満足度★★★★
全編優しさに包まれ・・
とっても、いい感じでした・・。
ネタバレBOX
まず着想と言うかプロットがとても秀逸・・。
先頃、「我が柔道人生に悔いなし・・」と言って引退した幸せな選手がいたが、この言葉から「柔道」と言う単語を抜いて、最後そのまま言い切れる人はどれくらいいるんだろう・・。
厳しい教育者の母に、思っていることも言えず育てられた由佳里。
大学受験、結婚と、人生の岐路でも本意ではないながら、結局母親の意向に沿って行動してしまう。
自分の事を一番考えてくれているのだから・・。
自分の事を誰よりも愛してくれているのだから・・。
と思うものの、やはりこうすれば良かった、あの時違う選択もできたのに・・、と言う思いは募ってくる。
人生の終焉を向かえ、もしあの時こうしていたら・・・。
人間誰しも、味わう感傷だろう・・。
ストーリーテラー役のホームレスの老人が語る淡々とした語り口・・。
暗転のBGMに挿まれるメランコリックな弦楽も耳に心地よい・。
ラスト、背景に煌めく星空が何ともロマンチック・・。
全編優しさに包まれ、何というか、とっても、いい感じ。
決して派手さはないが、渋い味わいの素晴らしい作品だと思う。
満足度★★★★
狭い空間を・・・
全く感じさせないすごい迫力・・。
とても素晴らしい作品だと思います。
ネタバレBOX
これがあのOFFOFFか、と驚かされるくらい舞台を広く使い、音響も迫力十分。
男優さんだけによるお芝居らしく、パワフルで骨太な作品。
終始緊迫したストーリーの中に時折挟むコントも、肌合いが全然違う分、意外性があって面白い。
自分は初見でしたが、あれはこの劇団お約束のシーンなんでしょか・・。
固定客と思われるファンも大喜びしているようで、とても楽しげな一幕。
全編随所に色んな工夫やネタを取り入れており、最後まで時間を感じさせることなく、とても楽しめる作品だと思います。
満足度★★★
それはそれで・・・
いい感じだったのですけど・・・。
ネタバレBOX
作品紹介でのキャッチが「オトコ、魅せます」。
で、フライヤーには、勇ましそうなアンちゃんの後ろに「漢」の字がドーン・・。
自分で勝手に、「ケンカに明け暮れる男クサい物語」と決め付けて出かけたので、ちょっと、えっ、てのはありましたけど・・・。
満足度★★★
とにかく・・
エネルギーはすごい!・・・。
あと、あれだけスピーディーなセリフをこなす役者さんも・・。
ネタバレBOX
初日でしたのでどうかと思ったのですが、膨大な量のセリフを役者の皆さん、スピーディーに、ほんと、よくこなされているのにビックリ・・。
強いて言えば、主宰が一番咬んでたかも・・。
いや~、とにかくエネルギッシュなのには圧倒されます・・。
今回3回目の観劇ですが・・・。
こういう作風なんでしょうね・・・、本来・・。
何となくそうかな、と納得しました・・。
満足度★★★
全体としては・・・
いい感じの作品だと思うのですが・・・。
ネタバレBOX
冒頭3姉妹が朗読のような感覚で語る自分達の両親の話。
そこにはとても誠実な両親の像が描かれる。
最初の男の子は幼少の頃に亡くなり、愛情一杯に育てられた娘達だが、成長した3姉妹はやがて家を離れそれぞれ独立した道を歩む。
どこかおっとりした長女。
しっかり計画を立て、それに向け努力をする次女。
自由に我が道を行く三女
キャラもしっかり描かれ、物語は淡々と進む。
妻の死に際しても、不器用なくらい誠実さ一杯に描かれる父親。
なのに、娘達が自分の誕生日に久々に集まってくれた日、娘達には何も告げず家には居ない。
代わって、突然家の中に居る謎の若い女(お嬢)とその付き添いの男(爺)。
どうやら父親の不在について事情を知っている様子。
本人不在の実家に見知らぬ人間が居れば、当然まず
「あなた誰!、父は何処?」
となるはずだが、どうも一番気になることはするりとはぐらかされ、そのままストーリーは新たな展開に進む。
お嬢が語る父親の結婚前の恋愛話。
そこにもまた、誠実な逸話があるんだけど・・。
う~ん、何だろ、この・・、どことなく、ちぐはぐな印象。
演じる役者の人物像、描かれるキャラと、その後の展開が何となく馴染まない。
ストーリーとして意外性はあるものの、どうもそれまで描かれたキャラとしっくり来ない。
父親はどうしてるのか、その女は何物なのか、ディテールの部分は結局明かされず、最後まで曖昧な印象で、それは(舞台を観て)察せよ、という感じ。
結末を曖昧にしたままの作品もしばしば見かけるが、やはり何となく消化不良のような感じが残った。
満足度★★★
客席との一体感が・・・
この劇団のいいところなのかも・・・。
ネタバレBOX
冒頭、いつもながら、前説、林さんの弾き語りが楽しい・・。
セットはほとんど使わないので、いきおい、観る側もしばしばイマジネーションを要求されるが、世界に入り込んでしまうと、それはそれで結構楽しい・・。
物語は例によって痛快冒険活劇。
時代は不詳ながら、砂漠とオアシスを背景に、さまよえる湖も出てきたりして、ヘディンのロプノール湖の辺り、何となく西域の物語を連想する。
男同士の友情とライバル心、決してベタベタせず、ほのかに感じさせる思慕の情、このカラリとした風景が、この劇団の持ち味なんだろう・・。
まなじりをきりりと上げ、濃いひげを大仰に描いた風貌は、どこか京劇や歌舞伎の世界を連想させる。
演者は全員女性ながら、決して「オンナ」を武器にせず、自分達の作り出す世界をさぁ観てくれ、と言う意気込みが清々しい。
そして今回も何と四段に組み上げた組体操・・。
もちろん全員練達者と言う事は十分承知しているものの、やはりスリリングには違いない。
決めどころでは自然に客席から沸き起こる拍手。
どこか応援せずにはいられない、この客席との一体感が、この劇団のいいところなんだろうと思う。
満足度★★★
いろんな意味で・・
予想を裏切られたが、それはそれで楽しかったです・・。
ネタバレBOX
お気楽な学園ものかと思い劇場に足を運んだら、当日渡されたパンフは妖しいカメラ目線の女性のオンパレード(若干一名ゲイもいらしたりして)・・。
うッ・・、選択間違えたかな、ちょっと焦ったりするものの、観客席を見渡すと、目を血走らせた男性ファンばかり、と言う訳ではなく、むしろ女性客の数が多く、それはそれでホッとする。・・。
ミニスカ、コスプレ満載のイケイケ風味だが、ストーリーはそれなりに考えられてて、うまく組み立てられていた・。
男装の麗人「ヅカ」先生がやっぱりカッコいい・・。
自分が女性でも、ああいった先生がいたら、やっぱり惹かれるんだろうな・・。
最後全員がミニスカ・セーラー服でのダンスシーン・・。
個人的には、「ヅカ」先生には、セーラー服なんかに埋没せず、麗人のままでいて欲しいなと思った・・。
満足度★★★
とっても・・・
楽しい作品でした・・。
ネタバレBOX
う~ん・・、とっても面白かった・・。
終始笑いの絶えない作品・・。
寺脇さん、オトコ前なのにめちゃひょうきん・・。
一遍に高感度アップです・・。
水野さん、真子さんも存在感があって素敵です。
ストーリーは単純なんだけど、肩肘張らず楽しめる、そんな作品・・。
途中一分間だけの幕間があるのですけど、それがめちゃ面白い・・。
斬新なアイディアだと思います・・。
う~ん、楽しかったな・・。
満足度★★★
少し・・・
わかりにくいように、自分には感じられました・・。
ネタバレBOX
いつも観劇する時、この劇団、この作品はどんなメッセージをくれるのかな、と思って臨むのですが・・・。
この作品で何を伝えたかったのか、自分にはいまひとつピンと来なかったのは、残念に思いました。
満足度★★★★
凛々しい女性は・・・
とっても美しいですね・・・。
華~HANA~の方を観劇。
ネタバレBOX
セリフもほとんど無い剣舞なんだけど・・・、何だかとても感動した・・。
何故だかわかんないけど、なんか涙が出そうになってしょうがなかった・・。
う~ん、なんだろ・・・。
嫋やかな女性が、逞しい男性を圧倒するからだろうか・・。
剣を携えた女性も、薙刀構えた女性も、西域を思わせる女性も・・・。
凛とした女性はとっても美しい・・。
古来、男は女性に適わない・・・。
何か、そんなことを思い起こさせられたような気がした・・。
満足度★★★★
緊迫感に溢れ・・・
非常に素晴らしい作品でした・・・。
ネタバレBOX
遠くから響いてくる靴音が段々近くなる。
バタンッ、突然荒々しく(実際の会場の)扉が開き演者が現われ、そのまま舞台へ駆け上がる・・。
負傷している逃走者は片足をそのまま引き摺るようにして舞台を横切って袖に消え、間髪入れず、今度は同じ扉からゲシュタポの追撃者が現われる・・。
のっけから臨場感溢れる緊迫した雰囲気。
ボルテージが一気に上がり、一瞬にして劇中世界に引き込まれる。
机や椅子など、簡単なセットしかないのだが、音と光の効果が素晴らしく、また会場全体を巧みに使って、非常に上手い演出。
ゲシュタポに追われる反ナチス活動家。
戦時中に抜群の功績を称えられ、ナチスのプロパガンダに祭り上げられる狙撃兵。
目的の為には手段を選ばない冷酷なゲシュタポ隊員、職務に忠実であれと思っているものの行き過ぎた手段に良心の呵責を覚えるその部下・・。
それぞれのキャラ、置かれた立場を鮮明に描き出し、第二次大戦下、ナチスドイツ支配下での閉塞した雰囲気、東方の巨人ロシアとの攻防を背景に、戦争の悲惨さ、人間の良心など、とてもうまく表現している。
最後まで息もつかせない緊張感に溢れ、観劇後の開放感が心地よかった。
※
阿部さんが途中女装するシーンが出てくるが、個人的にその部分はちょっと・・。
あくまで職務に忠実、ゲシュタポらしい厳格で非情な役どころを好演していただけに、唐突に挟まれるそのシーンは、何となく奇異に感じた。
満足度★★★
その時代の雰囲気は・・・
とてもいい感じでした。
ネタバレBOX
史実を取り入れた時代背景の描写、バイタリティ溢れる新生国家の下、希望に燃えた若者像など、よく描けていたと思う。
個人の気持ちより親の意向、家の事情が優先する当時の状況もあり悲しい結末を迎えるが、二人が織り成すプラトニックな愛の世界は清々しくて良かったと思う。
最後の終わり方、少し唐突な感じで、もう少し何かあってもいいような気もした。
満足度★★★★★
いや~、笑った笑った・・!
めちゃくちゃ面白かったです!
いや~、お腹抱えて、笑った笑った・・。
ネタのセンスもさることながら、アイデアがとっても素晴らしい!
出演者の身体を張った演技もスゴイ・・。
(笠さん、痛かっただろな・・、でもサイコー!・・)
サムライさん、以前観た作品は結構シリアスな路線でしたので、今回のコミカルな芸風にちょっとビックリ・・。
いや~、オールラウンドに、何でもこなせるのですね・・。
それにしても・・・。
観劇後、す~っと爽快感を感じたのは、やっぱ、思っきり笑ったからでしょうね・・。
感動を頂くお芝居もいいですけど、思いっきり、な~んも考えずに笑い飛ばせる時間を過ごすのもまた最高!
至福のひと時を過ごさせていただきました・・。
満足度★★★
エロくて・・・
可愛かったです・・。
映像を上手く取り入れて、とてもおしゃれでポップな作品。
ホモとニューハーフと言う特殊な世界が舞台なので時々面食らうシーンもあるが、それでも、この作品の根底に流れているのは、やはり愛の世界なんだろう。
R-12、いや、R-18指定の刺激的なシーンをふんだんに取り入れ、イケメン、美女が繰り広げる恋のバトルレースは何となく軽~い雰囲気だが、ストーリーはなかなかよく考えられており、それなりに楽しめる。
それにしても・・・。
最後のクレジットで、この本を書いたのが、あのモデルばりの美脚の出演者と知ってビックリ仰天・・。
スタイルだけでなく、ライターとしての素晴らしい才能も・・。
天はたんまに、二物を与えることもあるんだ、という事を、チラリと思った・・。
満足度★★★★
後半の加速が・・・
とても素晴らしい・・。
正直な事を言うと、役者さんが何役も兼ね、並行してすすむ物語が、少々わかりにくい部分もあった・・。
が、最後のクライマックスは素晴らしいの一言。
どんどん引き込まれ、最後は熱いものが胸に込み上げた。
相も変らぬ退屈な風景に時間を持て余す国境警備の場面から、物語は始まる。
この辺り、近くて遠いお隣の国でもこんな情景があるのかな、などと思いを巡らせる。
目的も意義も見出せず、戦いの前線に駆り出される兵士達。
民間の村に紛れ込み、自軍の空爆に死に追いやられる仲間の兵士。
Tレックスのポップな音楽をBGMに、戦争の悲惨な光景が淡々と描写される・・。
南の自由の国への脱出を夢に描きながらも、国同士の戦いに翻弄される人々・・。
日本にいれば意識させられることはほとんどないが、今この瞬間、何処かの国ではこのような殺伐とした場面が現実に繰り広げられているのだろう。
平和と水はタダと思っている自分達に鳴らされる警鐘。
平和ボケした今の日本で、こういう作品が書ける作者に、敬意を表したいと思う。
満足度★★★
思ってたより・・・
ずっと本格的な作品。
客層は普段観ているお芝居とはだいぶ違ってるけど、演劇としてよくできた作品だったと思う。
公演中なので詳細はネタバレBOXに。
ネタバレBOX
EXILE自体の持つ雰囲気がああなのでどうしてもそうなるのだろうと思うけど、全編ブラックでヴァイオレンスな感じ。
暗黒社会を舞台に、全編暴力と裏切りが織り成す血塗られた世界。
中国からの密入国、中国マフィアとジャパニーズ・ヤクザのせめぎ合いという題材で、ストーリー、作品世界は、まるで新藤冬樹の創る黒新藤のそれを思わせるが、ストーリー自体はなかなかよくできていると思う。
自分以外、また力以外信じる事のできない殺伐とした世界で、容赦なく振るわれる暴力の世界は正直好みではないが、迫力については申し分ない。
ことに千原ジュニア。
背も高く酷薄な雰囲気はリアリティ十分。
今回はハマリ役だったと思う。
要所で流れるEXILEの曲もとてもいい。
パフォーマーとしてのMATSUの動きは、さすがに素晴らしいと思った。
満足度★★★
人情味溢れる雰囲気は・・
良かったと思います。
公演中なのでネタバレBOXに。
ネタバレBOX
地方競馬の結果に一喜一憂する人々。
場所が場所だけに、そこに集う庶民的な層の人々が繰り広げる情景を、終始穏やかな雰囲気で淡々と描いていく。
根底に人情と思いやりが溢れており心安らぐ物語だが、欲を言えば、もう少し起伏に富んだ内容も欲しかったように思う。
ラストも、(多分大方の方が)予想した結末で、そういう意味では、サラーっと流れてしまった感は否めない。
一部役者さんの声が聴き取りにくい等気になったのは残念。
満足度★★★
まるで・・・
脳トレのよう・・・。
最後の終わり方、とてもいい感じだったと思います・・。
ネタバレBOX
当日パンフにも記載あったが、「複雑なる勘違い」と言う脚本家の特徴が遺憾なく発揮された作品。
勘違いが勘違いを呼び、物語はどんどん錯綜していく。
余りに目まぐるしく展開し、アレっ・・、この人とこの人どうなんだっけ、とか観ていて頭の中が混乱してしまうのだけど、全編を包んでいる雰囲気は軽妙でコミカル、面白かったと思う。
出てくる役者さんのキャラもそれぞれ鮮やか。
最後ちょっと強引な設定だったけど、いい感じの収め方だったと思う。
満足度★★★★
なんと言っても・・
スモモさんがカッコいい!
白いコート、相当こだわりがあったようですけど、「真実の執行人」に不可欠なアイテムというのが、よ~っくわかりました。
ズボラして(でも自分としてはそれでも早い目の)10分前に劇場に入ったら、受付は長い列で満員御礼とのこと・・。
何とか滑り込みで入れてもらったのですが、とっても楽しいひと時でした。
時間軸が行ったり来たりし、また役どころもコロコロ変わって行くので、ストーリーは少しわかりにくい部分もありましたけど、最後まで色んな仕掛けがあってとても楽しめた作品。
下野さん、相変わらず素晴らしい・・。
間の取り方が絶妙で、あの声が何とも言えずいい感じ。
無頼の酒井さんも何ともコミカル・・。
とってもいい味を出していたと思います。
最後のシーンでコートを脱いだスモモさん、執行人が漂わせる厳しさは嘘のように消えて、何とも可愛い女性に・・。
この辺り、さすが女優さんだな、と感心しました・・。
この公演を最後に関西へ本拠を移すということですが、とっても残念。
東京公演とかあれば、是非駆けつけたいと思います・・。
満足度★★★
ミステリアスな雰囲気は・・・
良かったと思います。
何故見知らぬ不審な通知に全員揃って振り回されたかなど、細かくみていけば辻褄の合わないところもありそうだけど、それを差し引いても、最後まで緊迫したシーンの連続で、うまく世界に引き込まれたと思います。
極限状態に追い詰められた者達が剥き出しの感情をぶつけ合う、着眼点は良いと思うのですが、作品全体を通して、どろ沼にズブズブ沈み込んでいくような重苦しさがあり、ベースにもう少し希望を抱かせる感覚がある方が自分としては好みかな・・。
pitの空間を効果的に使って、そういうところは上手いなぁ、と思いました。