レプリカ
d-contents
笹塚ファクトリー(東京都)
2016/01/13 (水) ~ 2016/01/17 (日)公演終了
満足度★★★★★
良質の作品
きちんと作られている。
だからこその感動なのだろう。
客席はすすり泣きがあちこちで聞こえ、その声までもが、作品の空気に呑み込まれる。
そして、特筆すべきは俳優の巧さであろう。
ボクラ団義はかねてから気になっていた劇団だが、いい形で観ることができ、満足している。
海の五線譜
青☆組
アトリエ春風舎(東京都)
2015/12/05 (土) ~ 2015/12/14 (月)公演終了
満足度★★★★★
遅ればせながら、感想など
気になりながら、一度も観られなかった劇団だが、
観終わって、これまで観て来なかったことを後悔した。
早く書きたかったのだが、所要に取り紛れ遅くなってしまった。
狭いアトリエの舞台で、
抽象的でシンプルなセットを十二分に使いこなした演出が、なんとも秀逸。
そして、それに応える俳優陣の頼もしさ。
どちらが欠けても、これだけの完成度にはなり得なかった。
灰汁を取り去って、上質の味わいだけを残したスープのような、
こんな俳優陣を使える、
ここの主宰は幸せである。
恋愛小説家
演劇制作体V-NET
TACCS1179(東京都)
2015/11/04 (水) ~ 2015/11/08 (日)公演終了
満足度★★
似ても似つかぬ
このような演技を敢えてしているのか。演出家の意図でさせられているのか。
それとも、ただ俳優が下手なだけなのか。
若き日に読みふけった遠藤周作の作品のサイドストーリーかと期待したが、似ても似つかぬものであった。
最後に歩く道
TOKYOハンバーグ
サンモールスタジオ(東京都)
2015/11/01 (日) ~ 2015/11/08 (日)公演終了
満足度★★★★★
密度の濃い時間
当初、予定していなかったのだが、CoRichの評価の高さに、急遽観劇。
評価にたがわぬ、密度の濃い作品を堪能した。
俳優たちが片時も集中力を切らさずに演じる空間は、テーマとあいまって息が詰まりそうだった。
それだけに、ただ1人 、主演俳優が何度も何度も噛んだのには がっかりさせられた。
また、台詞の出し方など、演技スタイルが同じ色に統一されていたように感じたのだが、演出がそこまでを求めたのだろうか。
お披露目〜死体編〜
日本コメディ協会
小劇場B1(東京都)
2015/10/30 (金) ~ 2015/11/01 (日)公演終了
満足度★★★★★
今年も楽しんだ
昨年、非常に楽しんだ公演。
今年も充分に楽しませてもらった。
「お題」のあるシチュエーションコメディを4本、それぞれの味で、まったく飽きることなく楽しめるのは、やはり台本の力であろう。
それだけに、俳優の力量の差が惜しまれる。
昨年、
「作品を生かすも殺すも俳優次第であり、特にコメディの場合は、俳優の力量にゆだねられる部分が多いことをあらためて実感した。」
と書いたが、今年はかなり改善されたとはいえ、もうひと息、精度を上げられたのではと感じるシーンもあった。
しかし、この意気込みとお祭り的な楽しさは、これからもずっと続いてほしいと願って止まない。
続けることでクオリティも上がってくるに違いない。
底ん処をよろしく
東京ストーリーテラー
高田馬場ラビネスト(東京都)
2015/10/19 (月) ~ 2015/10/25 (日)公演終了
満足度★★★★
Aチーム観劇
相変わらず久間氏のストーリーはすばらしい。
その細やかな描写と、巧みなストーリーテラーぶりの評価は、大勢の方々が書いておられる通りで、既に書き尽くされたと思われるほどの賛辞が並んでいるし、自分としても、まさにごもっともと追随するばかりである。
ふたりカオス
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2015/09/24 (木) ~ 2015/10/05 (月)公演終了
前回は逆ギレされたが
前回、公演を観て「自分には合わなかった」との感想を書いたところ、制作の方から、激しい怒りの逆ギレコメントを頂いた。
金と時間を使って、わざわざ観に行った観客に対して、ここまで失礼なことを書いて、ケンカを売ってきた劇団は初めてである。
あきれると同時に、その成熟度に疑問を持った。
今回も気に入らない感想を書いたら、噛みつく気だろうかと思いながら、その制作に興味を持って観に行った(結局、わからなかったが)。
幸せなことに、今回は楽しめたが、これ以上不快な思いはしたくないので、評価はやめておく。
3年G組
劇団だるま座
アトリエだるま座(東京都)
2015/09/08 (火) ~ 2015/09/16 (水)公演終了
満足度★★★★★
この世代の思い
このチラシの文章と、ふたくちつよし氏の作品と聞いただけで、間違いなく好みであろうと観劇。
まさに、そのとおりであった。
ベテラン俳優たちの落ち着いた演技と、まさに教室のような小さな空間に、言葉に尽くせぬ、いくつもの感情が広がっていった。
自分にはすでに過ぎ去った年齢であるが、この世代はやはり、ひとつのターニングポイントだろう。
弱い所を突かれたおじさんたちは、思わず涙腺が緩んでいたに違いない。
砂時計
しかくさんかく。
王子小劇場(東京都)
2015/08/06 (木) ~ 2015/08/09 (日)公演終了
満足度★★
先入観なしで観たのだが
王子で、学生たちの演劇で、と、知人に勧められて観劇。
かといって、先入観をもって観ることはしなかった。
しかし結果としては、皆さんが言っておられるように、それ以上でもそれ以下でもないということか。
自分たちのやりたいことを、一般の人も観る公演でやることが、平気で出来るのが学生の特権だろう。
それで突っ走りたいのなら、キャンパス内でやるべきではないか?
もっと、プロの公演をたくさん観て、考えて、話し合って、伸びていってほしいと願っている。
見よ、飛行機の高く飛べるを
ことのはbox
明石スタジオ(東京都)
2015/06/17 (水) ~ 2015/06/22 (月)公演終了
満足度★★★★
名作は名作
個人的に大好きで、
多くの団体で観ている名作戯曲。
旗揚げ公演が多い気がするのは、
それだけ魅力があるということだろう。
名作戯曲をカット上演、というが、
不自然な部分は感じられない。
ただ、2000円のプログラムに、ブロマイドとは。
そんなに有名な方たちなのだろうか?
プライベートフォトプレゼントと言われても、別に欲しいわけではない。
こういうパターンはたまに見かけるが、いささか鼻白む 。
キャストは総じて力演で好感が持てた。
どちらかというと、出番の少ない男優陣がいい演技をしていたようだ。
ただ、安達先生は、もっと包容力があって、喋り方に気品があるべきだろう。
台詞尻が現代人の蓮っ葉な女の子のようで気になった。
ちょぼくれ花咲男
文月堂
座・高円寺1(東京都)
2015/06/10 (水) ~ 2015/06/14 (日)公演終了
満足度★★★★★
実に楽しい
オープニングからしばらく、台詞がほとんど聞きとれず、どうなることかと思ったが、最初だけであった。が、最後まで聞きとりにくい人もいた。
しかし、そんなことはどうでもよくなるほど、カタルシスのある、楽しい作品だった。
多くのエピソードが絡み合い、また離れ、上下のセットを上手く使った演出と共に、重層的に立ちあがってくる。
俳優も落ち着いた年代のメンバーが多く、やはりこのあたりの層は安心して観ていられる。
なにより、理屈抜きに、観ていて楽しい。
これが一番ではないだろうか。
夜が明けたとしても…
リブレセン 劇団離風霊船
ザ・スズナリ(東京都)
2015/04/23 (木) ~ 2015/04/29 (水)公演終了
ザ・ボイスアクター アニメーション&オンライン (再演)
劇団6番シード
新宿村LIVE(東京都)
2015/04/15 (水) ~ 2015/04/21 (火)公演終了
満足度★★
好みの問題だが
少々不安なまま、オンライン編を観劇。
やはり不安が的中した。
良い悪いの前に、合わなかった。
今、一部の演劇ファンに支持される、ひとつのタイプであることはわかったが。
よく喋るマダム達は、パクチーより食えない
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2015/04/08 (水) ~ 2015/04/14 (火)公演終了
満足度★★★★★
破綻のない推理物
ドタバタだが、実に楽しい。
ここの作家は、どんなにコミカルな作品でも、きちんと説明のできない本は書かない。
そこがこの劇団の信頼される所以だろう。
今回も2時間越えの長尺ながら、納得のできる芝居作りで、さほど長くは感じなかった。
中川むっくの力演が、全体を引っ張り、たまに出てくるコメディリリーフとしてのオバちゃんが、場の熱量を上げる。
最後の最後に、すべてが説明されて、この劇団ならではの人情話風な部分もあり、よくできた作品と思う。
お披露目~浮気編~
日本コメディ協会
駅前劇場(東京都)
2014/09/06 (土) ~ 2014/09/08 (月)公演終了
満足度★★★★★
おみごと!
他の方も書いておられたが、当初、「人物相関図を固定した短編4本」と聞いて、似たような話が続くのではと思ったのだが、それは杞憂であった。
タイプの違う4本の作品を、大笑いで堪能した。
第2回公演を今から楽しみにしている。
シャッター通り商店街
演劇集団プラチナネクスト
中目黒キンケロ・シアター(東京都)
2014/08/09 (土) ~ 2014/08/10 (日)公演終了
満足度★★
勘違いに気づくべき
これまで書かなかったのだが、皆さんの評価にも自分に近いものがあると思ったので、厳しい意見ながら書かせて頂く。
ただし、これはプラチナだけの問題ではない。ゴールド何とかであろうが、何とかアカデミーであろうが、人生のキャリアを演劇に生かすという美辞麗句に踊らされている、中高年の自称俳優全体の問題である。
他の公演でも、雰囲気だけで、演技力がまったく伴わない中高年を、最近、よく見かけるようになった。
よく公演を観ている俳優の方のブログには、意識の低い彼らが入ることで、どれほど座組みが荒れて、作品の質も落ちるか、といった嘆き節が書かれており、これは演劇界全体の由々しき問題であるとあったが、なるほど、このままでいけば、深刻な問題になるかもしれない。
演劇をなさりたいのなら、なさればいい。
ただ、実力がつくまでは、発表会としておかれる方がいい。
私は演技にはただの素人だが、人生をかけて演劇を追い続けている俳優たちが大勢いる中で、小手先でできるほど、芝居は甘くないものだと思う。
厳しい意見だが、演劇界を憂うる気持ちで書かせて頂いた。
ただし、たまたま観た、この作品がきっかけとなっただけで、決してこの団体だけの問題ではないということは、先に書いた通りである。
千年マチコ~書房編~
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2014/08/06 (水) ~ 2014/08/10 (日)公演終了
満足度★★★
俳優たちの力量
良質の台本を、拙い俳優が壊すことはよくあることだが、これは反対だった。
いささか笑いの取り方があざとく、自分には合わない部分もあったが、取るべき笑いをきちんと全部拾えるのは、俳優の力量だろう。
ストーリーや人物設定に関しては、破綻しているところもあり、無理やりまとめた感が否めないが、この作品に関しては、作家が出演者に救われている。
しかし、4,500円というのは、ちょっと高すぎないか?
日の出銀行のW杯
ZIPANGU Stage
萬劇場(東京都)
2014/05/21 (水) ~ 2014/05/25 (日)公演終了
満足度★★★
面白い作品なのだが
台本は非常によく書けていると思った。
が、なぜか笑えなかった。
本来なら、もっと笑いを取れるべき作品であろうが、客席も静かだった。
大変失礼ながら、俳優の問題、もしくは表面的な、あるいはあざとい演技を求める、演出家の問題か?
シチュエーションコメディを、きちんと成立させていたのは支店長と社長くらいだった気がする。
コメディなのだから、どんな奇抜な演技も可能だと思う。
ただ、その前にリアリティのあるキャラクターを作り上げておかないと、観ている方がつらくなる。
あの早い台詞をはっきり喋る技術は素晴らしいし、決して下手な人たちではないと思う。
それだけに惜しい気がした。
ルーシアの妹
ライオン・パーマ
シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都)
2014/05/15 (木) ~ 2014/05/18 (日)公演終了
満足度★
まったく合わなかった
いつも評判のいい劇団なので、楽しみにして行ったのだが、ここまで合わないとは思わなかった。
これはあくまでも個人的な感想として書かせて頂くが、ストーリーが子供騙しのファンタジーで、どこにも説得力がなく、一部の俳優の一本調子の台詞からは、なにひとつ伝わってこなかった。
客席は満員だが、趣味の違いとしか言いようがないだろう。
凛として
東京ストーリーテラー
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2014/04/23 (水) ~ 2014/04/29 (火)公演終了
満足度★★★★★
Bチーム観劇
やはり久間氏の作だけに、戦後物といっても、押しつけがましさのない、淡々とした温かさのある作品になっていた。
1人1人のキャラクターがきっちり書き分けられており、それを俳優たちが体現して、2時間15分の長さも、さほど感じなかった。
シーン間のメリハリ、演出もみごと。セットも意表を突くものだった.