マッチ売りの少女
天幕旅団
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/03/09 (水) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★
マッチ1本”生”の為!
戦後の社会に対する別役の憤りを暗示。”自分より家族の為”という意識に社会的背景が透けて見えてくる。
この芝居観るたびに、少女はやっぱり救われていないと感じてしまいます。主人公の少女には夫婦をもっと恐怖感で怯えさせてほしいし、弟に対してももっと冷たく暴力的であってほしかった。私のイメージするものより優しかったです。(笑)!
ご来場ありがとうございました。 ルルドの奇跡
ミュージカル座
THEATRE1010(東京都)
2016/03/10 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★
すべてに愛を!無原罪の御宿り
ベルナテッド役浦壁さんの小柄ながらも訴求力ある歌声に感動しました。
岸、川口をはじめとする帝劇などでも馴染みのある安定感抜群で貫禄の歌唱のベテラン陣とこれからのミュージカル界を盛り上げてくれるであろう若手アンサンブルには親しみを感じる。
舞台セットも種類も数多く楽しめました。特に2種類の洞窟シーンのセットが良かった。
楽曲も美しく馴染みやすい、実話だけに受ける感動も予想以上でした。
久しぶりにTHEATRE1010に行きましたが、ホントにきれいで観やすい劇場です。
ユーカリ園の桜
BuzzFestTheater
ウッディシアター中目黒(東京都)
2016/03/09 (水) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★
願う、生きるに値する世の中!
児童養護施設で生活する子供たちは一言では言えない複雑かつ大きな問題を抱えている。
そんな子供たちが強い気持ちで生きていける、そして将来に夢が持てる世の中であってほしいと切望する。
具体的な舞台セットも良く、役者陣は個々のキャラを上手伝えられていたと思う。
負け犬ポワロの事件簿
東京AZARASHI団
サンモールスタジオ(東京都)
2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★
お化けが2人?
その理由は終盤わかります。
この事件ものの芝居がお化け役のエキストラの卓球シーンからは始まる発想が笑える!
事件のような事件でないようなこのコメディー面白さ満載です。
特に脚本家が事件の推理をする場面で数種類のパターンを表現する所は見せ所だ。
相良役の樋口太樹が素振り、話し方が個性豊かで終始楽しめる。
ホテル・ミラクル3
feblaboプロデュース
新宿シアター・ミラクル(東京都)
2016/03/04 (金) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★
ラブホの出来事!
脚本家4人による4つラブホテルでの話。
特に2番めの”エンドゲームスタディガール”がテンポも台詞も小気味よく、
大いに笑えた。
再現しながらのレクチャー、そしてレクチャー後の実践が上手い!
4番目の”愛がないと平和”はラブホでの出来事では一番リアルかもしれないが、冗長なところが多く感じた。4秒、2秒は笑えた!
イェヌーファ
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2016/02/28 (日) ~ 2016/03/11 (金)公演終了
満足度★★★★
強い愛で再出発!
複雑な親子関係に微妙な従弟の兄弟関係が絡み嬰児殺しに発展。
話はドラマティック、チェコ人指揮者トーマス・ハウスの間の取り方とその演奏も美しい!(チェコ語上演)
特に、第3幕の盛り上がりは出色である。
歌手陣はコステルニチカ役ジェニーファー・ラモ、イェヌーファ役ミヒャエラ・カウネ、ラツァ役ヴィル・ハルトマンが際立つ。
広い舞台を活用することなく、箱枠の白色の部屋に窓、ドア、テーブル、椅子を置いた簡素な舞台セット。場面に合わせて部屋を広さを変えての演出。
個人的にはこのクリストフ・ロイの演出は好みではない。
役者は舞台の真ん中にいることが少なく、左側端の演技が多いのが目立つので左サイド端は観づらいと思う。
いつかの膿
VAICE★
駅前劇場(東京都)
2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了
満足度★★★★
思い出のソファー!
小林さやかさんのイメージとギャップのある台詞には正直驚きましたが、
”まじめな喜劇”として面白かったです。
役者陣の演技はとても良いのですが、この問題解決方法がいろいろとしかも簡単にあるということが観劇中に頭に浮かんでしまい、話合う問題としてはいささか単純すぎるように思いました。
また、大家は息子の死を見据えた契約をしたのかというのも疑問です。
成り果て【グリーンフェスタ2016 GREEN FESTA賞 受賞作品】
ラビット番長
シアターグリーン BASE THEATER(東京都)
2016/03/03 (木) ~ 2016/03/07 (月)公演終了
満足度★★★★★
文句なし!面白すぎーる。
ラビット番長は私にとって見逃せない劇団のひとつだが、今回の作品の脚本、演出は素晴らしいに尽きる!
将棋界自体に精通しているからこそ出せるリアルさを基に笑い、喜び、悲しみ、苦しみなどなどが違和感なく自然に盛り込まれ、勝負の世界の厳しさの中に人間らしさ、人間の優しさを失わないという主題も明確である。
盛りだくさんの人間ドラマに無駄がなくテンポのよい展開は飽きさせない。
舞台セットの工夫、大盤の活用、も解りやすい。
特に中心人物と思える井保、渡辺の掛け合いは抜群!
大川内の病魔に侵されもコンピューターに向かう姿、その声は胸を打つ。
赤い竜と土の旅人
舞台芸術集団 地下空港
すみだパークスタジオ倉(そう) | THEATER-SO(東京都)
2016/03/03 (木) ~ 2016/03/13 (日)公演終了
満足度★★★★
代償!
ふしぎな窯=原子炉を示唆。
人間の私利私欲の為の核利用はその代償に自らを破滅させ、平和的利用には世代交代が必要と思わせる。
白い椅子を小道具にイメージを作らせる見せ方が印象的で、挿入曲もメロディアスで村田・田代両名の歌唱、そしてアンサンブルも美しく、力強い。
ただ、旅人が黒い竜=黒い窯を修復させようとする時の両サイドの台詞に時差があり聞きにくかった。
わが闘争
ハツビロコウ
【閉館】SPACE 梟門(東京都)
2016/03/01 (火) ~ 2016/03/06 (日)公演終了
満足度★★★★
”家”間の因縁!
人間の内面の深い部分を捉えていく鐘下作品を前回の”セルロイド”に続けて見せてくれるのは有難い。
前作品もそうなのですが、”重さ”演出の一環なのか前半の遅いテンポ、暗い舞台が私には・・・。
しかし中後半からラストまでの盛り上がりとテンポが良く面白かったです。
次回も期待します!
今度は愛妻家
劇団俳協
TACCS1179(東京都)
2016/02/27 (土) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
後から想うもの!
登場人物のキャラが明確でわかりやすい。
また、死んだ妻が生きているのか、死んだのか途中まではっきり分からないところが良かった。
特に女優二人、そしてオカマの父親役の三関さんの汗がすごかったですね!熱演でした、観に行って良かったです。
Scoreless
劇団SUNS
新宿村LIVE(東京都)
2016/02/24 (水) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★★
生きる望み!
師範学校への進学を諦め、家業を手伝っていたところに召集令状が届く。
特攻隊の訓練を受け、いよいよという時に・・・。
この戦時下で、自分より他人を気遣う主人公の姿に心打たれる。
中本・秋田両名の歌声と演奏が優しく”生きていて”と語りかけるように聞こえた。俳優陣の演技が熱い!
気になったのはパーテーションの移動による組み換え。
星の果てまで7人で
トツゲキ倶楽部
「劇」小劇場(東京都)
2016/02/24 (水) ~ 2016/02/28 (日)公演終了
満足度★★★
箱と黒い壁が気になって、気になって!
最後までもやもやしてましたが、そういうことでしたか。
同じ衣装、同じ小道具で繰り返す会話劇で、観客としては集中を保つのが難しかったです。
宇宙的な時間の経過と空間的な表現により工夫があると良かったと思います。
カゲキ・浅草カルメン
劇団ドガドガプラス
浅草東洋館(浅草フランス座演芸場)(東京都)
2016/02/19 (金) ~ 2016/02/29 (月)公演終了
満足度★★★★★
哀艶!
革命前夜を舞台にカルメンとドンホセ、後の黙阿弥、勝麟太郎を中心に差別を受け、世間の影で生きる人たちを絡ませた望月氏の個性的な脚本と演出には美しさの中に悲しさを感じます。
演じる俳優陣の熱い芝居、特に女優陣の迫力が他の劇団とは違う凄さを感じます。
軽女(カルメン)と弾左衛門の演技と衣装に痺れました!
キミが読む物語2016
ナイスコンプレックス
あうるすぽっと(東京都)
2016/02/24 (水) ~ 2016/02/29 (月)公演終了
満足度★★★
親子というもの!
経緯からみて、親の言葉に縛られるという理由だけで死んだ父親を憎み続けること自体無理。
親を亡くした者にとっては、いつまでたっても死んだ事実とは別の所で生きていると思っているし、親の良かった所しか思い出さない。そんなものではないでしょうか。
癌で死んだ母をもつ水葉の言葉がすべてでしょう!
ドラマティックさに欠け、単調な場面が続き、冗長に流れた感がある。
ラ・シルフィード/ Men Y Men
新国立劇場
新国立劇場 オペラ劇場(東京都)
2016/02/06 (土) ~ 2016/02/11 (木)公演終了
満足度★★★★
小野・福岡・本島キャスト
ラ・シルフィード(小野・福岡・本島)
この演目は早いテンポの音楽に合わせたステップと足の動きが細かいところが多い。
いつ観ても、小野のお踊りは丁寧でひとつひとつ大事に踊る姿に感心する。
本島の占い師マッジも見物。
2/7のクラスレッスン見学会にて、米沢・小野の練習姿見ましたが、米沢の大胆な踊りに対し小野はひとつひとつ試しながら確認しながら踊っていた。
小野の無駄な肉が全くない締まった体、米沢はまだそこまでではない。本島は女性らしいくびれが凄い!【スッピンは結構男前(笑)】プロの効率的な練習方法に惹きつけられました。
青春の門〜放浪篇〜
虚構の劇団
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2016/02/03 (水) ~ 2016/02/17 (水)公演終了
満足度★★★★
汚い世の中!
筑豊編、自立編は映画で観ましたが、放浪編は初めて!
身を持って体験する学生の姿を今の学生はどう見るでしょうか。
当時の学生の青臭さが好きです!
Revenge of Reversi
PocketSheepS
萬劇場(東京都)
2016/02/11 (木) ~ 2016/02/14 (日)公演終了
満足度★★★
裏切り!
この手のものは、過去、現在、未来。時空を超えた場面を明確化しないと混乱する。岩のような舞台セットはアンマッチで意味を成さない。
別のジャンルの芝居を観てみたい!
キミは人格魔女
シャービィ☆シャービィ
北沢タウンホール(北沢区民会館)(東京都)
2016/02/13 (土) ~ 2016/02/13 (土)公演終了
満足度★★
復讐劇!
一回だげの公演。
手作りの舞台セットや衣装でしたが、内容も含めて学芸会の延長という感じは拭えない。ホール自体が大きく、音楽の音は大きいのに比べ、
役者の発声が聞き取りにくい。観客の多さに応えるべく今後の進化に期待!
オーファンズ
ワタナベエンターテインメント
東京芸術劇場 シアターウエスト(東京都)
2016/02/10 (水) ~ 2016/02/21 (日)公演終了
満足度★★★
孤児の生き方!
宮田さん好きそうな戯曲で”教育”という視点から”ピグマリオン”を連想しました。
教育を受けていない、愛情を知らない、世間を知らない、人間を知らないということは、すべてにおいて”節度”がないとに繋がる。
節度がないということは人間としての理性がない感情的な動物ともいえる。
それを元孤児でシカゴのギャングの親分だったハロルドが二人の孤児に教えていく。
アフタートークの若い二人のトークは残念ながら、この芝居についての深い話ではなく、ただの雑談に終わった。やるからにはしっかりした司会者が必要で客が何を求めて残っているか汲み取るべきだ!