くろひでの観てきた!クチコミ一覧

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のち。雨がふるだろう

のち。雨がふるだろう

演劇ユニットastime

シアターKASSAI【閉館】(東京都)

2016/03/16 (水) ~ 2016/03/20 (日)公演終了

満足度★★

なんともいえない
強いていいところをあげるとすれば、
やはり神谷さんが(今回は役もあって)他と逸脱しているところ
全体的に役者の素材はよさそうなところ
後半の一人一人の台詞
ラストシーンの美しさ
だろうか

神様の語りはよかったのだが、あれは相当難しかったろうなという印象
好きな人は好きだろうけど、受け入れられない人は受け入れられないだろうな
あの曲に合わせた全員出てくる動きは面白かった

とりあえず役者の方々はお疲れ様でした
頑張ってやり遂げたのだと思います

ネタバレからは個人な感想を

ネタバレBOX

とりあえずお客さんに優しくないだろうなという印象を受けました
これは僕の好みかも知れないけれど、全体的に役者の芝居は一辺倒だしぬるい
(本当は寧ろ人間らしくてもよかったと思うけど)ずっと微笑んで抽象的な神様は仕方なく置いておき、人間の皆さんはもっと多面性を意識して芝居して欲しかった
ミカの人は演じ分けはいいけどエネルギーが足りないしずっとイライラしている表現はこちらもイライラさせる、引き金を打つ重みや昂りがない
リリスと轟はただただうるさいしずっとがなり声は疲れる
組の役二人はヤクザの勉強不足。全然ヤクザに見えない。特に轟はバーカという台詞が鼻につく安い、本人だけが気持ちよさそうでこちらは気持ちよくない。鉄仮面の人はそんなに鉄仮面ではなかった
ネコはずっとヒステリック。もっと恋愛してもよかった
ここあさんは可愛かったが、かつやとの空気感は、恋愛を観ているようにはみえなかったかな
リョウ役の人は芝居の意図がよくわからないことが多かった
それと台詞思い出せなかったりとちるのは、、、

会話劇、そして人間関係としてラブストーリーを見せたいのであれば、芝居をしっかり見せて共感させなければ難しい
キャラクターのアリタは置いておき、全体的にみんなペラペラと間もなく早いテンポで喋るので薄っぺらい
そして声が聞き心地いい人が少ない
冒頭のシーンは引き込まれる人もいるだろうけど、あれで遠のく人もいると思う
主人公は轟なのだろうが、魅力的ではなかった
コロコロシーンが変わる割りには物語が進まないなと感じた
後半の展開は面白いのに、台詞は染みる台詞もあったのに勿体無い
もっと芝居をがんばっていただきたい

それとこれは僕が一番気になったのが照明
そこに神様がいて見ている芝居をしていたり、犬が階段を降りて見上げる芝居をしているのに全く当たってないのはどうなんでしょう
役者にも失礼な気がしました。僕が役者なら嫌だ
逆にサスは役者が出る前や位置に立つ前にその照明が上がるので、なんとなく冷めました
BGMやSEもぬるいかな。小さいなと思うところも大きいなと思うところもあり
急激にBGMが大きくなったり小さくなったりするのは微妙かな
主役は大変だろうけど演出さんはうまく見えていないのではなかろうか、自己満足で終わらないといいなと思いました
瀧夜叉傅

瀧夜叉傅

Will-o'-the-Wisp

シアター風姿花伝(東京都)

2015/10/01 (木) ~ 2015/10/04 (日)公演終了

満足度★★★★★

面白かった
去年の白雪姫も観ましたが、今回も世界観が素晴らしい。
後半の激動、畳み掛けるような展開はとても面白かった。
殺陣も迫力があり、素晴らしい。

今回も神谷さんが逸脱した、でもしっくりとくるいいキャラクターを演じている。
白雪姫のスノウも美しかったが、今回のみずちもまた美しい役所。そしてそれだけに終らずクスリと笑えるところやお茶目さが出るのが神谷さんのいいところ。
更に今回はラブシーンもあり、見応えがあった。相手役の市原さんも容姿端麗なところから、自然と観ていられる。
前回のスノウでは隣の男性に目もくれない感じ、動き、爆弾、キレ、ダークホースのような役割を担っていたが、
今回は一人の男性に執着、殺陣盛りだくさんの激動の中、静かに揺れる水面のような役割を完遂。身体の動きまでゆったり。
演出の大野さんも、この神谷さんの良さ、幅をわかっているのではないかと感じられる。神谷さんファンとしては観てよかった。

続いてよかったのは、松山さん下村さん。演技に安定感がある。
殺陣がいいと思ったのは、主役の成宮さん、杉山さん、西山さん。
必死さ、命を懸けている感じがいい。

テーマとしては自然と人間の共存のようなものを描いていて、未だに震災に悩まされる我々が、考えさせられるものとなっていた。
……と、思うのだが当日のパンフレットの主宰挨拶を読む限りでは、テーマは別にあったのだろうか?と思う節もある。

しかし面白かった。3000円前後で観るには十分なボリューム感。
照明が格好良く、素晴らしかった。

ネタバレでは少し残念なところを。

ネタバレBOX

始めは瀧夜叉の敵討ちの話かと思えば、少しずつ自然と人間の共存の話へ。テーマが少しはっきりとしないところが残念。

今回よかったと感じる神谷さん、松山さん、下村さんの役所はどちらかというと出番が少ないのが勿体無い。
秀郷(真の悪役というより、もう一人の主役というような役所)の相手役であるみずちなのに、出番や台詞が少ない。単純にもっと二人のシーンを観たかったのだが、その二人のシーンを重ねていれば、裏切りのシーンのインパクトがもっと大きくなるのでは?
殺陣が盛りだくさんなのはいいかも知れないが、複数VS一人、一対一、刀以外の殺陣、など、アクションとしてバリエーションがあってもいいのではないかと思った。殺陣と芝居の配分や、差し込むタイミングをメリハリつければもっと面白かったのではないかと思う。

衣装は研究されているのかよくわからないが、
ところどころで世界観が損なわれる。特に良門、安倍は見直すべきだった。
竹井さんは少年をよく演じていたが、とはいえ女性。ピンクを着られたら女性に見えてしまい、観ている最中でも、太郎ということは男性だよな……と冷静になってしまった。安倍も、摂政である人間がピンクというのが少し違和感があった。

そして場面転換を人間でやるのは、大変だろうし、よくわからず、ここも冷めてしまうポイント。去年もあったが、あれはなんの為なのか理解できない。
メインがやるのではなく検非違使がやっていたので、去年よりもは観てられるものだったが、あれはない方がいい。
また袖から声を出すのも、少し冷める。
音響が大きいのか、役者の声量が足りないのか、聞き取りづらい箇所が何度かあったのも残念。
SECRET NUMBER

SECRET NUMBER

劇団しゃけ温泉

中板橋 新生館スタジオ(東京都)

2015/08/01 (土) ~ 2015/08/02 (日)公演終了

満足度★★★★

役者のレベルが高い
第三回も見ましたが若者ばかりにしては芝居がうまい劇団。
今回も主宰の神谷明奈さんがラストシーンを飾ったが彼女の芝居が逸脱していて凄まじく毎回鳥肌が立つ。
他で芝居する神谷さんもすばらしいが、彼女の凄みを感じるのはやはりここなのだろうか。演出の内田さんが彼女の良さと実力を知って引き出しているのだろうか。
他にも寺本さん、きむらさん、上村さんの安定感と光る存在感が腰を落ち着かせる。
前回参加している役者全員、第三回とは違った役どころだったので役者としての引き出しを感じた。
内田さんがたくさん出る芝居も見てみたい。


今回の話はライアーゲームと似ているところが残念だが、テンポ感がとてもいい(後半長い芝居をした役者が神谷さんと寺本さんだからか保ったのかも知れない)
何よりもは役者のレベルが高いが、ダンスもクオリティーが高く、脚本さえもっとオリジナリティーや意外性があれば、今後も期待できる劇団。
次も楽しみに待っています。

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