイトにもチラシにも序盤のストーリーが書いてあります。死体がある。その死体の前で、妻と編集者が自分に自首を勧める。なんでだよ、と。そこから物語が始まります。
あまりサスペンスという感じではないですが、「ほんとは生きているのでは?」と思わせる細かいところが良かったです。

ネタバレBOX

死体処理のプロが、女装のアシスタントとして出てくるところ、ギャグなのかどうなのか、ちょっと混乱しました。漫画家の精神状態を描いているということと、女装のギャグが重なって、どう解釈すべきかよく分からなかったです。のちに同じ人が出てきた時に、精神状態の描写だな、と分かりました。結果的には上手いと思いました。ちゃんと分かりやすくしてくれました。

終盤に、妻の漫画は、実は死んだアシスタント頼りだった、ということが分かります。漫画のアイデアはもらっていたり、盗んでいたりしてたのですね。ちゃんと自首することで終わったのは良かったというか、救いだったかな、と思います。

持田さんは序盤は死体なのでじっと動かず。このままだったらどうしようかと思いましたが、過去シーンで犯人を怒らせるところと、幻覚としての登場で存在感ありました。最後は美味しくプリンを食べる。犯人の後悔。良い終わり方でした。

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