カプセルホテル
劇団フルタ丸
しもきた空間リバティ(東京都)
2007/05/11 (金) ~ 2007/05/13 (日)公演終了
満足度★★★★★
フルタ丸でキュっとなるあれ
毎度のことながら。
フルタ丸の公演を観ると、胸の下辺りの何かありそうなところがキュっとなる。
喘ぎ声みたいな声が出てしまう。
何だろう。妙なのだ。
観ていて、実は凄くつらいのだ。
彼らは僕が見ないように蓋をしているところに土足で入ってくる。
しかも、妙に馴れ馴れしい。
僕が否定したいと思っている恥ずかしいあらゆる局面を、全部肯定してくる。
なのに、優しくない。
どっちかというと、結構つらく当たってくるのだ。
ほぼ毎回観る度に、泣いてしまう。
苦しくなって、ゲロとか吐きそうになる
なのに毎回観たくなるのは、なぜだろう。
その答えを探るためにまた観に行ってしまう。
フルタ丸の劇は怖いのだ。
そうやっていつまでも僕を離さない。
面白いとか、そんなのとは範疇が違うんじゃないかという、どこか異彩を放った群像劇。
彼ら以外にはこんなおかしな調味料かなんかを食べちゃったような感覚にはなれないだろう。
見終わった後で、こんなにも腰をバキバキ鳴らすのが快感な劇団もそうそういない。
言っておくが全部褒め言葉である。
その正体を知りたい人は見に行くと良い。
突き放したいけどいとおしい、演劇の深淵っぽいけど妙にあざとさを感じる、何だコレ的なのを楽しめるはずだ。
ああ、言葉にすると本当に胡散臭いな。
こういうのをどうしてフルタジュン氏は言葉にできるんだろうな…