満足度★★★★
埼玉県富士見市を拠点とる少年サイクルはNOMUさんと前田彩水さんのユニット。
今回は前田さんが17LIVEの配信をしていることで、オンラインを通じて知り合った3人がキャストとして名を連ねているというのが一番のトピック。
ネタバレBOX
作品としては、1999年春からのとある文藝部が新入部員を通じての成長や葛藤を魅せるというもの。
正直なところ、1999年というのは作品自体にはそこまで大きくは関係なく、数年ずれていてもストーリーは成り立っていた。
ただし、開場から開演までのBGMを含め、忘れかけていた20世紀が作品のいたる部分に散らばっていて、その部分が少年cycleあるいは作演出のNOMUさんの手腕を存分に見せつけたところではないだろうか。
もちろん少年cycleさんとしての弱点でもある、"どうしても演技演技してしまうシーン"が点在しており、手放しで絶賛をすることはできないものの、市民ホールというある意味閉ざされた空間で行われるにはもったいないレベルの脚本のボリュームと説得力と小道具等の細かさがあり、市民だけでなくもっと広い範囲で多くの方に観てもらいたい逸品に仕上がっていたのはないだろうか。
11月中旬に公式YouTubeにて無料配信が行われる(期間中に撮影した映像を編集/配信)とのことなので、興味を持っていたものの現地にか向かうことができなかった皆様はぜひその配信をお待ちいただければと思う。
追記として、ここ数ヶ月観た演劇の中ではすこし珍しい形ではあったものの、入場から退館までのあいだのコロナ感染対策は十分に行われていたのとも記載しておく。
満足度★★★★
1年前に直前で延期となった作品を、すみだパークスタジオで公演にこぎつけたもの。
ネタバレBOX
作品のなかで「ゆるす」ということばが点在し、
作品を通じた上での登場人物とそれ以外の贖罪を問うストーリー。
各役者さんの奮闘、完成したものを客席へ届けるパワーは感じたものの、ヒーローやアニメに詳しくないとおいてけぼりにされそうなシーンがいくつかあり、その部分が特にラストシーンで怒涛にように流れ込んでくるために、そこまでに感情移入ができなかった人にとってはつらいのではという印象。
前作、伯爵のおるすばんとくらべ、お客さんの好き嫌いが明確にわかれたと思われるが、それも舞台のひとつの楽しみということで。
今作に関しては現状脚本販売の予定がないということで非常に残念だが、今回のような過去との葛藤が描かれた作品であるほど、脚本が読んでみたかった。
作品に直接的な意味はほとんどないかもしれませんが、各役名の由来を探してみるのも楽しみのひとつかもしれません。
満足度★★★★
約1年半ぶりの"汝、公正たれ"の本編が公演されるとのことで、初日に事件1(現住建造物等放火、殺人被告事件)に参加してきました。
ちなみに今回は3事件行われるとのことですが、その3事件とも新作であり、さらに秘密が隠されている…とのことで、過去の参加者の方でも十分にたのしめる内容となっています。
舞台観劇を未経験な方こそ、こういう表現法もあるんだと勉強の1つになるのかなと信じています。
ネタバレBOX
ディスカッション込みで150分は想定しているよりもはるかに短く、その時間内で資料を読み漁り、被告人の量刑を決めるのは容易なことではありません。
ですので、気になったこと等は、メモを多めにとることをオススメしてます。