さわやかファシズム(無事公演終了!ご来場まことにありがとうございました)
INUTOKUSHI
王子小劇場(東京都)
2012/10/03 (水) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
つくづく
自分はこういうのを楽しむセンスがないんだなと思いました。私自身の問題なのでしょう。不謹慎な内容云々というより単純に「笑い」として「コメディ」として面白さを感じませんでした。「爆笑レッドカーペット」でいう小笑いとか中笑い程度のネタを、ノリや勢いでごまかしている感じがしました。満足度は「評価しない」にします。
傘月(サンゲツ)
乞局
【閉館】SPACE 雑遊(東京都)
2012/10/10 (水) ~ 2012/10/17 (水)公演終了
満足度★★★★
家。
「家」とは何か。住むとは何か。誰かと同居するとはどういうことなのか。重すぎもせず軽すぎもせず、適度な笑いを含めながら心の在り方、微妙な揺れ方、すれ違い方を織り交ぜ、ヌルッと駆け抜ける2時間。面白かったけど、観たあと、心に刻まれる何かがもうちょっとだけ欲しかったなぁと思います。ところで「15歳未満入場不可」の意味がよく分かりませんでした。内容的には何の問題もないと思うのですが…。
ゴベリンドンの沼 終了しました!総動員1359人!! どうもありがとうございます!
おぼんろ
ゴベリンドン特設劇場(東京都)
2012/09/11 (火) ~ 2012/10/07 (日)公演終了
満足度★★★★★
嫌いになれないよ。
場所は廃工場で、駅から遠くて、一週間くらい前まで暑いと言われて、今は寒いと言われて、それでも35人以上が評価して平均4.9。なんじゃこりゃ?ということで自分の目で確かめてきました。
着いた場所は本当に廃工場。「ここでやるんですか?」と思わず訊いてしまったほど。出演者たちが出迎えてくれて、しばし談笑。出入り口のシャッターが下りて、暗くなって、ちょっとの沈黙。目を開けると、先ほどまで気さくに語らっていた劇団員たちは「語り部」となり、目の前に広がる世界は「物語の中」となる。
あの日は風が強くて、開始から一時間くらい経った頃かな。シャッターを揺らす音が一段と大きくなって、少しだけ気が緩んだ。帰りの電車のことをちょっとだけ考えて、あたりを見回して、そういえばここは廃工場だったのだと我に返った。「語り部」が僕のすぐ横を駆け抜けて台詞を放つと、僕の意識はまた「物語の中」に戻った。あの日僕は物語を観てきたのではなく、物語の中に入ってきたのだと思う。
どんな物語かは観てのお楽しみだけど「一途な想い」の物語だと思います。これを観たらおぼんろを嫌いになれないですね。
ちなみに平日20時開演だと、帰りの電車は男の徒歩で歩いて木場駅に22時30分過ぎって感じでした。
ボクの四谷怪談
シス・カンパニー
Bunkamuraシアターコクーン(東京都)
2012/09/17 (月) ~ 2012/10/14 (日)公演終了
満足度★★
手練手管
橋本作品、蜷川作品をある程度知っている人たちの間で、問題作、異色作、実験作、意欲作などと称して語られればよいのであって、単体としては評価し難いというのが本音。これが、ぽっと出の作・演出家の作品で、無名の劇団員が演じたら評価されないと思います。そういう意味では「名声ありき」の作品と言えるでしょう。副題の読みは(そうおんかぶき)の方がいいと思います。(ロックミュージカル)だとちょっと違いますね。
無差別
柿喰う客
東京芸術劇場 シアターイースト(東京都)
2012/09/14 (金) ~ 2012/09/24 (月)公演終了
満足度★★★★★
日本!
日本に生まれてよかったなーとしみじみ思います。森とか山とか神様とか、様々なことが喚起させられて、観ている時も観た後もジワジワと色々な想いが掻き立てられます。その辺に生えている木にも何かが宿っている気がして不思議な気持ちになりました。この作品を海外の方が観たらどう映るのでしょうね。作品を観て日本という国を改めて意識したのですが、逆に言うと(という表現が正しいのか分かりませんが)、観て思ったのは、平成という時代の難しさ、平成の今を画くことの難しさ、平成の中に日本を見ることの難しさ、ですかね。なんかそんなことを感じました。「言葉」に関するアフタートークも面白かったです。
フリル
アマヤドリ
王子小劇場(東京都)
2012/09/08 (土) ~ 2012/09/17 (月)公演終了
満足度★★★★★
たゆたう。
確かに静か。確かに「何が言いたい?」という感じ。でもよかった。例えるなら、インストゥルメンタル系バンドが気まぐれで歌詞付きの曲書いてみましたみたいな感じ。観客を目掛けて飛んでくるというより、あたりに放たれるような台詞たち。そんな風に散りばめられた台詞の中に、確かにはっきりと脳裏をかすめる台詞やシーンがあって、そうして心に触れたものが頭の中で散り散りになってしまわないように拾い集めたり、つなぎ止めたりしている内に上演時間が終わってしまいました。まったく飽きなかったです。
妄想ポルノ~胡蝶の夢・姫金魚草~
Marmoset
テアトルBONBON(東京都)
2012/09/05 (水) ~ 2012/09/09 (日)公演終了
満足度★★★
R-13
「今」を受け入れることができない男と女が、妄想に取り憑かれ取り込まれていく物語。エロに関しては、ムフフでワァオなシーンもあることにはありますが公式の指定通りR-13ですね。R-15には達していないという印象です。ちなみに観たのはBキャストです。
サイケデリック・ペイン
ヴィレッヂ
サンシャイン劇場(東京都)
2012/08/22 (水) ~ 2012/09/11 (火)公演終了
満足度★★★★★
ロックです。
ストーリー的にはどうなんだろうと思うところもあるけど、バンド生演奏など演出がすばらしいので、そういうことはまったく気にせず楽しめました。自分はまだ大丈夫だと、上を向いていいのだと、手を伸ばしていいのだと言われている気がして、観た後に残った高揚感が次の日まで続いて気持ちよかったです。
CABARET ON THE SEA
アリー・エンターテイメント
シアターグリーン BIG TREE THEATER(東京都)
2012/08/08 (水) ~ 2012/08/15 (水)公演終了
満足度★★★★★
予想以上に面白かった
女性キャストが歌って踊って…、それなりに楽しめればイイかなぁ、くらいの軽いノリで観たのですが予想以上に面白かったです。ストーリーはベタですが、それだけにやりたいことがはっきりと、しっかりとしていて観やすかったです。観てよかったと思います。ネタバレ込みの感想は別枠で。
【13日(月)14:00追加公演ございます】父母姉僕弟君
ロロ
王子小劇場(東京都)
2012/08/05 (日) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★★★
ハートウォーミング
始まり方が良い。終わり方はもっと良い。演出もストーリーも最後が良かったので結果オーライで★4にします。これで掴み所のない終わり方だったら★3にしていたと思います。本音を交えた長めの感想は別枠で。
進化とみなしていいでしょう
クロムモリブデン
赤坂RED/THEATER(東京都)
2012/07/28 (土) ~ 2012/08/14 (火)公演終了
満足度★★★★★
かっこいい!
個性的なキャラの目白押しで最初は面食らったが、次第に引き込まれました。音楽と、それに合わせた動きがカッコよくて、座席でじっとしているのがもどかしかったです。コメディタッチだけど、シリアスでありシニカルでもあり、笑えるんだけど、どこか物憂げで、カッコいいんだけど、見方によっては滑稽でもある。そのバランスが絶妙です。観る人によって感じ方の比重が変わると思います。
アルジャーノンに花束を
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2012/07/21 (土) ~ 2012/08/12 (日)公演終了
満足度★★★★★
ウルウルしました。
最大の関心は「頭がよくなる前のチャーリイをどう描くか」だったのですが、変にオブラートで包むわけでもなく、かといって大袈裟に表現するわけでもなく、真正面から真摯にとらえているという印象を持ちました。全体的にやや急ぎ足の感もありましたが、逆に言えば息をつく暇もないほど濃厚で、あっという間の2時間ちょっとでした。
少女教育
シンクロ少女
王子小劇場(東京都)
2012/07/19 (木) ~ 2012/07/23 (月)公演終了
満足度★★★★
よく出来ています。
そこはかとなく殿方をムラムラさせるタイトルではあるが、性描写はキツくないので、そういうのを期待している男子は鼻息を荒くしないように。また、そういうのが苦手な女子は心配しなくてよいでしょう。
内容的には、各ストーリーが収束して繋がりが見え始めてから引き込まれたが、逆に言うと、、以下、ネタバレを含めた本音の感想は別枠で。
カナヅチ女、夜泳ぐ
悪い芝居
王子小劇場(東京都)
2012/07/10 (火) ~ 2012/07/16 (月)公演終了
満足度★★★★
例えば走馬灯のように。
変わった劇団名と、中身が想像できないタイトルに惹かれ観劇。蓋を開けてみれば、「重力に逆らうような」ちょっとイイ話。ノンストップでフルスロットルで確かな熱量を帯びた舞台でありながら、走馬灯のように記憶を駆け抜けていく舞台でもあった。満点とは言い難いが、観てよかったと思います。
Goodnight
劇団競泳水着
王子小劇場(東京都)
2012/06/22 (金) ~ 2012/07/02 (月)公演終了
満足度★★★★★
劇的じゃない演劇。
面白い。個人的には賞賛を送りたいです。絶賛したい。ある意味、衝撃的でさえありました。これでひとつの作品になるのか、と。意欲作、挑戦作だと思います。理由はネタバレで。
「ギブミーテンエン~昭和29年のクリスマス~」(6月)
劇団6番シード
シアターKASSAI【閉館】(東京都)
2012/06/13 (水) ~ 2012/06/17 (日)公演終了
満足度★★★
私が不真面目なのかもしれないが
劇団6番シードさん初観劇。よいシーンもあったし、グッとくる場面もありましたが、気になるところもあってやや辛口の評価にさせてもらいました。ネタバレを含めた感想は別枠で。
無伴奏ソナタ
演劇集団キャラメルボックス
東京グローブ座(東京都)
2012/05/25 (金) ~ 2012/05/30 (水)公演終了
満足度★★★★★
泣いた。
魂がこもってます。原作を読まずに観た「無伴奏ソナタ」はとても新鮮で濃厚でした。
ストレスや負荷にはならないが、それでいて、ズッシリとした確かな重さを保ったままストーリーが展開されます。合間に笑いを入れる配慮も行き届いており、完成度の高い作品です。
重めのキャラメルボックスが観たいと思っていた私には「どストライク」でした。公演数が少ないのは本当にもったいないです。
容疑者χの献身
演劇集団キャラメルボックス
サンシャイン劇場(東京都)
2012/05/12 (土) ~ 2012/06/03 (日)公演終了
満足度★★★★★
心、のどうしようもなさ
キャラメルボックスが演じる悲劇。原作を読んでいても終盤は食い入るように見入ってしまい、涙腺が緩んだ。
理屈では分かっている。しかし、心が言うことを聞かない。一度芽生えた感情を押し殺すことが出来ない。そうした人間模様は生身の人間が演じることで更に重みが増すと思うので、原作を知っている方も劇場へ足を運ぶ価値は充分にあると思います。
ちなみに原作を知らない方は劇場でもらえる冊子の「観終わってから読んでください」は絶対に観終わってから読んで下さい。事件の真相が書いてあるのでご注意を。
オーシャンズ・カジノ
北京蝶々
王子小劇場(東京都)
2012/04/18 (水) ~ 2012/04/30 (月)公演終了
満足度★★★★
束の間の泡沫感
最初から最後まで飽きずに観ることが出来ました。ただ、印象的なシーンはそんなに無いのでドタバタした泡沫感を楽しめるかどうかがポイントかと。
絶頂マクベス
柿喰う客
吉祥寺シアター(東京都)
2012/04/14 (土) ~ 2012/04/23 (月)公演終了
満足度★★★★★
ぜんぶ観たい
楽しかったです。前作ハムレットを観て今作に「よりカオティック」な演出を期待するとやや拍子抜けするかもしれないが、女優さん達の弾けっぷりが板に付いており、物足りないとか喰い足りないという印象はなかった。
出演者ひとり一人の表情、一挙手一投足をすべてガン見できたらどんなに面白いだろうと思った。全体をざっくり俯瞰するか、どこか一箇所を凝視することしか出来ない自分がもどかしかったです。