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歴史の天使と住宅事情

歴史の天使と住宅事情

アシメとロージー

劇場MOMO(東京都)

2013/03/14 (木) ~ 2013/03/17 (日)公演終了

満足度★★★★

2000円代なら合格点のクオリティだと思いました
<良い>
・空間演出が素晴らしいと思いました。音楽に頼らず、演者が音を疑似る野田秀樹に似た手法は引き込まれました。
・キャラの違う演者が集まっているので、シーンごとのメリハリがあったと思います。主役を変えれば全然違う話が作れそうなので、先々を期待させます。
・黒板を使った演出は、邦画のような雰囲気を舞台上に出すことに生きていたと思います。スライド使う10倍良いです。しょっぱなでガチで字を間違えたようなので、毎回目を離せなくなりました。
・ネタが古かったことは、オジサンにとっては、ありがたかったです。
・「ハイテンション力技コント」は、つかこうへいが好きだった自分としては楽しめました。

<悪い>
・若い演者が多いので難しいとは思いますが、「貫禄」を出す演技を研究すると良いかと思いました。
・ハイテンション芝居の後に、次のシーンいってるのに息切れがw。いや、面白かったですが。

ネタバレBOX

<良いとか悪いとかではないこと>
・まだ小さい娘がいる自分としては、「家族を顧みないとこうなるぞ」という戒めになりました。

・婚約したカップルが喧嘩した時に、女性が「でたー!昭和の言い訳!」というかなり多くの成人を敵に回す挑発をしていたのが印象的でした。

・話の出だしで「これは老朽化した団地を『奢った文明の破滅』のメタファーにした、高度経済成長期における行政の批判芝居だな」と邪推しましたが、どちらかというと団地が壊される側の象徴のように書かれていて、時代を感じました。

・エコの観点からすると、タワーマンションって割と正解なんですよね。都市に人が集中し続け、かつ郊外の環境破壊を減らすとなると、歴史の天使さんは不愉快だとは思いますが、団地とかにへばりつくようにタワーマンションがバンバン立つ流れは止められないかと。その中で「ここに何があったか?」を語り継ぐ役割が果たせるとしたら、本なりドラマなりなのかな、と考え、あらためて芝居の可能性に思いが至りました。これからもがんばってください。

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