月の宴『ヘッダ・ガーブレル』新人公演『桜の園』
演劇集団アクト青山
APOCシアター(東京都)
2015/04/07 (火) ~ 2015/04/12 (日)公演終了
満足度★★★★
稽古の成果!
難しい戯曲を、見応えある舞台に仕上げていた。小さな劇場の使い方も上手かったが、キャパがあれだけではもったいない気もした。ただ、ヘッダの苦悩は生の根源に関わるものだと思っているので、その部分では少々物足りなさを感じた。
十二人の怒れる男たち
俳優座劇場
俳優座劇場(東京都)
2015/03/25 (水) ~ 2015/03/31 (火)公演終了
満足度★★★★★
さすがの役者陣
恥ずかしながら、三谷幸喜のパロディーは舞台も映画も観ているのに、本家本元を観ていないのに気付き、チケットを予約した。
いやー良かった!筋は知っていたが、引き込まれた。
というか、新劇侮れないと思った!年のせいか、最近セリフが聞き取りづらいことが時々あったが、今回は最後列にも拘らず、ほとんどのセリフを聞き取ることができた。やっぱり、発声は大事だ。
もちろん、芝居総体として見応えあったんだけど…。
子供の時間
劇団俳小
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2015/03/18 (水) ~ 2015/03/22 (日)公演終了
満足度★★★★
非常によくできた「作品」だった
タイトルとチラシのあらすじから芝居の枠組みはほぼ明らかになる。にもかかわらず引き込まれたのは「作品」の力によるものだろう。作品でなく、「作品」と書いたのは、戯曲に若手の役者がついていけていないと感じたから。翻訳調の台詞がしゃべりづらいのはわかるけれど……。
誰も見たことのない場所2015
ワンツーワークス
赤坂RED/THEATER(東京都)
2015/03/13 (金) ~ 2015/03/19 (木)公演終了
満足度★★★★★
目をそらしてはいけない!
胸苦しさを覚えるほどの緊迫した舞台だった。それもそのはず、ほとんどの台詞が自殺未遂者、遺族、自殺を何とか食い止めようと活動する人々の生の声を構成したものだからだ。2時間余の中にはコミカルなシーンも挟まれるが、役者の皆さんは、ここに登場しなかった夥しい数の方々の思いも受け止めて演じていらしたのだろうと推察された。
ヘリカル~少女華の祭典~
劇団天動虫
要町アトリエ第七秘密基地(東京都)
2015/03/10 (火) ~ 2015/03/15 (日)公演終了
満足度★★★
あて書きは成功?
かなり戯画化された舞台で、説教くさいところもあるけれど、本当はスゴくまじめに自分を見つめる話なのだった。
正直、最初はちょっとつきあいきれないという思いを抱いた。大道具も、衣装も、ああ若い子の世界なんだと思っていたら(なんたって60代)、アノ神様、勘弁ていう感じだった。
でも、だんだん引き込まれていき、あの狭い空間で、いろんな役を演じ分けてた皆さん(特にジョニーさん)の熱のこもった演技には心打たれるものがあった。老婆心で言えばもう少し、整理されてた方が良かったが……。
三人姉妹
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2015/02/07 (土) ~ 2015/03/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
これだけのキャスティングで面白くないわけがない
三姉妹だけでなく、登場人物それぞれのドラマが表現されていて、素晴らしい舞台だった。宮沢りえはセリフが無い時でさえ圧巻の存在感!神野三鈴も役柄と声がマッチしていて良かった。
狂人なおもて往生をとぐ ~ 昔、僕達は愛した ~
東京芸術劇場
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2015/02/10 (火) ~ 2015/02/26 (木)公演終了
満足度★★★★★
みんな狂ってる
非常に緊張感を強いられる芝居だった。
出が狂人かと思って観ていると、みんな狂っている。しかもそれが異常な世界ではないことが怖い。
ちょっと知的で情けない父親を中嶋しゅうが好演。出と愛子のからみもそこここに伏線が敷かれていて秀逸。小道具の使い方も絶妙だった。
蛍の頃
ペテカン
あうるすぽっと(東京都)
2015/02/06 (金) ~ 2015/02/11 (水)公演終了
満足度★★★
ほのぼのと……
ペテカンさんの公演初見。コミカルでちょっぴりホロッとさせられる場面もあり、楽しく拝見させて頂きました。ただ、全体的に平板な印象があり、物足りなさを感じました。
悲しみよ、消えないでくれ
モダンスイマーズ
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2015/01/23 (金) ~ 2015/02/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
情けないのが人間
モダンスイマーズの舞台初見参。
登場人物それぞれに多かれ少なかれ情けない部分がある。人間関係も然り。でも、人間ていうのはそんなモノだろうと思ってしまうから、憎めない。ドキドキ、ハラハラさせられたり、笑ったりと存分に楽しみました。
義務ナジウム
公益社団法人日本劇団協議会
劇場MOMO(東京都)
2015/01/23 (金) ~ 2015/01/25 (日)公演終了
満足度★★★★
なるほどのタイトル
「オコモリ」って何だ?それが部外者の疑問を解く形で、次第に観客に明らかになっていく。このとんでもない因習をめぐっての、登場人物の一人一人の距離感の違いが面白い。全否定するするわけにもいかないから、ああいう結末は説得力がある。
ワンツーワークスの舞台らしい演出と熊本弁がなじんでいた。難を言えば女優陣と男優陣に力量の差が見えたところだろうか。
ミクちゃん、お風呂の時間です。
劇団青い鳥
小劇場B1(東京都)
2015/01/21 (水) ~ 2015/01/25 (日)公演終了
満足度★★★
勘違いしてました
20数年ぶりの青い鳥でした。皆さんいい感じで年齢を重ねられ、観客もまたそれなりの年代にスライドして(もちろん私も)、共感できる舞台だったと思います。ただちょっとインパクトが足りなかったような気もします。
下衆な回遊魚
はぶ談戯
劇場MOMO(東京都)
2014/12/02 (火) ~ 2014/12/07 (日)公演終了
満足度★★★★
結末、想定外
これからご覧になる方はネタバレコメントを読まないことをお勧めします。もちろん私は書きませんが……。
最初はなかなか入り込めませんでしたが、途中から引き込まれたのは、いろんなモノを背負っている登場人物のシンドサを役者陣が好演していたからに他なりません。ステロタイプが気になる部分はありつつも、全体的には好印象を持ちました。
海のてっぺん
ワンツーワークス
吉祥寺シアター(東京都)
2014/11/20 (木) ~ 2014/11/30 (日)公演終了
満足度★★★
ちと、物足りない……。
いつもながら役者の動きの絶妙なタイミングには脱帽します。しかし、ワンツーワークスの舞台としては、何か足りない。そう、私は社会性というか、現代に生きる私たちの心にズシンと響くモノを期待して観に行くので、幕切れのあっけなさも含め、今回は少々充足感が不足していました。