はらだの観てきた!クチコミ一覧

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田園に死す

田園に死す

流山児★事務所

ザ・スズナリ(東京都)

2012/02/09 (木) ~ 2012/02/19 (日)公演終了

満足度★★★★

寺山修司に思いをはせる
千秋楽ということもあり、座席は満員。開場ギリギリに着いたのに人だかりが…。大入り状況で、観客の熱気としては良い感じでした(笑)
最初の言葉の洪水にのまれる感じ、一気に舞台へ引き込まれていきました。言葉遊びの応酬が物語を構成し、最初の何気ない言葉の遊びが後半にどんどん核心へつながっていく面白さ。野田秀樹の脚本もそうですが、この興奮は最近の作品を見ていてもあまり得られないものだと思います。
中盤の中だるみなどはありましたが、ラストへの畳み掛けはさすがでした。
寺山修司は公演が行われる限り生き続けているんだ、という寺山修司へのあふれるばかりの愛情が伝わってきました。

R 学 級 の 中 心

R 学 級 の 中 心

荒川チョモランマ

シアターグリーン BASE THEATER(東京都)

2010/08/20 (金) ~ 2010/08/22 (日)公演終了

満足度★★★

イジメと恋と
まず入場してからの舞台美術にとても惹かれました。光も本当に綺麗で。
舞台が傾斜になっていたのが面白いな、と思っていたら、他の方のコメントで後ろの観客を考えてのことだと知り、さらに感動。
前半の演出など、とても面白くて、ぐいぐいひっぱられていきました。いじめがテーマというより、高校生とか中学生特有の雰囲気をあらわしたいのかな、なんて感じたのは、恋愛への重きが大きかったからなんでしょうか。
全体の印象として、前半が随分演出も凝っていて面白いのに、後半勢いには乗るけれどその勢いに任せてしまってちょっと今までのぐいぐいとひっぱる感じがなくなってしまったようにも感じました。
パンフレットに書いてあった、忠臣蔵といじめ構造のつながりについてが面白くて、今度高校生忠臣蔵とか書いてほしいです。
つい最近まで高校生だった身として、あるあるこういう奴、みたいな感じがすごくありました。また次の舞台も楽しみです。

ネタバレBOX

討論の試みはとても面白いと思いましたが、役者が知っている情報と観客が知っている情報に差がありすぎて、え、その話知らないけど?となったり、お前そんな感じの話喋っちゃうの?みたいな気持ちにされてしまい、前半の安心感がなくなってしまったような感じがしました。
これをやるためには、もう少しそれぞれの役を示したり、過去のいじめについて触れて欲しかったように思いました。あと、その不安定さの割に長かったです…。
最後、ダーティーな部分を示した先生が奇麗事を言うのは、逆にもやもやを残す為なんでしょうか?好きな戦闘機のためにアメリカへ行く彼女の言葉の方が印象に残っています。
パラデソ

パラデソ

タカハ劇団

小劇場 楽園(東京都)

2010/05/02 (日) ~ 2010/05/11 (火)公演終了

満足度★★★

温かい
前回見たのがプールだったので、それに比べて温かい空気で気持ちよく見終わりました。
本当に自分も舞台の店に足を踏み入れたような感じになり、店の女性が自然な感じで口ずさむ歌もあるある、みたいな感じで、好きでした。
音楽の使い方が秀逸で、ご飯も食べたくなりました。
ただ、これは趣味なんだと思うのですが、自分的にはプールの後のなんともいえない感覚を求めていたので、そういう意味では綺麗にまとまりすぎている気がしてしまいました。
でも優しい気持ちになりたい人にはオススメです。

ネタバレBOX

教団のことが若干ミステリーのような雰囲気にとらえてしまって、いったいどんなどんでんがあるのかと身構えてしまったのも自分の失敗でした。ただ、もう少しエッセンス的にしてもいいのかな、と思いました。
トカゲを釣る-改-

トカゲを釣る-改-

スロウライダー

新宿シアタートップス(東京都)

2008/09/02 (火) ~ 2008/09/07 (日)公演終了

満足度★★★★

やっぱりスロウライダー中毒です。
毎回毎回どうしてこんなに惹きつけられてしまうのでしょう……。役者さんはもちろん、 舞台美術、音、光、全ての空間が世界をつくっていて、二時間近くあった公演中、まったく中だるみを感じませんでした。
いつもよりストレートな世界で、個人的に終演後ぐるぐる悩むのも好きだったのでちょっともの足りないかなぁとも思いましたが、その分人間同士の関係も濃くみれて、後半から観終わるまでボロボロ泣いてしまいました。

次回も、絶対に行きます。

音楽演劇 オフィーリアのかけら

音楽演劇 オフィーリアのかけら

演劇ユニット 東京ドラマポケット

シアターサンモール(東京都)

2008/08/28 (木) ~ 2008/08/31 (日)公演終了

満足度★★★★

綺麗な舞台
音楽も役者、寧ろ世界であって、光や、美術、空間、役者、全てが舞台をつくっているんだなぁ、とひしひし感じた舞台でした。ぐるぐると変わる現世と冥界、静と動。独特の雰囲気が好きでした。
澄んだ水のような、綺麗な舞台だったと思います。
次の公演も是非行きたいです。

プール

プール

タカハ劇団

王子小劇場(東京都)

2008/05/02 (金) ~ 2008/05/06 (火)公演終了

満足度★★★★

子供の日なのに
GWに海外にも行かず観に行きました。でも行ってよかったです。
舞台装置の美しさ、照明の的確な転換、音響効果は勿論のこと、役者さん一人一人がリアルでありながら舞台的な要素も残した雰囲気で、凄く見終わったあとに「あぁぁ……」とさせられる芝居でした。
最初の数分で引き込まれて、あぁ、これは面白いだろうな、と思わされました。設定も面白く、少しストーリーは読めたものの、それを残念には思いませんでした。
スマートに生き死にを扱った芝居だったと思います。
まだ四回公演!今後も要チェックしていきたいです。

ネタバレBOX

本当にプールのセットに感動しました。水が実際に入っているのでしょうか?マスクの声がこもっているのも素敵で、水面が反射しているような照明もリアルでした。
水ががばがば使われていたのも印象的でした。零れまくりかけまくりでしたね。コーヒーがあふれ出た時は爆笑しました。スジャーターの歌声が最高でした。
ラストの銃が、もう少しだけ重みがあっても良かった気がしましたが、「判るよ」の一言に、なんだか色々吹っ飛んでしまいました。
手オノをもってあつまれ!

手オノをもってあつまれ!

スロウライダー

新宿シアタートップス(東京都)

2008/01/04 (金) ~ 2008/01/07 (月)公演終了

満足度★★★★

現代の社会
スロウライダー独特の恐怖というより、自分の生きている社会への物悲しさのような、なんともいいしれない切なさが残った舞台でした。
前回は本当に息がつかないほどの緊張感でしたが、今回は人数も多く、糸が緩んだり張ったり、笑いと緊張が入り混じっていて、前回の経験を元に身構えていた自分は少々肩の力が抜けました。
独特の世界観が展開し、それがまた違う形に姿を変えていくストーリー、登場人物達が正常と異常をごっちゃまぜにする姿は毎回ぞくぞくします。

ネタバレBOX

舞台美術が綺麗だった……!あまりの白さに、大量に血でも流れるのかとドキドキしてしまいました。後ろの紐も抽象的のようで具体的で、なるほどなぁ、と驚きました。
おとずれるかも知れない未来と、現状のクロス。もう一度ゆっくり考えてみようと思います。
7

7

studio salt

相鉄本多劇場(神奈川県)

2007/05/16 (水) ~ 2007/05/24 (木)公演終了

満足度★★★★

人の温もりと冷たさがありますね
学校の先輩が出演するということで初studio salt ですが、リアルな芝居で人間の陰の面と陽の面両方が描かれていて、現代の抱える問題提起をされたなぁ、と感じました。リアルなお芝居っていうのは、なかなか自分の実生活と重ねてみやすいので、結構ヘビーな内容でしたが、観終わればちょっと暖かな気持ちと問題が残る、そんな深いお芝居でした。設定も好きです。

ネタバレBOX

前半の陰湿な雰囲気は自分と重ねることが出来て正直観ているのが辛かったです。後半は仲間が少しずつ心を開いていくので肩の力が抜けましたが、もう少し段階を広くあっても良かったのではないかなぁとも思いました。でもこの短さなので、だらだらやるよりも観やすかったです。ただ話の中でいくつか出てくる問題が解決されず、それ以降触れられなかったので、そういう終り方もあると思いますが、個人的にはもう少し触れて欲しかった気はしました。
生亀が使われていて、びっくりしました。
ツグノフの森

ツグノフの森

G2プロデュース

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2007/05/18 (金) ~ 2007/06/03 (日)公演終了

満足度★★

うぅん
片桐さんを生で見ることを目的にいったのですが、うーん……。自分的には、もっと焦点を絞って欲しかった感じはしました。沢山言いたいことがありすぎて、それを結果的にとってつけたような印象になってしまったのが残念です。でも片桐さんは素敵でした。

ネタバレBOX

ペラペラ君が、可愛いです。
星のホールは重低音が良く響くので、音はいいのですが、逆に思い込みすぎてしまったりしてしまったり……。
Adam:ski

Adam:ski

スロウライダー

三鷹市芸術文化センター 星のホール(東京都)

2007/03/16 (金) ~ 2007/03/25 (日)公演終了

満足度★★★★★

もう一回観たい!
音のインパクトから始まり、役者の人達が変わっていく姿・ストーリーにどんどん引き込まれていきました!舞台でありながら映画のようでもあり、舞台だからこそ出来る五感を使ったホラーでもあるような。とにかく心理的な恐怖がじわりじわりと広がります。好きな舞台です。
舞台の使い方も面白く、舞台美術も綺麗でした。完全な暗転時にこの装置の中、物音一つさせずに登場するなんて凄いな、と妙な関心をしたりもしました(笑)
中々民俗学(というより折口氏)を知らなければ判らないところもあったのかもしれないのですが、全体を通して息つく暇もなく最後までがっしり観れました。もう一度みて、この妙にひっかかる謎を解き明かしたいところです。DVDがあったら買います!

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