満足度★★★★
思ったより淡々と
時間軸を異にした日本のふたつの悲劇をひとつにまとめて構築された世界でいろんな人物の現実逃避が絡み合って物語が進んで行く。お互いに主張と矛盾を抱えながら。。。という流れ。思ったより淡々とラストまで運ばれるのだが、最後は色々と考えさせられた。
ネタバレBOX
須貝英、片桐はづきは期待通りに良かった。ただ、期待通りのままというか、良くも悪くもいつもの印象のままだった。気弱で人がいいが実は芯の強い男の子。気が強くて快活なのに実は脆い部分がある女の子。的な。好きなんですよ。だからこそちょっと苦言。
客演陣が創り出す笑いのクオリティが異様に高い。ザンヨウコの序盤のしゃべくりや中盤の「服、」のくだりは大笑い。クボカンの出てくるだけ空気変えちゃう存在感も神戸アキコの怪演ぶりも流石。声出して笑ったのはこの三人の誰かが絡んでいるシーンばかり。
座席案内の為に前方で誘導されていたスタッフの方の対応が素晴らしく感心しながら眺めてた。ああいう人がいると和む。あと、初日もそうだったらしいが、劇場内が相当暑い。おそらく真夏日マチネ満席だとスズナリの空調は効かないのだろう。辛かった。
満足度★★★★
楽しめた
全編通じて笑いの要素が散りばめられていて楽しめた。目まぐるしい場面転換でテンポ良く進んでいく中、ちょっと置いていかれていく感じがしたけど、置いてかれたというより元々付いていけないのが織り込み済みかもしれない。ワザと誤解を誘発するような演出もあったし。
ネタバレBOX
志水衿子の白皙の美少年役が良かった。ホント透き通る感じ。表情とかは少年そのもので、腐女子が喜びそうな男の子の危うい揺らぎが伝わって来た。高校生というよりも中学生みたい。前出演作も高2だったが、また違う味わいが出てた。多分ファンだな。チケット志水扱いだし。
志水含め金髪三人は皆良かった。天野峻の勢いも、山岸拓生のなんかダメな感じも不思議とスッと納得した。脇では尾倉ケントが印象的、シッカリ笑わされた。あと必要以上の熊と馬のクオリティの高さも。
満足度★★★★
大好きチーム
テレビでも活躍している保木本真也と吹原幸太は、やはり時間の使い方がうまい。きっちり45分に収めてくるのはやはり慣れもあるのだろなと感心。特にPMC野郎は、登場人物がこれでもかと出てくのに破綻しないのは凄い。
ネタバレBOX
保木本真也がプロデュースは、コロと久保真一郎のやり取りがテンポ良くて面白かった。考えさせられる題材だし見応えあるのだが、何と無くコメディにそぐわない、というか馴染まない感覚。あの絵本キャラ群は必要なのだろうか。
PMC野郎は、45分に綺麗にまとまってる上手さ。序盤からガッチリ掴んでくる構成。野口オリジナル反則だろ。あれ。終盤、時系列のずれていたふたつのストーリーが収斂して行く流れは見事。同じシーンのカブせは良かった。
45分の間に結構細かい伏線が数多く含まれている。中盤まで進んでから、序盤のあのセリフが実は単なるツッコミじゃないのかと気付かされたり。ただ最後の方で設定との矛盾が出てたような気がした。ドアは開けられないはず。
満足度★★★★
丁度いいのかも
65分という短い時間だが、場面転換なしのワンシチュエーションだと丁度いいのかもしれない。短いとも長いとも感じさせない。個性的なキャラ設定で演者それぞれが際立っていて楽しめた。
ネタバレBOX
おやじ四人は、それぞれに個性的で技術が高いのは流石。普通の会話の応酬だが、聞き取り易さ、声通りの良さが抜群。中でも森田ガンツが印象的。ある意味役どころろが大きいわゆる大ボケ担当で有川マコトとの掛け合いが良かった。
劇中の設定上では唯一マトモな登場人物の筈なのに、何故か浮いてしまう事で笑いのポイントを作っていく一色洋平も良かった。声張った時のあの独特の雰囲気は彼の魅力のひとつ。あと腹筋拭くギャグは彼の体躯でなければあそこ迄面白くならない。
紅一点の浅野千鶴は、見事にウジウジした女子を演じてた。自分の中でいろいろな思いが交錯して結局前に進めないでいる姿が観ていてイライラする程。それをもっと駄目なおやじ達が後押ししていくという構図にガッチリ効いていた。
満足度★★★★
嬉しいチーム
テレビ放映が予定されているからかもしれないが、設定されている上演時間45分というのが面白い制約をもたらしている。ショートというには長すぎるけど、きっちり内容を詰め込むには短すぎる。演出・脚本の上手さが求めれている気がする。
ネタバレBOX
犬と串は、こういうこともあるのかという位合わなかった。観るの3回目で初めて。ナンセンスなのは覚悟の上。でも、脱ぐにしても、キスするにしても、食い物ネタするにしても納得感が全く感じられず。45分に詰め込もうとしすぎなのでは?
8割世界は、ハートフルコメディの王道といった感じ。犬と串のネタパクリ混ぜるなどで、通常の観客層と違うことを意識した調整も好感もてる。充分に楽しめたし、一瞬泣きそうになった。ただ、観客に優し過ぎるのか「笑い」が少し物足りない。
満足度★★★★
笑える
池亀三太の軽妙な言葉運びと唐突なボケに的確なツッコミという構成が随所に。決して勢いだけではない計算された上手さで思わす爆笑してしまう。しかも、意外にもストーリーに芯があってジーンとくる場面が終盤に仕込まれていて好き。
ネタバレBOX
神戸アキコ。炸裂してた。序盤「のこのこ」言ってるとこから始まってそのままズルズルとパワフルに最後まで引きずり回された。今回はソロでは歌わなかったな。意外にあれが面白いし好きなんだが。
浅利ねこがいつにも増して可愛い印象。あれだけ人数いる中で思わず探してしまうぐらいだった。純情オドオド妄想キャラがハマってたし踊りもキレてた。何より何か楽しそうだった。今作は神戸アキコとの絡みが少なくて残念。
猪股和麿は、だいぶイメージが違って吃驚した。あんな役もこなせるのだな。竹田有希子は、使い方勿体無い。あれなら他の役者でもという印象。石黒淳士不在が残念。女優陣に対して男優陣がパワー不足。余計な下ネタいれざるを得なくなってる。
満足度★★★★
宿題もらった感覚
ドキュメンタリータッチの緊張感がいい。終盤の坂本(西尾)と川瀬(菊池)の仕事観、人生観のやり取りは、ぐっとくる。自分がなんで仕事をしてるかを考えさせられた。未だに明確な答えは出せない。そんな重くて逃げたくなる質問を突き付けられた。宿題もらった感覚。
ネタバレBOX
坂本(西尾)と誘拐された現地の男(中田)のやり取りは終盤で明かされる以前からそうではないかと分かる観せ方が好き。自分は政府軍の兵士との告白である結末を確信させられた上での終盤のやり取りは泣けた。人間の強さって何だろうと思いを馳せた。
菊池佳南は紅一点で自然と視線が集まる中、いい演技だった。特に演じ分けが良くて見た目から別人かと思うほど。演じ分けで云うと、中田顕史郎も秀逸。ボスと誘拐された現地の男は、全く雰囲気が違うのに納得感が高かった。
満足度★★★★
一切弛緩せず緊張感抜群
全編通じて外連味なしの直球勝負の醍醐味。一切弛緩せず緊張感抜群でグイグイくるのが個人的にはJACROWの魅力。今回も期待通り。劇中突然タイトルを演者がいうスタイルも密かに相当好き。
ネタバレBOX
第一話『甘えない蟻』のっけから激重。夫、弟、兄の死を自分ではない“誰かのせい”にしたい大人と、母のせいだと思っている娘、4人の思いが入り乱れてのラストシーン。劇中の進行より若干先に気付いてトリハダ立った。
第二話『スーサイドキャト』死を受け容れられない両親の様子が重い。劇中の仕掛けは結構早い段階で読めるが、意図的に曖昧に落とされてモヤモヤするという二重の仕掛けにやられた。
第三話『リグラー』前作『パブリックリレーションズ』でも印象的だったサラリーマンの説教シーンは今回も完成度高い。既視感がハンパない。二つの時間軸を使っているのかと思ってたら、もっとエグい設定という重さ。狩野和馬良かった。
第四話『鳥なき里に飛べ』最後に救いのストーリー。前の三作あっての深い感動。そして救済と解放。単体では絶対に成立しない仕掛けで、分かっていてもガツンとくる。ズルいなぁと思いつつの号泣。
満足度★★★★
テンポはいい
変化を拒んで現状維持というラストシーンは、其れなりにゾッとして嫌いじゃない。全体的にテンポ良く、終わってみて120分弱と意外に上演時間が長いことに驚いた。でも、
ネタバレBOX
でも、全体通して納得度が低い。それぞれののキャラの感情の動きが唐突。その感情の変化が、ストリーをドライブするイベントなので、テンポの良さとあいまって置いていかれてしまう。
平田裕香が相変わらず可愛かった。衣装替えて、髪おろして再登場してくるシーンが特に。はにかみながらの笑顔や怯える演技は印象的。良かった。欲を言えば、もう少しだけ技術ほしい。小さい声でも客席までとおす発声。上手いと感じる役者共通の技術。
菊池美里も相変わらずの怪演ぶり。掴み合いの喧嘩のシーンでさえ感情が乗ってるんだか乗ってないのかも判別がつきにくいという独特の味わい。終盤の恐怖感を一層引き立てる演技だった。
満足度★★★★★
不思議な感覚
軸になってる男女の話で終盤涙止まらなくなった。がっつり来るのではなくじわじわと、気付くと最後の方は何かずっと泣いていて自分でも吃驚。何でそうなったか分析することは出来ると思う。でも、観ている時はただ訳もなく涙が止まらない。そんな不思議な感覚。
ネタバレBOX
それぞれの話が時系列で繋がる伏線回収の流れである結末に向かっていく事が予想される哀しさ。なのに最後の仕掛けで淡い希望が見えてきて思わず幸せを願わずにいられない。直前のギャルソンとシェフのやり取りもガッチリ効いていて、各々の別れの形の切なさの対比も泣ける。
サイドストーリーの『天使が通る』と『彼に似合う職業』も良かった。前者は心温まるストーリー。個々の独立した短編としては、これが一番好み。後者も近いテイストかと思っていたら、そこからひっくり返された。これも変則短編組曲ということで構成の上手さか。ダマされた。
全編を通じてだが、葛木英ってこんなに可愛かったっけ?というぐらい可愛かった。メインストーリーのシーンも、ファミレスのシーンも相当なギャップ萌え。あと、今年のクロムの本公演でも思ったが、カーテンコールの際のやり切った感が観ていてホント清々しい。
非常に残念な事に公演中に携帯鳴らしたバカがいた。今年二度目のガッカリ。基本的なルールが何故守れない。で、怒りついでに空想組曲の制作担当者様へ、受付開始時間と開場時間がこりっちの受付メールと違い過ぎます。季節と劇場の位置を考えてもっと誠実な対応をお願いします。
満足度★★★★
単に村上ファンです
村上寿子がいい。今回は何と主役。トラウマ抱えながら鳴海と出会い、葛藤しつつ前に進んでいく姿が何とも魅力的。そして声が素晴らしい。方法論・技術論ではなく天性の魅力だけに説明しにくいが、観れば分かる。オンリーワンの素晴らしさ。はい。単にファンです。
ネタバレBOX
全体はちょっと人がごちゃついていて話が長い印象。もう少し収斂させるべきかな。削れる部分はあるのではないかと思う。具体的に何処というのではなく、何か勿体無い気がする。あの狭い空間にもっと凝縮していると緊張感が激増するのではないかと。
志賀聖子と神谷亜美が、実質的にストーリーをドライブさせる役割で印象的。メインストーリーからはちょっと離れているが、升ノゾミの存在感が抜群だった。一度ハイバネカナタ以外でも観てみたいと思わせてくれる。
満足度★★★★
直球恋愛ストーリーで楽しめる
初めて観た。恋愛ゲームのお約束シーンみたいなものをつなげながらのおふざけではない直球恋愛ストーリーで楽しめる。オマージュ満載。でも正直全部はついていけない。シナリオとしては80分ではちょっと物足りない、というか納得感が出にくいかな。
ネタバレBOX
率直にいうと主人公の有野いくの完成度の高い可愛さが馴染めない。そもそもろりえの志水衿子観たさというものがあり、彼女の演技の上手さが際立っているのも一因。彼女の頑張るキャラはハマる。なので恋仇に好意的になれないという…(笑)
予想外の収穫は、東銀座晴海。なるほど外部から呼ばれる理由がよく分かった。可愛いのだが際どい。声はいいし、笑うと自然とえくぼが出て、もの凄いいい笑顔作るんだが何か危うい感じ。彼女は今後何度も観てみたくなる。チェック対象が増えたなと。
満足度★★★★
風を感じる場面転換
『幸せはいつも小さくて東京はそれよりも大きい』
風を感じる場面転換が印象的。暗転ではなく薄暗い明転の中で舞台上を旋回する演者と光と影の静かな情景を映す照明。相変わらず詩的な世界観が美しい。アマヤドリの舞台演出は本当に綺麗。
ネタバレBOX
会話の応酬も胸にすっと入ってくる。コントロール(演出)されているのに自然。ちょっと難しいけど置いていかれることのないストーリー展開も緊張感があって好み。最後ありがちなループネタでも納得感高い。
壊れていく松下仁が良かった。序盤の稲垣干城とのやり取りも秀逸でストーリーに入っていきやすい。中盤の小角まやと田中美甫のガールズトークのシーンも印象的。今後、空洞で何度も再演するだろうからキャスト違いでいろいろ観たい。
満足度★★★★
クオリティ高い
5本の短編と3本のショートショートの構成。流石に全部大爆笑とまではいけないけどクオリティ高い。ただ、休憩後の後半は少し失速気味、もう少し短くして休憩なしにしたほうが良かった。
ネタバレBOX
一番笑ったのはショートショートの『野球部』ただの下ネタで下品な笑だけど、切れ味と勢いが突き抜けていた。終盤、藤尾姦太郎が後姿で登壇してからのオチまでの十数秒。期待通りか?裏切るか?の狭間で大爆笑。
『新宿〜SHINJUKU〜』での渡邉とかげの力量の高さが際立ってた。声の通りの良さとか、聴きやすさが凄い。クロムモリブデン観てそう感じないのは、恐らく周りのレベルの高さ。犬と串は、まだまだ伸び代があるという事かな。
『老いのり』の鈴木アメリも印象的。老け役が、ガッツリハマってて吃驚した。ただ、それよりも衝撃を受けたのは、演目終わって車椅子からスッと立った際の立ち姿。浮世企画の時も思ったけど、普通に立ってるだけなのに雰囲気がある。
満足度★★★★
ラストシーンが良かった
家族のストーリーを中心に幾つかのサイドストーリーが並行して進んで行く。終末なるものに向けてストーリーが収斂していって、上手くまとまっていってのラストシーンが良かった。ただ、結構チャカチャカ場面転換が続くので、そこがちょっと観づらい。
ネタバレBOX
佐藤みゆきの雰囲気や表情は、多くの人が支持するだけあって魅力的。静かな感情の動き、微妙な表情の変化がきちんと伝わってくる。終盤特に良かった。ラス前の幸せそうな笑顔が。
サイドストーリーだが、全体で一番印象的なのは島口綾。富山恵理子との掛け合いが、コミカルな感じで入ってくるが、終盤には切ない感じになってくる。続けていても終わりは来るんだよ(だったと思う)って叫ぶくだりは刺さった。
満足度★★★★
引力がある
やっぱり玉置玲央の演技は魅力的で引力がある。熱量、圧力の類だろうか、引きずりこまれる感覚になる。今作では自身で演出しているからか、それが正に全開という感じだった。
ネタバレBOX
村上誠基の凄さも際立ってた。あんなにも緊張感に溢れる展開の中でさえ場面をさらって行く個性。安定感抜群。飄々としつつも。。。といった役柄は、どの作品観てもハズレなし。
岡田あがさの醸し出すギャップや、須貝英の気弱キャラも、片桐はづきの勝気な感じも良かった。出ている役者、それぞれが個性的で際立ってる。個々の役者のレベルが尋常じゃない。一人一人が看板役者級。
ただ少しバランスが悪い印象。全員4番打者の打線みたいなもので、ホームラン量産なんだけど。。。個性がぶつかり過ぎなのか、何か、まとまりというか、作品としての一体感が少し足りなくて勿体無い気がする。シナリオも終盤ちょっと説得力に欠けるのが気になったな。
満足度★★★★
C公演観た
3作品のオムニバス。作品が進むごとに演者が増えていく。トップバッターの一色洋平の一人芝居が良かった。
ネタバレBOX
『モノロオグ』一色洋平の一人芝居。彼(彼女)が醸し出す空気と台詞で序盤から一気に昭和初期の世界に引き込まれる。テーブルと椅子だけの舞台装置なのに、もうそこは昭和の家屋にしか感じられない。絶対に空調とか存在しない雰囲気。
更に不思議なもので、身体能力に優れ無茶苦茶いい体している一色洋平が華奢に感じる。色気や哀愁があって艶っぽい。その制御能力には感心。大きい動作は勿論のこと、呼吸、視線、姿勢といった細かい部分まで。
説得力のある上野友之演出とそれに応える一色洋平の演技。それを正に手が届く距離で観れたことに満足。今後なかなかこういった機会は訪れないかもしれない。一色洋平は今後活動の枠がますます広がっていきそう。
『クロニック・モノロゲ』金子侑加、熊谷有芳の二人芝居。停電というシチュエーションがすでにレトロなんだが、こちらも雰囲気がすごく良かった。ストーリー展開とマッチした湿っぽい感じが馴染んでた。熊谷有芳が妙にカッコいいのが印象的。
『風俗時評』前ニ作品のしっとりとした雰囲気から一転…というのが辛かった。休憩を挟んでなお気持ちが乗らない。舞台美術と出演者の人数からどうなるかがある程度予測できたため、演出にもサプライズを感じない。オムニバスゆえに流れが悪く残念。
満足度★★★★★
久々にツボだった
エンターテイメント性抜群の作品。テンポのいいストーリー展開で飽きさせない。笑いはブラックだったり下ネタだったりするが、下品過ぎない絶妙なバランス。なのにちょっと切ない。そしてその演出を支える演者のレベル。久々にツボだった。
ネタバレBOX
サイショモンドダスト★演じるアッラー正田がツッコミの役回りでストーリーが進んで行くのだが、既にこの時点で設定勝ち。閣下のオマージュなのに一人称が違うなど細部にわたって笑わせる。声が凄く嵌ってて印象的。
野口オリジナルと橘麦の掛け合いも良かった。数少ない人間同士のやり取りだが、ある意味一番ぶっ飛んでいて理不尽。その話の通じていなさっぷりがシニカル。そこに増田赤カブト絡んできてもうカオス。笑うしかない。
CR岡本物語の客入れ時のパフォーマンスと前説は史上最高。いつも受付開始前に劇場に到着するようにしている自分にご褒美を貰った気分だった。あれだけでひとつの作品。これ全ステージ演るのかと思うと最後感動すら覚えた。
どんなに好きな役者が出ててもパンフレット買うか迷うたち(意外と値が張るし何かチョッと恥ずかしい)だが、今回は上演台本込みという事と客入れ時のパフォーマンスに応える意味も込めて買って帰った。台本で反芻して楽しめる。オススメ。
満足度★★★★
癖になる
前半は時間も空間も人物も入り乱れまくってかなり置いていかれる。部分的に面白いところはあるが思考も気持ちも繋がらない。なのにそこから終盤一気のカタルシス。訳もわからず引き込まれる。個人的にはこれがロロの魅力。癖になる。
ネタバレBOX
やっぱり今作は伊東沙保がいい。終盤にみせる演技は素晴らしく泣ける。声を荒げるわけでなく淡々と語って行く様がただただ哀しくて切ない。
板橋駿谷は全編のバランスを保つ難しい役柄。前半のカオスからラストまでバランスよく演じていた。パワフルなイメージだったが、違う一面を観れた気がする。
亀島一徳が醸し出す独特な少年の雰囲気は妙にナチュラルで不思議な感じがする。コーヒーのくだりは笑わせてもらった。
満足度★★★★
笑い成分が抑えられてたら
個人的には笑いとシリアス、どちらかに寄せた方が好みに近い。笑いもシリアスも十分にクオリティが高いのだが、バランスが好みじゃなかったのは残念。シリアス中心なら100分ぐらいにおさまったかと。でも、どうやらそれこそがライオンオパーマらしさのようなので、少し波長が合わないのかもしれない。
ネタバレBOX
笑いは、細かい笑いが多く面白い感じるものとそうでないものが入り混じりなが積み重なっていく、これもユルめの笑いが好きな方には逆にたまらない感じだったと思う。好みとしてはもっと勢いよくはじけた笑いで力押しされる方が好きなので柿杉満洲男を前面に押し出している場面は好きだった。碇指令、シンデレラ、短パン、全部出オチだが笑わせてもらった。
女優陣の奮闘も印象的。いずれもキャラが際立っていてよかったのだが、主人公などを演じていたまじまあゆみのラストの熱演は結構好きで印象的だった。あとキュート感を前面にじませての東銀座晴海も印象的。深窓の令嬢役からショートパンツに片脚レッグバンドの女刑事役までいろいろこなしてて一番の存在感。